映画評「新解釈・三國志」

☆☆(4点/10点満点中)
2020年日本映画 監督・福田雄一
ネタバレあり

タイトル通りの内容で、中国=香港映画「レッドクリフ」のコメディー版と思えばほぼ正解である。監督は他愛ないコメディーを色々と作っている福田雄一で、劉備に扮する大泉洋を別にすれば、出演者も福田組と言えるメンバーが多い。

お笑いの要素としては人物の性格の破壊である。劉備は優柔不断で酒に酔った時だけポジティヴになり、曹操(小栗旬)は単なる女好き、孫権(岡田健史)は阿呆、諸葛亮(ムロツヨシ)は安請け合いをし、周瑜(賀来賢人)は甚だ騙されやすい。

シチュエーション・コメディは好きだが、こういう阿呆型は余り好かない。しかし、赤壁の戦いをハイライトとするまでの歴史的経緯は概ね通常知られた史実通りなので、コメディで歴史の勉強をしたいというのであれば案外参考になる。それを解説するのが西田敏行の歴史学者、という設定。

阿呆型は余り好かないと述べたが、ただ一つ、諸葛亮が安請け合いする背景に非常に賢い細君(橋本環奈)の存在があったという新解釈はなかなか面白い。この背景を明かしてからは楽しめました。

美女の基準が現在と違い、豊満な渡辺直美が傾城の美女で、痩身の広瀬すずがこれ以上ない醜女という設定も可笑しい(が、これには演ずる女優に関する世間一般の共通認識があるわけで、それを利用しようとした五輪のプロデューサーが大いに干されたのに、本作についてそんな話は聞かない)。それなら、橋本環奈も山本美月も醜女に当たるが、その辺は全く徹底していない。その不徹底がコメディの所以であるとも言えるし、コメディでもその辺は徹底しないといけない気もする。

正史「三国志」が図書館にあったが結局読まず、「三国志演義」で誤魔化した。「史記」は読み下しを省略して現代語訳のみで読んだが、高校の時に担当教師が一番時間を費やした「十八史略」はきちんと読むつもりでおります。

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