映画評「赤い殺意」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1964年日本映画 監督・今村昌平 ネタバレあり 今村昌平監督作品の中で、傑作「にっぽん昆虫記」(1963年)の姉妹編とも言いたくなる作品。2回目の鑑賞。 舞台は東北地方のどこか。貞子(春川ますみ)は旧家主人の妾の子供で女中の立場から、高圧的な御曹司・吏一(西村晃)の妻の座に収まり、息子を…
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映画評「戦艦シュペー号の最後」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1956年イギリス映画 監督マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー ネタバレあり 完全版としては二度目の鑑賞。 実話ベースの戦争映画だが、滋味溢れる戦争映画を少なからず作ったマイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガー共同監督作品だけに、これもまた興趣に富む作品である。 第…
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映画評「if もしも・・・・」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1968年イギリス映画 監督リンジー・アンダースン ネタバレあり 僕は学生運動を体験としては知り得ない遅れてきた青年であるから、この映画の革命気分が解ると言えば嘘になる。しかし、1968年という第二次大戦後の世界で革命気分が最も盛り上がった年にこの映画が発表されたことは文化史的に非常に意味のある…
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映画評「上海特急」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1932年アメリカ映画 監督ジョゼフ・ヴォン・スタンバーグ ネタバレあり 「嘆きの天使」「モロッコ」「間諜X27]に続く、ジョゼフ・フォン・スタンバーグ監督=マレーネ・ディートリッヒ主演コンビ作第4弾。再鑑賞。 悪名高い白人美女マレーネ(役名上海リリー)の乗る北京発上海行きの汽車には様々な…
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映画評「華氏119」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督マイケル・ムーア ネタバレあり マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー。相変わらず作り方が巧い。 僕は文化的には保守で、個人主義者(厳密には、反全体主義であって、個人主義のマイナス面は認めがたい)である。従って、人権は大事にしないといけないという立場であるから、…
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映画評「来る」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・中島哲也 ネタバレあり 澤村伊智というホラー作家の小説「ぼぎわんが、来る」を中島哲也監督が映画化。全体としては、日本の「エクソシスト」である。 ブログで子煩悩ぶり、イクメンぶりを発揮していた秀樹(妻夫木聡)が、子供時代に知り合いの少女に言われた恐ろしい霊的存在が遂に…
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映画評「蜘蛛の巣を払う女」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=ドイツ=スウェーデン合作映画 監督フェデ・アルバレス ネタバレあり ボワロー=ナルスジャックがアルセーヌ・ルパン名義でアルセーヌ・ルパンのパスティーシュを書いたようなものと思えば良いのだろうか? スティーグ・ラーソンが残した“ミレニアム”シリーズをダヴィド・ラーゲルクランツが書…
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映画評「小さな巨人」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1970年アメリカ映画 監督アーサー・ペン ネタバレあり ニューシネマ以前から活動し「俺たちに明日はない」(1967年)でニューシネマの道を切り開いたアーサー・ペン監督の異色西部劇である。吹き替えの不完全版で一度、完全版で一度、都合三度目の鑑賞。残念ながら映画館では観ていない。 カスター将…
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映画評「ビリー・ザ・キッド 孤高のアウトロー」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ヴィンセント・ドノフリオ ネタバレあり “題名(邦題)に偽りあり”の日本未公開西部劇。 母を殺した暴虐無比の父親を射殺した13歳の少年リオ(ジェイク・シュア)が姉サラ(レリア・ジョージ)と共に、追いかけて来る叔父(クリス・プラット)から逃れ、母の知人の家に行くべく逃…
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映画評「プリズン・ランペイジ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督ドワイト・H・リトル ネタバレあり 1978年アメリカで起きた実話の映画化。 殺人犯ロバート・パトリックが面会に来た息子3人に手筈を整えてもらい、仲の良い殺人犯クリス・ブラウニングと共に脱獄する。  ところが、弟が用意したというスペア・タイヤを載せていない車がパ…
