映画評「最後の戦闘機」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1935年フランス映画 監督アナトール・リトヴァク ネタバレあり ロシア出身の名監督アナトール・リトヴァクはアメリカ映画での印象が強いが、これは渡米する少し前にフランスで撮ったドラマの秀作である。純戦争映画のようなタイトルだが、戦争をモチーフにしたロマンスと言ったほうが近いだろう。  原作「エ…
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映画評「越境者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1950年イタリア映画 監督ピエトロ・ジェルミ ネタバレあり 「鉄道員」(1957年)以降快打連発のピエトロ・ジェルミの初期作品なので勇んで観たが、IMDbに投票してありました。つまり2回目の鑑賞ですな。すっかり忘れているのでそれは構わない。構わないどころか、いま観ると全く違った思いに駆られる。…
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映画評「西部戦線一九一八年」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1930年ドイツ映画 監督ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト ネタバレあり 先日「炭坑」(1931年)で久しぶりに再会したドイツの名匠ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト(G・W・パプスト)の代表作。50年間観たかった作品だが、実は生涯見られないだろうと諦めていた。従って、僕が観て来たプライム・ビデオ…
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映画評「天使のはらわた 赤い教室」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1979年日本映画 監督・曾根中生 ネタバレあり にっかつロマン・ポルノの後期に当たるのだろうが、石井隆の劇画の映画化「女高生 天使のはらわた」が熱心な邦画ファンの心を掴み、シリーズ化された。しかし、今回のWOWOWのロマン・ポルノ特集では、何故か一作目は登場せず、引き続き曾根中生が監督したこの第…
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映画評「くれなずめ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・松居大悟 ネタバレあり 奇々怪々な青春(回顧)映画である。 友人の結婚式に高校の悪友たち成田凌、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹の6名が集まる。高校時代の赤フン芸を披露して顰蹙を買ったらしい彼らは、2次会までの長い時間を潰す為にカラオケするなどして、…
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映画評「花束みたいな恋をした」

☆☆★(5点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・土井裕泰 ネタバレあり 人気若手俳優が出るロマンス系は甘すぎるものが多いので避けることが多いが、外部の勢いにつられて、観てしまった。題名は意味不明。 就職活動期にある大学生男女、菅田将暉と有村架純が終電車に乗り遅れ、深夜営業のファミレス何かで駄弁るうち、サブカルチャ…
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映画評「再会の夏」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ジャン・ベッケル ネタバレあり 地味ながら滋味あふれる作品を作るジャン・ベッケル監督の佳品。フランス流のコント(小話)の伝統を強く感じる。 第一次大戦後レジオン・ドヌール勲章を愛犬にかけたことで不敬罪に問われて軍の留置場に収監された元兵士モルラック…
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映画評「THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年中国映画 監督バイ・シュエ ネタバレあり 純中国製らしいが、純粋な香港映画のような空気感が漂う作り方であり、内容である。 深圳から香港の高校へ通っている女子高生ペイペイ(ホアン・ヤオ)が、親友ジョー(カーマン・トン)と日本へ行こうと思っている最中、税関で若者から密輸のi-phone…
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映画評「フリー・ガイ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2021年アメリカ映画 監督ショーン・レヴィ ネタバレあり ふーん、なるほど。必ずしも内容そのものではないので誤解しないで戴きたいのだが、僕のお気に入りの二作「主人公は僕だった」(2006年)と「“アイデンティティ”」(2003年)の着想を合わせたような作品である。梗概の中で説明しましょう。 …
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映画評「行き止まりの世界に生まれて」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ビン・リュー ネタバレあり トランプ前大統領の登場で日本でも俄然知られるようになった米国北部のうらぶれた工業地帯を指すラストベルト。その中でも典型的な都市らしいイリノイ州ロックフォードに住むスケートボード仲間三人の十数年を捉えたドキュメンタリーである。 何故無名の…
