映画評「パラダイス・ネクスト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本≒台湾合作映画 監督・半野喜弘 ネタバレあり 監督をした半野喜弘は(映画)音楽家だそうである。脚本家や撮影監督から監督に進出する人は多いが、音楽家は珍しい。 台湾でヤクザの子分をしている豊川悦司の前に、よく喋る青年・妻夫木聡が現れる。豊川の知り合いである女性を毒殺した後、それを…
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映画評「ジープの四人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1951年スイス映画 監督レオポルド・リントベルグ、エリザベート・モナグー ネタバレあり 偶然にも昨日の「十字砲火」に似て、終戦直後の帰還兵夫婦の愛情がモチーフになっている戦後ドラマである。厳密には帰還兵ではなく、脱走捕虜であるが。 終戦直後、米英仏ソが分割統治するウィーンが舞台で、ジープ…
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映画評「十字砲火」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1947年アメリカ映画 監督エドワード・ドミトリク ネタバレあり 1970年代後半以降、故水野靖郎氏が主宰した配給会社IPが暫く頑張って、戦後GHQの方針等で日本でお蔵入りになっていた40年代の映画を色々と紹介してくれた。アメリカの不都合を見せる本作は、エリア・カザンの「紳士協定」(1947年)…
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映画評「アクセレーション」

☆★(3点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督マイケル・メリノ、ダニエル・ジリーリ ネタバレあり ナタリー・バーンという女優が製作を引っ張って自ら主演したアクションだが、残念ながら脚本が甚だ不出来。 女殺し屋ナタリーが、大ボスのドルフ・ランドグレンに息子を人質に脅迫され、5人のボスたちに関する指令を実行に移すが…
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映画評「ダメージ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1992年イギリス=フランス合作映画 監督ルイ・マル ネタバレあり 純恋愛映画は論理的だから書きやすいが、愛欲ドラマは大概非論理的だからなかなかに書きにくい。左脳人間の僕は、だから、四半世紀くらい前に観た時も映画評はテキトーに誤魔化したような気がする。今回もピンと来たとは言えないが、前回より面白…
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映画評「ホテル・アルテミス」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年イギリス=アメリカ合作映画 監督ドリュー・ピアース ネタバレあり 殺し屋専門のホテルが出て来る映画「ジョン・ウィック」があり、殺し屋後調達の料理店を扱った邦画「Diner ダイナー」があるかと思えば、本作は殺し屋専門の病院が舞台である。いずれも会員制で、本作の場合は病院内の殺しは厳禁とい…
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映画評「泣き虫しょったんの奇跡」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・豊田利晃 ネタバレあり 将棋は全くできない。興味も余りなく、棋士は十余名知っているだけだが、何故か本作の主人公・瀬川晶司は知っていた(但し名のみ)。 小学校時代将棋で隣家の同級生鈴木君と競い合っていた瀬川少年(青年期:松田龍平)は揃って将棋道場に通い、その座主(イッ…
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映画評「空母いぶき」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・若松節朗 ネタバレあり 昨年の今頃、本作で総理大臣を演じる佐藤浩市の総理大臣に関する発言に安倍政権支持層の右派一部がかみついたが、彼は別に安倍批判をしたとは感じられなかった。確か彼は、総理大臣というのは大変な仕事である、という主旨を発言しただけと記憶する。いずれにしても、…
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映画評「天国でまた会おう」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年フランス=カナダ合作映画 監督アルベール・デュポンテル ネタバレあり 先日のアニメ「ディリリとパリの時間旅行」の冒険もゴキゲンだったが、この作品の冒険模様も相当面白い。日米に見るべきものが少ない中でフランス映画が頑張っている。最大の買いは、今まで似たタイプはあっても似た物語を観たことの…
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映画評「パリに見出されたピアニスト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ルドヴィク・ベルナール ネタバレあり コンセルヴァトワールのディレクターであるランベール・ウィルソンは、駅でピアノを弾く窃盗少年ジュール・ベンシェトリに天才を感じ取り、彼が窃盗容疑で社会奉仕を命じられたのに乗じて、学校の掃除をする前に練習することを命じ、特…
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古典ときどき現代文学:読書録2020年上半期