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映画評「夫婦善哉」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1955年日本映画 監督・豊田四郎 ネタバレあり 「グッバイガール」を再鑑賞して本作を思い出したため再鑑賞することにした。1955(昭和30)年“キネマ旬報”で2位に選ばれた現代世話物の秀作だ。この年には「浮雲」という傑作があった為に2位に甘んじたが、平均的な年であれば1位になっても不思議では…
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映画評「ロリータ」(1962年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 1962年イギリス=アメリカ合作映画 監督スタンリー・キューブリック ネタバレあり ロリコン(ロリータ・コンプレックス)の語源となったウラジミール・ナボコフの小説「ロリータ」をまだ神格化される前のスタンリー・キューブリックが映画化。40年位前にTVで見たのは大幅カット版(多分70分くらいカット)だ…
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映画評「寝ても覚めても」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・濱口竜介 ネタバレあり 八日間で何と三本目の二役映画である。作り方はぐっと明快ながら「2重螺旋の恋人」と似ているところがある。原作は柴崎友香の同名小説で、監督は新人の濱口竜介(メジャー映画デビュー作)。 大阪の21歳女性朝子(唐田えりか)が写真展で見かけた青年・麦…
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映画評「アリー/スター誕生」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ブラッドリー・クーパー ネタバレあり 1937年に映画界を舞台に作られた「スタア誕生」は17年後にほぼ同じ内容でミュージカル映画化され、さらにその22年後に音楽界に舞台を移した二度目のリメイクが行われた。本作はやはり音楽界を舞台にしているので、直接的には1976年版を…
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映画評「サンダカン八番娼館 望郷」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1974年日本映画 監督・熊井啓 ネタバレあり ポスター等を見ると解るように、本作のタイトルは「望郷」であって、原作由来の「サンダカン八番娼館」はサブタイトル。しかし、当ブログでは一応順番通りに“さ行”扱いにする。 からゆき(唐行き)さんをテーマにした山崎朋子のノンフィクションを社会派熊井…
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映画評「王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年中国=香港合作映画 監督ツイ・ハーク ネタバレあり オランダの推理作家ロバート・ファン・ヒューリックが唐王朝に実在した人物を基に作り上げた判事ディーをシャーロック・ホームズに相当する探偵役とする時代ミステリー第3弾。第2弾は題名から「王朝の陰謀」が消えていたため見落としたらしい。 …
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映画評「ザ・ヤクザ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1974年アメリカ=日本合作映画 監督シドニー・ポラック ネタバレあり 40年位前にTVのカット版で観たけなので、完全版は今回が初めて。 取引先の日本のヤクザ岡田英次の一味に娘を誘拐された実業家ブライアン・キースが娘を取り戻してほしいと元刑事の私立探偵ロバート・ミッチャムに頼む。  ミッ…
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映画評「2重螺旋の恋人」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ベルギー合作映画 監督フランソワ・オゾン ネタバレあり フランソワ・オゾンの新作は一種のミステリーである。 妙齢美人クロエ(マリーヌ・ヴァクト)が謎の腹痛の為に色々な病院で診てもらうが特段の異常はなく、精神的なものと言われる。そこで精神分析医ポール(ジェレミー・レニエ)を…
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映画評「デス・ウィッシュ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=カナダ合作映画 監督イーライ・ロス ネタバレあり 40年以上の洋画ファンで原題にも興味があれば、この題名にピンとくる方も少なくないだろう。  そう、1974年にブライアン・ガーフィールドの小説をチャールズ・ブロンスン主演で映画化した「狼よさらば」のリメイクである。正確にはガー…
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映画評「ノクターナル・アニマルズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督トム・フォード ネタバレあり テレビ東京(BSテレ東)で放送している「ファッション通信」を一時期見ていたので、ファッション・デザイナーのトム・フォードの名前は知っている。映画を作っていたことは知らなかったが、本作を観るとなかなか映画作りの才能もある。 前衛芸術を仕…
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