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映画評「炭坑」(1931年)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1931年ドイツ=フランス合作映画 監督ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト ネタバレあり ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト(G・W・パプスト)は戦前ドイツの名監督である。戦後も作っているが、何分戦後ドイツ映画が日本で紹介されることが激減していて全く輸入されていないので、戦後どの程度の作品を作ってい…
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映画評「ドント・ウォーリー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ=フランス合作映画 監督ガス・ヴァン・サント ネタバレあり 統計を取ったことはないが、最近のアメリカのドラマ映画は、9割かた伝記・実話ものではないかと思う。比較的簡単に観客を感動させることができるので、映画会社が味を占めた結果だろう。しかも、時系列をシャッフルして見せるのが約束的…
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映画評「ブレイブ-群青戦記-」

☆★(3点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・本広克行 ネタバレあり 1979年に「戦国自衛隊」が出た時はそれまでにない内容につき面白がったものの、今世紀に入ってから戦国時代へタイム・スリップというのが増えた。旧作を観ていない人は良いが、僕のように色々と見て来るとどうも有難くない。 本作は「戦国自衛隊1549」(…
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映画評「アナと雪の女王2」(地上波放映版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督クリス・バック、ジェニファー・リー ネタバレあり 2014年に社会現象と言われるほど大ヒットしたディズニー・アニメの続編。今回は地上波放映版の吹き替えで観た。  アニメだから原語版に拘る必要性は低いが、ミュージカルの日本語吹き替えは僕は余り良い感触を持っていない。本作…
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映画評「ゴールデン・ボーイ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1939年アメリカ映画 監督ルーベン・マムーリアン ネタバレあり 僕が新米の映画ファンだった時代、【スクリーン】誌で、毎月オールド・スターのフィルモグラフィーが画像付きで紹介されていた。ゲイリー・クーパー、マリリン・モンロー、ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル、ジェラール・フィリップなど既に…
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映画評「聖なる犯罪者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年ポーランド=フランス合作映画 監督ヤン・コマサ ネタバレあり 2019年度アカデミー賞の国際長編映画賞(かつての外国語映画賞)にノミネートされたポーランド(=フランス合作)映画。なかなか興味深い実話ものである。 少年院を仮出所した若者ダニエル(バルトシュ・ビィエレニア)が行き先の…
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映画評「ガンズ・アキンボ」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年イギリス=ニュージーランド=ドイツ合作映画 監督ジェイスン・ハウデン ネタバレあり ゲームのプログラマーを仕事とする草食男子ダニエル・ラドクリフが、その本質に反してネット上で過激な言動を繰り広げるうち、スキズムという個人の対決を見せるサイトの管理者ネッド・デネヒーの怒りを買って一味に襲われ…
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映画評「キャッツ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年イギリス=アメリカ=カナダ=オーストラリア=日本合作映画 監督トム・フーパー ネタバレあり 有名舞台ミュージカルの映画化史上、英米において最悪とも言える(ような)評価を得たらしい。それは IMDb における2.7という評価を見ると容易に理解できる。5点満点なら妥当かもしれないが、かの満点…
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映画評「空に住む」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・青山真治 ネタバレあり 実績のある青山真治が監督をし、実際に【キネマ旬報】のベスト10で9位に入っているので期待したが、余り感心できなかった。 両親を交通事故で亡くした文芸編集員・多部未華子は、父親の弟・鶴見辰吾とその妻・三村里江の経営する高層マンションに管理人の名…
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映画評「熱砂の秘密」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1943年アメリカ映画 監督ビリー・ワイルダー ネタバレあり TVで録画したビデオ版を持っているが、多少は画質が良い筈のプライム・ビデオで観た。30数年ぶりの再鑑賞。  ラホス・ビロの戯曲「帝国ホテル」をベースに、1942年頃の時局要素を加えたサスペンスの秀作である。ビリー・ワイルダー初期の…
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