映画評「軍旗はためく下に」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中)
1972年日本映画 監督・深作欣二
ネタバレあり

百田尚樹の「永遠の0」は本作の原作である結城昌治の同名小説を、最近の若者風に言えば、パクったと思われる。少なくとも読んでいると思う。主題は120度くらい違うが、ミステリー趣向の構成は相当似ている。

終戦から26年後の昭和46(1971)年8月15日。戦争未亡人の左幸子が厚生省を訪れ、例年同様に戦没者遺族年金を請求するが、夫・丹波哲郎は終戦後上官により敵前逃亡のかどで死刑になったことを根拠に、昭和27年の年金法成立以来19回に渡り支給を拒否されている。彼女がやって来る理由は、今ではお金ではなく、きちんとした書類がないため夫が果して死刑で死んだのか、或いはその死刑を巡る真実を知る為である。必ずしも放置していたわけではない厚生省の役人は、調査に応答しない4人の個人情報を見せ、聞き出してみたらどうかと提案。かくして、彼女は次々と歴訪することにする。
 敵前逃亡による死刑ではなく戦死したと主張する三谷昇、じゃがいもを盗んで殺されたとする関武志、人肉を取引して処刑されたと言う元憲兵・市川祥之助、上官・江原真二郎を殺したかどで死刑になったと主張する内藤武敏、という具合にまるで「羅生門」状態で、彼女は混乱するばかり。
 内藤の言葉から彼を死刑にした元大隊長(?)中村翫右衛門を訪問、その結果、瀕死で横たわっていて参与できなかった三谷が彼らの上官殺しを認めた為に死刑が起ったことが判明、三谷が遂に真実を詳細に語る。

日本映画らしく、どちらかと言えば、怒りを狂気に満ちた軍隊に向けた反軍映画で、結果的に強烈な反戦映画となる。同じ1972年に元軍人(渥美清)が戦死者遺族をその遺書を持って訪れる歴訪型の反戦映画「あゝ声なき友」があり、好一対を成している。ベトナム戦争が泥沼化している時代で、日本で反戦意識が一番高かったのがこの頃ではないかと思う。横井庄一氏が帰って来たのもこの年である。

この二作に比べると、構成が似ているだけの「永遠の0」は実に甘っちょろい。戦争の悲惨さはあっても戦死者に対するヒロイズムに噴飯したくなる。映画版を見る限り好戦的な内容とは言えないが、ヒロイズムは結局戦争賛美の考えに傾きがちなので、見方・読み方を誤ると危険である。21世紀に入る頃から、日本の戦争映画はヒロイズムに傾き始めた。頭の良い若者ならそこに戦争の怖さを見出すだろうが、そうでない方は戦争は格好良いなどと思いかねない。

本作に戻る。
 以前観たと思っていたが、内容が全く記憶にないので、初見だろう。とにかく凄まじい。食人まで出て来る。しかるに、目的はセンセーション(煽情)ではなく、事実、描写はそこまで酸鼻を極めているわけではない。寧ろ、証言者の語りにより想像を掻き立てられ、画面で見せられる以上の酸鼻さに圧倒されていくのである。

Allcinemaのコメントにもあるようにもっと正攻法にがっちり見せたほうが良かったのかもしれないが、深作欣二監督らしくスローモーション、ストップモーションを使った断裁的・即実的な描写が凄い迫力を生み出す。映画ファンであれば必見。

文書の重要性が訴えられ、法制化もされているのに、政治家や役人の行動は真逆。文書が燃やされた為に日本の戦前に関して検証できないことが多いのに。コロナに関しても記録を積極的に残そうとしない。人間の行動原理に照らせば、責任回避ということなのだろうが、事が国民の命に関することだけに、書類は全て残しオープンにするがよろしい。

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この記事へのコメント

浅野佑都
2020年07月24日 11:44
 >百田尚樹の「永遠の0」
かの作品を観たときは思い浮かばなかったですが、仰るように参考にしてますね・・。
モノクロ映像の中に、黒澤の「天国と地獄」のピンクの煙のように、一点、色彩を伴った演出が印象的です。

