映画評「無垢なる証人」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年韓国映画 監督イ・ハン ネタバレあり WOWOWが韓国サスペンス特集と銘打って4本放映するが、大衆映画にあっては前半笑い(問題なのはギャグであってユーモアではない)後半シリアスというパターンからなかなか抜け出せないことと、130分を超える長い作品ばかりである為、本作一本のみ鑑賞する。法廷…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「初恋」(2019年)

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・三池崇史 ネタバレあり WOWOWが三池崇史の小特集をしている。任侠絡みの映画は好まないので、古い任侠の映画は無視し、その路線ではあるが新作の本作だけ観る。「初恋」という任侠絡みの映画とは思えないタイトルが興味をそそる。 ボクサーの窪田正孝がちょっとしたパンチでKO…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ジョン・ウィック:パラベラム」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督チャド・スタエルスキ ネタバレあり ☆☆☆に抑えながらも直線的な展開とアクションの見せ方が大いに気に入った第一作の後、第二作はお話が馬鹿馬鹿しくて “第三作はもう観ない” なんて冗談を飛ばしたが、ちゃんと観ました。第二作よりは良いものの、主人公の悲哀と憤怒が沈潜し、かつ…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「アンソニー・ホプキンスのリア王」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年イギリス=アメリカ合作映画 監督リチャード・エアー ネタバレあり 世界の文学者の中で一番映像化されているのがウィリアム・シェークスピアであるが、余りにお馴染みのお話が多いので、さすがに最近は時代設定を変えるなどの工夫が為されている。TV映画の本作も例外ではない。 舞台は現在ではない…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「帰れない二人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年中国=フランス合作映画 監督ジャ・ジャンクー ネタバレあり ジャ・ジャンクーは最初の頃長回しが鼻につく、と言おうか、退屈に過ぎなかったが、2007年の「長江哀歌」からぐっと進境を見せた。登場人物の心情の画面への沈潜がひしひしと感じられるようになったのだ。相変わらず大衆的な意味で面白いと…
コメント:6

続きを読むread more

映画評「ナポリの隣人」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年イタリア映画 監督ジャンニ・アメリオ ネタバレあり イタリアのジャンニ・アメリオ監督の、個人的には三本目の鑑賞作品。初めて彼を観た「家の鍵」(2004年)と明らかな共通点がある。壊れたもしくは壊れかけた家族関係の再生である。 軽い心筋梗塞を起こした元弁護士の老人ロレンツォ(レナート…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「あなたはまだ帰ってこない」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年フランス=ベルギー=スイス合作映画 監督エマニュエル・フィンケル ネタバレあり 自分の勘の良さと迂闊さを一緒に感じた作品である。お話に軽く触れた後、説明してみましょう。 1944年6月、ナチス・ドイツへのレジスタンスに参加していた女性作家マルグリット(メラニー・ティエリー)は、同…
コメント:8

続きを読むread more

映画評「ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年カナダ=ベルギー合作映画 監督キム・グエン ネタバレあり カナダ=ベルギー合作映画ながら、最近の映画に多くあるように、アメリカが舞台。  カナダ映画は【今じゃ落ち目の三度笠】状態になった大スター(ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック等)が出演の機会を狙う現場となっているが、本作はジャ…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「リチャード・ジュエル」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督クリント・イーストウッド ネタバレあり クリント・イーストウッド監督作品としては「ハドソン川の奇跡」と同じ系列の実話もの。娯楽性の高さで本作のほうを高く買う。「グラン・トリノ」(2008年)以来の手応えがあるが、同作よりは劣る。とにかく、イーストウッドの名前なしでも【…
コメント:2

続きを読むread more

映画評「屍人荘の殺人」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・木村ひさし ネタバレあり 現在の邦画のジャンル映画でほぼ無条件に観るのは、時代劇とミステリーくらいである。ミステリーは、小説や(一時ほどでないにしても)TVで大量に触れることができるのに、映画では本当に少ない。最近は多少増えつつあるが、それでもまだ少ない。従って、本作をば、…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ブリキの太鼓」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1979年西ドイツ=フランス合作映画 監督フォルカー・シュレンドルフ ネタバレあり 映画雑誌上でも大評判のアカデミー外国語映画賞受賞作ということで、リアルタイムで勇んで映画館に駆け付けて観たのが最初。相当楽しんだものである。  それから30年経った数年前にギュンター・グラスの原作を映画の記憶を…
コメント:6

