映画評「明日の食卓」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・瀬々敬久 ネタバレあり 近年瀬々敬久監督はもの凄い勢いで作品を作っている。2014年以降TV映画を除いても7年で14本である。殆どがジャンル映画でないのにこの本数はどうかしている。 それはさておき、本作は椰月美智子という女性作家の長編小説を映画化したもので、瀬々監督…
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映画評「罪と女王」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年デンマーク=スウェーデン合作映画 監督マイ・エル=トーキー ネタバレあり ミヒャエル・ハネケの「ファニー・ゲーム」(僕が観たのはリメイクのみ)程ではないにしても、後味が相当悪いので、余り良い点を指定する気になれない。後味が悪いだけで低い点にするほど青臭くはないわけで、人間を見る上で納得で…
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映画評「ホテルローヤル」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・武正晴 ネタバレあり 桜木紫乃が直木賞を受賞した同名の連作短編集を武正晴監督が映画化した。最近日本では連作短編集の映画化が少なくないが、連作短編集なるものがそれほど多いとも思えないので不思議な感じがする。現代文学に疎い僕が言うことだから当てにならないが。 舞台は北海…
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映画評「マーティン・エデン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年イタリア=ドイツ=フランス合作映画 監督ピエトロ・マルチェロ ネタバレあり 「荒野の呼び声」で有名なジャック・ロンドンの、日本では余り有名ではない小説「マーティン・イーデン」のイタリアにおける映画化で、舞台は19世紀末~20世紀初めのアメリカから1970年代くらいのイタリアに変えられてい…
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映画評「おもかげ」(2019年)

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年スペイン=フランス合作映画 監督ロドリゴ・ソロゴイェン ネタバレあり スペインの監督ロドリゴ・ソロゴイェンが、評判を呼んだという、同名短編のその後を描いて長編にしたドラマ。短編を流用したのか、撮影し直したのは解らない。流用なら変わり種と言えるだろう。作り直しであれば邦画でも「犬猫」(20…
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映画評「羊飼いと風船」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年中国映画 監督ペマ・ツェテン ネタバレあり 中国の一人っ子政策の弊害を被るチベット自治区の生活を綴ったドラマである。 チベットの草原で暮らす羊飼いの三世代家族。一人っ子政策に反して三人の子供を産んだドルマル(ソナム・ワンモ)は避妊したくても下の子供二人がコンドームを風船代わりにして…
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映画評「BLUE/ブルー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・吉田恵輔 ネタバレあり 日本のボクシング・ドラマと言えば「どついたるねん」(1987年)が代表的なところだが、吉田恵輔監督のこの作品もなかなか良い。劇場公開されてからまだ5カ月という新品で、もうWOWOWに出た。新記録ではないか?  ボクシング・ジムのベテラン・ボ…
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映画評「ある画家の数奇な運命」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年ドイツ=イタリア合作映画 監督フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク ネタバレあり 文学と同じで美術に関する僕の知識は現代美術以前に止まっている。従って、本作のモデルとされるドイツの現代美術家ゲルハルト・リヒターは名前すら知らない。 邦題はやや大袈裟な感じもするが、皮肉な運…
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映画評「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年アメリカ映画 監督エイプリル・ライト ネタバレあり 映画の縁の下の力持ちを扱ったドキュメンタリー第二弾。 前回の音響関係者と違って画面には出て来るが、ある意味俳優の下に隠れてしまうかもしれないスタントマン、スタントウーマンの扱う。それも今回はスタントウーマンに絞っているので、自ずと…
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映画評「ナイチンゲール」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年オーストラリア映画 監督ジェニファー・ケント ネタバレあり アメリカのリベラルと言われる人々が先祖たちの行った旧悪に対して罪悪感を禁じ得ないことが、ポリティカル・コレクトネスと言われる現象を通じてよく感じられる。  戦後、日本の人権に関心のある人々は太平洋戦争とそれ以前に行ってきた行…