本作は、若い人流にいえば、本当に「ヤバい」作品で、天皇の戦争責任も暗に訴求していて長い間発売されず、今年の8月に漸くDVD化されますね。
観たのは40年前なので内容を忘れているところがありますが,紛れもなく、深作欣二の最高傑作でしょう!(ヤクザ映画部門(笑)の最高は「県警対組織暴力」でして、先日アップされた「資金源強奪」も今観たほうが面白いですよね・・。僕らの目が相対的に”大甘””になってきているんでしょうね・・。

”藪の中”構造の脚本が素晴らしく、新藤兼人は本当に
、自身の監督作品よりも脚本書いたときにいい仕事をするなぁと痛感させられます・・・。


プロフェッサーも言及された「あゝ声なき友」の今井正監督作品である「真昼の暗黒」にも出ていた左幸子が実に良い。
昔、当時は見ていたNHK朝のTV小説「北の家族」で、夫役の下元勉とともに、高橋洋子の母親役でした・・。


プロフェッサーの真似してコロナ以降から始まった、図書館から借りる僕の歌謡曲CD視聴は続いていまして、岩崎宏美の「家路」竹内まりや「駅」など火曜サスペンス主題歌シリーズ(笑)と銘打って録音しました。
先日は中森明菜の「色彩のブルース」を・・。
邦楽は70年代アイドルの曲しか知らない僕にとっては、彼女は新鮮です。
「オッ!」と思わず膝を乗り出した僕を信じていただいて(笑)騙されたと思ってご視聴ください!
https://www.youtube.com/watch?v=9UJ46_luoi8
オカピー
2020年07月24日 18:31
浅野佑都さん、こんにちは。

>天皇の戦争責任も暗に訴求していて長い間発売されず、

ラストの「天皇陛下・・・」で終わるのが、そう理解できる仕組みですね。

>紛れもなく、深作欣二の最高傑作でしょう!

そうですね。深作作品で、☆☆☆☆★を出す作品があるとは!

>僕らの目が相対的に”大甘””になってきているんでしょうね・・。

それは明らか。昔の凡作と思ったのに今では佳作としたくなる作品が多いであります。

>「真昼の暗黒」にも出ていた左幸子が実に良い。

「真昼の暗黒」も凄い作品でしたね。左幸子は「にっぽん昆虫記」「飢餓海峡」も圧巻で、大好きな女優。

>火曜サスペンス主題歌シリーズ(笑)と銘打って録音しました。

そういう企画も面白いですね。全く知らない曲でも、良い構成になりそうです。
 僕は「聖母たちのララバイ」だけ知っています。あの時代は帰省すると、両親が観ていたので、主題歌も聞きました。

>先日は中森明菜の「色彩のブルース」を・・。

ジャズィで面白い。若い頃とは大分違いますね。
調べてみますと、Ego-Wrappin というユニットがオリジナルのょうですね。この辺りまで手を出すと、際限がなくなるなあ。

歌謡曲シリーズはほぼ終えていますが、60年代後半から70年代前半くらいまでの男性アイドルで組んでみようかなと思います。郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹クラスは単独で作ってありますので、フォーリーブスとか城みちる辺りで。野郎は作っても聴かないような気がしますが。歌謡曲は女性が良い^^
モカ
2020年07月25日 17:46
こんにちは。

>日本で反戦意識が一番高かったのがこの頃ではないかと思う。横井庄一氏が帰って来たのもこの年である。

 72年ころはベトナムも泥沼化して何事にも慣れやすい一般の日本人は「北爆」にも「ニクソン」にも飽きつつあるというか、毎日のニュースの定番状態(今のコロナみたいに)。

 反戦意識なんて言うほどのものでもなかったけれど、関心が高かったのは65年から70年くらいでしょうか?
 なんだか今年はちょうど半世紀前だからか、いやに1970年を思いだすことが多いです。

