映画評「皆殺し無頼」

☆☆★(5点/10点満点中)
1966年イタリア映画 監督ロモーロ・グエリエリ
ネタバレあり

イタリアに出稼ぎに出たアメリカ俳優マーク・ダモン主演のマカロニ・ウェスタン第二弾。

映画サイトで典型的なマカロニという評を読んだが、必ずしもそうとは言い切れない。典型的なマカロニが残酷味を売りにしているのに対し、残酷味を眼目としない本作は、為に、物語を別にするとテイストが本場西部劇に近い。但し、編集は相当雑で、カメラワークは例によってズームを多用するこの時代のイタリア調につき好感持てず。

悪女ロザルバ・ネリが大牧場主の夫を使用人に殺させる。夫が甥ダモン(今回の役名も前回同様ジョニー)に資産を継がせようとしていたからで、兄ルイジ・ヴァンヌッキと示し合わせた悪計であるが、遺言状が見つからない。兄とその手下では頼りないと踏んだ彼女は、昔の情夫で早撃ちガンマンであるローレンス・ドブキンに手紙を出し、その手紙を持って行った実行犯の使用人を殺させ、ダモンを殺す刺客に任ずる。
 が、ダモンとドブキンは気が合い、最終的に一致協力して、無辜の人々を殺しまくったヴァンヌッキ一味を倒す。ドブキンは油断して彼女に射殺されるも、最後の銃撃で彼女の水筒を尽く射抜いた結果、彼女は砂漠で干上がってしまう。追いかけたダモンは彼女の死体を発見する。

というお話は骨格が割合しっかりしているにもかかわらず、場面の繋ぎが余り上手くない為に瞬間的に流れが把握できないところが多く、結果的に退屈を誘われる。

因みに、僕が今回観たバージョンは、ドイツ語のオープニング・ロールに始まる英語吹き替えバージョン。ダモンやドブキンはアメリカの俳優なのでご本人がアテレコしている可能性が高い。そもそも米墨国境のお話だから英語でも気分的に問題ないどころか却って良いのは言わずもがな。

しかし、ダモンは「リンゴ・キッド」の時ほど野性味が感じられず普通のアメリカの若者みたいで迫力不足。男性陣の薄いアイ・シャドウが些か妙で気になったとも言っておきましょう。

西部劇の主題曲を集めたCDを借りて来たら、偶然にもこの映画が入っていた。

"映画評「皆殺し無頼」" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント