映画評「ハッピーフライト」

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
2008年日本映画 監督・矢口史靖
ネタバレあり

「フライング☆ラビッツ」に続いて、実在の航空会社が主役になるコメディー。

メガフォンを取ったのは「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の呼吸の良さに惚れ込んだ矢口史靖で、本作でもその呼吸の良さは健在、大いに満足させられた。

機長昇進を目指すANA(全日空)の副操縦士・田辺誠一がホノルル1980便に乗って最終試験に臨むが、試験官を兼ねた機長・時任三郎は怖そうな人物で緊張感は頂点に達する。同機には国際線初搭乗のスチュワーデス綾瀬はるかも乗り込み、やはりチーフの寺島しのぶに戦々恐々。
 出発して2時間半を経た頃、1980便はカモメの衝突により不具合が出た為に機長判断で折り返して羽田空港を目指すが、周辺が台風の影響で大荒れ、激しい風雨の中着陸を敢行する。

終盤はかつての「エアポート」シリーズを彷彿とする本格的なパニック映画になっていて、ANAの協力で実写を多用した上に優秀な特撮(プラスCG)の効果もあって見応えたっぷり、大いに評価したい出来栄えだが、それ以上に航空会社のグランド・スタッフ(田畑智子など)、管制官や整備士といった空港の関係者の仕事ぶりが間断なくリズミカルかつコミカルに紹介され、抜群に楽しめる。多彩な出演者のアンサンブルも良好。

群像劇の中の主役とも言うべき副操縦士と国際線初搭乗のスチュワーデスがまるで初心者みたいで、ちょっと首を傾げたくなるところがあるが、評価の大勢に影響を与えるほどではない。

映画は見事に離陸・着陸致しました。

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