 >21世紀に入る頃から、日本の戦争映画はヒロイズムに傾き始めた。頭の良い若者ならそこに戦争の怖さを見出すだろうが、そうでない方は戦争は格好良いなどと思いかねない。

 私が十代半ばくらいだったと思うのでまだこの映画もできていなかった頃ですが、家の本箱を漁っていたら父の文字で「戦争映画批判」というタイトルが付いた原稿用紙の束が出てきまして、びっくりして一行も読まずに元の場所に戻してしまいました。
 多分生前の言動から察するに(父は戦争におけるヒロイズムを全面否定していましたので)戦後に大量につくられた欧米(戦勝国)の映画を批判していたんじゃないかと推測しています。
 読んどきゃ良かった・・・


☆ エゴラッピン 良いですよ~ (これが書きたかったので、ちょっと戦争映画の事も書かないといかんかと思った次第です)

 「色彩のブルース」 もう20年くらいたちますか。
   早いな・・・
 17、8年前、娘が通っていた近所の美大の学祭にエゴラッピンがきまして聴きにいきました。 
 関西ネイティブには嬉しいレトロな泥臭さがたまりません。 
UAとかBIRDとかもそうですけど、もっと笠木シズ子寄り?(笑) お勧めいたします!

 
オカピー
2020年07月25日 22:25
モカさん、こんにちは。

>関心が高かったのは65年から70年くらいでしょうか?

僕の言っている72年は、相当アバウトなものですからねえ。この頃終戦後27年とか、28年という言葉が耳に残り、学校で友達とも戦争や良くないよね、みたいなことを言っていたような記憶が少しあります。

>欧米(戦勝国)の映画を批判していたんじゃないか

すみません。一昨日「戦場」という古いアメリカ映画を観ました。余りヒロイズムとは縁のないしょぼくれた兵隊たちの話でした。
 1950年代からニューシネマ台頭の頃まで勇ましい戦争映画が大量に作られましたねえ。西部劇と違って今でもボチボチ作られますが、昔のそれとは違う。
 日本映画は反戦というより、反軍映画が多く、結果的に反戦に昇華する作品が多かったですね。

>☆ エゴラッピン 良いですよ~
>お勧めいたします!

「色彩のブルース」一曲だけ聞いて、魅了されましたが、この辺りを開拓して良いものやら。全く知らなかったなあ。日本にも色々面白い人たちがいるものですね。
 日本の「~のブルース」という曲は殆どブルースと関係ない曲ばかりですが、これは違いますね。ブルースというよりジャズィですが。

>もっと笠木シズ子寄り?(笑)
「GO ACTION」という曲なんか、まさにそれ?
モカ
2020年07月26日 23:27
こんばんは。

>「色彩のブルース」一曲だけ聞いて、魅了されましたが
>日本の「~のブルース」という曲は殆どブルースと関係ない曲ばかりですが、これは違いますね。ブルースというよりジャズィですが。


ちあきなおみの「喝采」以来、私の半径20kmの範囲では、ここ半世紀間、ブルースの音楽的定義はさておいて、聞く側がこれはブルースだと思えばそれはブルースである、という事になっとります。(分かりませんよね、すんません)
でもこれはおっしゃるように「JAZZY」ですね。
それもビリー・ホリデイの時代の猥雑感がありますね。そしてギターの人を見ているとなぜかいつもチャーリー・クリスチャンを思い出してしまいます。

中森明菜バージョンはヘレン・メリルっぽいですね。
○○のため息・・・

  

>もっと笠木シズ子寄り
「GO ACTION」という曲なんか、まさにそれ?

 コミカルソングですかね?