一年に一度の読書録を半年に一回に変更しました。一年間記録を保存しておくのも億劫でして。ということで、今後ともよろしくお願いいたします。 最初の一年なのに、例のコロナ禍によって、4月上旬から5月中旬にかけてひと月以上に渡って図書館を利用できない日々がありました。長期の読書予定を立てている僕には計画立て直しを強いられ、kindle で…
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映画評「セラヴィ!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ベルギー=カナダ合作映画 監督エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ ネタバレあり 「ウェディング・プランナー」(2001年)というアメリカ映画など、この職業を主軸に扱う映画は幾つかあるが、本作はその職業紹介編として最適と言って良いフランス製(ベルギー、カナダとの合作)コメデ…
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映画評「パリの家族たち」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督マリー=カスティーユ・マンション=シャール ネタバレあり 「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」の女性監督マリー=カスティーユ・マンション=シャールが母親をテーマに、母の日を核に、綴る群像劇。 女性大統領となったオドレイ・フルーロは政治と生まれたばかりの子育ての狭間で…
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映画評「銃」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・武正晴 ネタバレあり 中村文則は名前のみ知る。つまり、文体も何も知らないが、影響を受けた作家・作品が容易に掴めそうな本映画化である。 死体の近くにあった銃弾入りの拳銃を拾った大学生・村上虹郎が、そのことにより自分が強くなったと感じて行動に変化を生じる。悪友に誘われて…
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映画評「いちごの唄」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・菅原伸太郎 ネタバレあり 僕の調べる限り【キネマ旬報】の2019年度ベスト10選出で1点も入っていないが、なかなか爽やかでなかなか好感を覚える青春映画である。銀杏BOYZというパンク・バンドの歌詞を基にTV界でお馴染みの脚本家・岡田惠和が書いた小説を、岡田自ら脚色し、やは…
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映画評「12か月の未来図」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督オリヴィエ・アヤシュ=ビダル ネタバレあり 近年フランス映画には教育を扱う映画が多い。ドキュメンタリーでも観たが、セミ・ドキュメンタリー(即実的なドラマ映画)の「奇跡の教室 受け継ぐものたちへ」が秀作だった。いずれも、日本の学園ものとは比較にならない厳しいものである。…
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映画評「スカイスクレイパー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=香港合作映画 監督ロースン・マーシャル・サーバー ネタバレあり ドウェイン・ジョンスン主演の映画は、彼が単独で八面六臂の活躍をする内容で似たり寄ったりのものばかり、その限りではつまらないが、その代わりお話の構図が単純で見通しが良いため力が入りやすく、その意味では退屈しない。時間…
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映画評「パパは奮闘中!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ギヨーム・セネズ ネタバレあり 30年くらい前に「パパは、出張中!」という映画があったが、この映画を買った配給会社の人はその題名が頭に残っていたのかもしれない。 製造工場で班長クラスの職務を担当しているロマン・デュリスは、殆ど一人で小学生の息子バジル…
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映画評「ディリリとパリの時間旅行」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督ミシェル・オスロ ネタバレあり フランスのアニメ映画は非常にレベルが高いが、人物の容貌が日本人受けしにくい感じがあるのが弱点と言えば弱点。その点、本作は本物の人間に頗る近く、非常に好感が持てる。しかし、本作の素晴らしさはそんなことでは語れない。 やや解りにくい…
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映画評「負け犬の美学」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督サミュエル・ジュイ ネタバレあり ボクサーものと言えば英米映画と相場が決まっているが、珍しいフランスのボクサーものである。 45歳の今日まで13勝33敗3分けという、成功とは程遠い成績の中年ボクサー、スティーヴ(マチュー・カソヴィッツ)は、美容師の妻マリオン(オリ…
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