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映画評「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年フィンランド映画 監督クラウス・ハロ ネタバレあり 盲目の聖職者と元女囚の交流を描いた「ヤコブへの手紙」(2009年)という作品に甚だ感心させられたフィンランドの監督クラウス・ハロの最新作。モチーフ的に前述作と重なるところがある。 72歳の老画商オラヴィ(ヘイッキ・ノウシアイネン…
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映画評「ベイビーティース」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年オーストラリア映画 監督シャノン・マーフィー ネタバレあり 途中で突然判るのだが、ちょっと異色の難病映画である。 オーストラリア。女子高校生のエリザ・スカンレンが、駅で不良っぽい青年トビー・ウォレスと出会い、その自由で強そうな印象に惹かれる。精神科医をする父ベン・メンデルソーンやそ…
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映画評「ようこそ映画音響の世界へ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ミッジ・コスティン ネタバレあり 今月のWOWOWはヴェネツィア映画祭特集などで結構充実している(かつ長い作品が多い)ので、5本特集される映画絡みのドキュメンタリーを全部観るのはなかなか難しい状況なのだが、配信が残っていれば全部観ておきたい。 初日の本作は、縁の…
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映画評「はちどり」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年韓国=アメリカ合作映画 監督キム・ボラ ネタバレあり ここ十数年、韓国映画を評する度に必ずトーンの一貫性に言及することになる。なるべくその点に問題のなさそうな映画を選んで観ているものの、評判が良くても「パラサイト 半地下の家族」のように韓国映画の悪弊を内包している映画も少なくないので困…
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映画評「ワンダーウーマン 1984」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年アメリカ=イギリス=スペイン合作映画 監督パティ・ジェンキンズ ネタバレあり 二番煎じはそれだけでおいしくないわけだが、最近は二作目のほうが面白いというシリーズ作品が少なくない中、本作は文字通り弱点が目立つ作品となった。それでも本作のベースとなっている「スーパーマン」の近作などよりは楽し…
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映画評「犬神の悪霊」

☆☆★(5点/10点満点中) 1977年日本映画 監督・伊藤俊也 ネタバレあり “悪霊”と書いて“たたり”と読ませるらしい。日本映画初のオカルト・ホラーなどと書かれているが、「四谷怪談」など幽霊映画はオカルトじゃよ。 題名からすぐに思い起こす、前年に作られた「犬神家の一族」からミステリー色を薄めたと思えば当たらずと雖も遠…
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映画評「日本独立」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・伊藤俊也 ネタバレあり 日本はドキュメンタリーを別にすると政治映画が作られない国なので、日本国憲法の成立までを主題とした本作のような作品は実に珍しいわけである。学生時代に「小説 吉田学校」(1983年)というドラマ映画を観たが、それくらいしか記憶がない。後は実話を基にした…
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映画評「ホモ・サピエンスの涙」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年スウェーデン=ドイツ=ノルウェー=フランス合作映画 監督ロイ・アンデション ネタバレあり ロイ・アンデション(映画サイトではロイ・アンダーソンと英語風発音に表記しているが、スウェーデン人なので実際の発音に近い表記を僕は採る)は「純愛日記」(1970年)で日本に初お目見えしたが、暫くご無沙…
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映画評「十九歳の地図」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1979年日本映画 監督・柳町光男 ネタバレあり 中上健次の同名小説を当時の若手・柳町光男が映画化して当時結構話題になったような記憶がある。映画館ではないが、観たような気もするし、初めて観るような気もする。学生時代にはこんな映画が多かったからねえ。プライムビデオにあったので鑑賞。 新聞販売店…
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映画評「アーニャは、きっと来る」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2020年イギリス=ベルギー合作映画 監督ベン・クックスン ネタバレあり 戦争ファンタジーとでも言いたくなる「戦火の馬」の原作を書いたマイケル・モーパーゴの児童文学の映画化。  前回とは違って今回は第二次大戦中のユダヤ人絡みのお話で、最近ホロコースト絡みの作品が多いので “またか”という気持ち…
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