 ライブでの歌い方のこってり感、「ブルース」は「ぶるうううすう」と憂歌団ぽく発音するのが関西風味(笑)
 最後は「おおきにぃ!」でしめて。

 関西発祥でも売れてくると東京に行ってしまいますね。
 ちっこい大学の学祭に来ていたのが今や武道館ですものね。
 仕方ないですが・・・メジャーになって歌も上手くなって良かった、良かった。

 
 
 
浅野佑都
2020年07月27日 11:27
 中森明菜の「色彩のブルース」をご紹介した時点で、プロフェッサーがego-wrappin に言及されるのを予想していまして、それにどなたかコメントしてくれる(俗に言う”食いついてくれる”)のを期待していました。
今、流行りの将棋の高校生棋士ではないですが、数手先を読んだつもりでいましたが、「色彩のブルース」という曲には、中森のウィスパーボイスのほうが合っていると思うのでこちらを・・。

それにしても、モカさん凄いですね!笠木シズ子が出てくるとは予想だにしませんでした(笑)。


ego-wrappin は10年前 に、京都の西京極か太秦だったか、ライブハウスというのも気が引ける様な場末の音楽酒場で、焼酎のハイボール(酎ハイですね)を飲んでいるときに、ステージで「ルパン三世愛のテーマ」を歌うボーカルの女性の声に魅了されました・・。彼女の声にはブランデーでなく酎ハイがよく似合う。
僕は2000年以降の音楽に関しては、偶発的な出会いに任せています。全米トップ40も90年代までしか聴かない。
手を広げ過ぎると、いわゆる”沼”にハマりますのでね(笑)

>フォーリーブスか城みちる
フォーリーブスは、良い曲あるんですよ!「踊り子」とか・・。もっと評価されるべき・・。
城みちるは?「イルカに乗った少年」しかわかりません(笑)
オカピー
2020年07月27日 16:17
モカさん、こんにちは。

>ちあきなおみの「喝采」以来、私の半径20kmの範囲では、ここ半世紀間
>聞く側がこれはブルースだと思えばそれはブルースである、という事になっとります。

いや、解らないでもないですよ。
 しかし、淡谷のり子「別れのブルース」や森進一「港町ブルース」しか知らない人が、ジャンルとしてのブルースがああいうムード歌謡のようなものと勘違いしても困るなあと思いましてね。別に僕が損するわけではないですが。
 尤も、「別れのブルース」は時代を考えると、それほど遠くないのかも?

>チャーリー・クリスチャンを思い出してしまいます。

名前のみ知る(しかし、今やYouTubeで即刻聴けちゃう)。
 ウェス・モンゴメリーが影響を受けたと表明しているギタリストですね。アメリカのギタリストは大概尊敬しているのでは? 知らんけど(笑)

>中森明菜バージョンはヘレン・メリルっぽいですね。
>○○のため息・・・

明菜ちゃんは東京出身。きっと、東京のため息ですよ^^

>コミカルソングですかね?

美空ひばりにも「お祭りマンボ」という可笑しい曲がありますね。

>メジャーになって歌も上手くなって良かった、良かった。

今、思い出しました。
 1991年頃から十数年間契約していた(相手が消滅したので契約も自然消滅)衛星ラジオで、洋邦のベスト20と注目曲を全部保存していた時期があります(当初はカセットテープ、やがてCD)。もしかしたら一曲ぐらい入っているかも。
オカピー
2020年07月27日 22:17
浅野佑都さん、こんにちは。

>「色彩のブルース」という曲には、中森のウィスパーボイスのほうが
>合っていると思うのでこちらを・・。

どっちも良かったですよ。明菜ちゃんは、モカさん曰く、ヘレン・ミレルっぽい。つまり都会っぽいちゅうことでしょう。
 エゴ・ラッピンなるは、もっと土臭い。これはこれで面白いなあ。

>「ルパン三世愛のテーマ」

昨年秋くらいに、幾つかのCDを複数の図書館からかき集めて、ルパン三世のTV 音源プラスαだけで、1枚のマイCDを作りました。なかなか貴重ですぞ。

>手を広げ過ぎると、いわゆる”沼”にハマりますのでね(笑)