続きを読むread more

映画評「セカンド・ラブ」

☆☆★(5点/10点満点中) 1983年日本映画 監督・東陽一 ネタバレあり 芸能人の死で何度か吃驚したことがある。ジョン・レノンやマーヴィン・ゲイはその亡くなり方に言葉を失ったし、日本の女優では今年の竹内結子に落胆した。日本代表の4番バッターと言うべき大物の自死はちょっと考えられない。現役バリバリの女優の中でとりわけご贔屓に…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「閉鎖病棟-それぞれの朝-」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・平山秀幸 ネタバレあり 精神科医でもある帚木蓬生の「閉鎖病棟」の再映画化。2001年に製作された「いのちの海 Closed Ward」が一回目の映画化だそうだ。 Wikipediaによれば、2006年頃からお話は始まる。  不倫現場を見た妻と役人、認知症の母親を殺…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ルパン三世 バビロンの黄金伝説」

☆☆(4点/10点満点中) 1985年日本映画 監督・鈴木清順、吉田しげつぐ ネタバレあり 僕らより若い世代の間では第一作は傑作で、この第三作は駄作であるとする意見が主流のようであるが、そこまでの差はないと思う。同時代的には僕はどちらも☆☆★相当の評価を付けた。しかし、こうして見返してみると、第一作のアヴァンギャルドでシュール…
コメント:4

続きを読むread more

映画評「ルパン三世 ルパンVS複製人間」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1978年日本映画 監督・古川惣司 ネタバレあり WOWOWが昨年か一昨年宮崎駿関連で放映した第2作「カリオストロの城」と第4作「風魔一族の陰謀」(曰く付きらしく放映されない)以外の長編映画とTVスペシャル版を特集しているので、特段に愛着があるわけではないものの、折角なので全部録っておくことにした…
コメント:8

続きを読むread more

映画評「クリード 炎の宿敵」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督スティーヴン・ケイプル・ジュニア ネタバレあり 「ロッキー」シリーズのスピンオフ作品の第2弾。まだ作られそうな気もする。 かのシリーズ第4作「ロッキー4/炎の友情」は、かつてのライバルでその後友人となったアポロを死に至らしめたソ連のイヴァン・ドラゴ(ドルフ・ランド…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「天気の子」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・新海誠 ネタバレあり 前作「君の名は。」の大ヒットでごく一般の映画ファンにまで知られる存在になった新海誠監督の新作。「君の名は。」では色々理屈をこねて書いたが、今回はさほど理屈をこね廻す気にならない。作品の問題ではなく、3年の間に僕が疲れたようである。 語り手であ…
コメント:2

続きを読むread more

映画評「カツベン!」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・周防正行 ネタバレあり NHKの“朝の連続テレビ小説”のような展開ぶりだが、脚本の完成度は非常に高い。周防正行監督得意分野のドタバタ喜劇で、活動弁士を主題にした映画ファンには誠に嬉しい作品である。 お話の始まりは1915年。12歳くらいの少年俊太郎と梅子が活動写真…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ガーンジー島の読書会の秘密」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年イギリス=フランス=アメリカ合作映画 監督マイク・ニューウェル ネタバレあり マイク・ニューウェルという監督はちょっとした良い作品を幾つか発表しているが、この作品は英国風味が非常に高く、彼の作品の中で僕は一番買いたい。 ガーンジー島というのは、イギリス海峡のかなりフランス寄りにあ…
コメント:4

続きを読むread more

映画評「悪魔が夜来る」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1942年フランス映画 監督マルセル・カルネ ネタバレあり 6300本もの映画絡みの記事を書きながら、マルセル・カルネはまだ取り上げていないと思う。「天井桟敷の人々」は長いので、どうも敬遠しがち。大好きな「嘆きのテレーズ」もブログ開設の2005年以降は見ていない。恐らくこのブログで初めて取り上げ…
コメント:8

続きを読むread more

映画評「わが心のボルチモア」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1990年アメリカ映画 監督バリー・レヴィンスン ネタバレあり 映画館で観たのが最初。自伝的要素を取り込んで脚本を書き自ら映画化したバリー・レヴィンスンは改めて実に良い監督と感心させられた。「ナチュラル」「レインマン」に続く、3本目のホームランと思う。 劇中の台詞から判断すると始まりは1…
コメント:6

続きを読むread more

映画評「5時から7時までのクレオ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1962年フランス=イタリア合作映画 監督アニェス・ヴァルダ ネタバレあり 新作に観るべきものがなく始めた再鑑賞シリーズ第一弾はアニェス・ヴァルダのこの初期作品。「幸福」(1964年)と並ぶ代表作であろう。 午後5時。美人シャンソン歌手クレオ(コリンヌ・マルシャン)は、2時間後に聞く予定の…
コメント:4

続きを読むread more

映画評「凪待ち」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・白石和彌 ネタバレあり 最近邦画で注目される監督にバイオレンスを得意とする人が多いのはある意味困ったものだが、その一人白石和彌監督の新作。一種の大震災後遺症映画である。 競輪に金をつぎ込んで同居するパートナー亜弓(西田尚美)に迷惑をかけている元印刷工員郁男(香取慎吾…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ルパン三世 THE FIRST」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・山崎貴 ネタバレあり 僕は小学生の時にアルセーヌ・ルパン(やや大人っぽいが児童ものの要素も残す池田宣政バージョンが最高。国会図書館に一部あるくらいで、全く利用できないのが現状)に耽溺した人間なので、ルパンと言えば三世ではなくアルセーヌなのである。それでもTVの第一シリーズ…
コメント:8

続きを読むread more

映画評「ヘルボーイ」(2019年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ=イギリス=ブルガリア=カナダ=ポルトガル=フランス合作映画 監督ニール・マーシャル ネタバレあり この間の「チャーリーズ・エンジェル」や「バッドボーイズ  フォー・ライフ」と同じパターンで第二作とのスパンが大分ある第三作。ネタがないという以上に楽しようという魂胆と言えましょうか…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ラスト・リベンジ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2014年アメリカ=バハマ合作映画 監督ポール・シュレーダー ネタバレあり ニコラス・ケイジ主演作で、やや古い。IMDbで4.4(中心点5.5の80%)、Yahoo!映画で2.4(中心点3.0の80%)とほぼ良い勝負の低評価であるが、そこまでは悪くない。寧ろやたらにがちゃがちゃしている、ケイジの他…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「侵入する男」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年アメリカ=カナダ合作映画 監督デオン・テイラー ネタバレあり 日本の映画館では公開されなかったが、本年4月にデジタル配信された由。 広告代理店社員として大成功した黒人青年マイケル・イーリーが、美人の細君ミーガン・グッドと、これから子供を作って家族団欒に備えようと、かなり森の奥にある広…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「野のユリ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1963年アメリカ映画 監督ラルフ・ネルスン ネタバレあり 多分3回目だが、2回目ということにしておきましょう。いずれにしても最初に観たのは1970年代の地上波(ある人の情報によれば、淀川長治氏の解説による “日曜洋画劇場” だったらしい)吹き替え版。上映時間が94分しかない作品なので、ほぼノー…
コメント:15

続きを読むread more

映画評「宮本から君へ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・真利子哲也 ネタバレあり 一切読んだことがないと言っても良いくらいコミックには縁がないので、新井英樹によるこのコミックは名前すら知らない。 Wikipedia に当たったところ、真利子哲也監督が同じキャストで、原作の前半部分をTVで、(TVでやるには憚れる描写の多い)後…
コメント:4

続きを読むread more

映画評「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・石井裕也 ネタバレあり 最果タヒという女性詩人の詩集の映画化という変わり種だが、勿論叙事詩でもない詩集から映画ができるわけもなく、脚本を書いた石井裕也監督が、その詩編を生かして拵えた一種の恋愛映画である。 ガールズ・バーにも勤める看護婦・石橋静河が、優等生だったが…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「チャーリーズ・エンジェル」(2019年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ=ドイツ合作映画 監督エリザベス・バンクス ネタバレあり Wikipediaによれば「チャーリーズ・エンジェル」映画版のシリーズ第3作(16年ぶり)に当たるらしいが、第一作と全く同じ題名を付けているところを見るとリブートと考えた方が良いのではないか。  このシリーズの便利なとこ…
コメント:11

続きを読むread more