確かに。
僕はYouTube音源でCDが作れると知ってから、とんでもないことになっています。ビートルズのゲットバック(レット・イット・ビー)セッションをCD化するのに約2ヵ月掛けました。
 それが終わって、ザ・バンド(4アルバム/2CD)、スプーキー・トゥース(4アルバム/2CD)、スモール・フェイセス(4アルバム/2CD)、フェイセス(4アルバム/2CD)と来ております。スプーキー・トゥースは輸入盤ですらなかなか手に入らない状態ですので、嬉しかったですが、この調子で作りづ続けたら寝たきりになるまでかかるかもしれません(笑)。
 サントラ盤も無数にあって悩ましい。会心のマイCDは、「太陽がいっぱい」「冒険者たち」「サムライ」のアラン・ドロンの傑作三作品を完全に収めたものです。良いですぞ。

>城みちるは?「イルカに乗った少年」しかわかりません(笑)

僕もこれしか知りません。高校時代からの親友K君が城みちるにそっくりなんです。
モカ
2020年07月28日 13:53
こんにちは。

>明菜ちゃんは、モカさん曰く、ヘレン・ミレルっぽい。つまり都会っぽいちゅうことでしょう。
 エゴ・ラッピンなるは、もっと土臭い。これはこれで面白いなあ。


 ☆ヘレン・メリル☆

 ややこしい名前ですね。 私はヘレン・メレルと書きそうになりました。 
 「ヘレン・ミレンとヘレン・メリル」が混乱の元ですね。
 昨夜、思い出してヘレン・メリルwithクリフォード・ブラウンを聞きましたが、あれはクリフォード・ブラウンありきのアルバムですね。ボーカルよりバックが良い。

H・メリルはウィスパーボイスのお好きな熟年男性向け?
でも有名なあの曲以外はそこまでため息路線でもないですね。
嫌いじゃないけど、H・メリルのボーカル自体は3曲きいたら「ももええわ」な感じでした。
とは言うものの、最近アン・バートンを好んで聞くようになって、我ながらこんな日が来るとは想像できませんでしたね。
私のような凡人は長生きしないとなかなか並のレベルにすら到達しないという事ですね。

ミルドレッド・ベイリーなんかは大好きだし、白人女性のジャズボーカルに偏見があるわけでは決してないんですが・・・ 。

”初代”東京のため息は青江三奈でしょうか。

淡谷のり子は子供の時から苦手です。昔は紅白に出てましたね。
音楽学校出だそうですが、あの発声(特に晩年の)にアレルギー反応を起こします。
戦前のSPレコードを聞かせてもらったらきれいな声でしたし、ジャケの写真ではほっそりした美貌のお方でしたが。
戦争中になにか変化があったのか? (笑)

笠木シズ子は子供の頃はよくTVで観てました。さすがにブギウギはもうやってませんでしたが。
「歌わはったらスゴイで」というのは浸透していましたね。
関西生まれにはシズ子のDNAを受け継いでるマイナーな歌手が多いです。UAも買い物ブギを歌ってますけどUAは線が細いですね。
ちょっと消化しきれてない感がします。
関西ローカルでは今でも買い物ブギとか歌うおねーちゃんがいますよ。 
土臭いというより泥臭いです。ナマズが泳いでそう。 (笑) 


モカ
2020年07月28日 15:42
追記

ふと思いつきましたが、今時「ブルース」ときいて森進一、ましてや淡谷のり子と思う人は希少です。

もう20年程前の話ですが、ダンナが隣に座ったおねーちゃんに「どんな音楽好きなんですか?」と聞かれて「ブルース」と答えたら「私もこないだブルース聞きにいきましたぁ~好きすぅ!」と言われて「え~ 誰?」って聞いたら「エリック・クラプトン!良いですね!」との答えが返ってきて「あぁ、クラプトンね・・・」テンションだだ下り・・・だったとの事を思い出しました。

今時は(というかここ半世紀ばかり”神”とまで言われてますが)ブルースといえばクラプトンらしいです。
クラプトンファンの方がもしこれを読んでおられたらすいません。
異論反論多々おありと思いますが、宗派が違うという事で悪しからず、です。
オカピー
2020年07月28日 22:52
モカさん、こんにちは。

>「ヘレン・ミレンとヘレン・メリル」が混乱の元ですね。

あはは。やってしもうた。昨晩、ヘレン・メリルという単語に何故か自信が持てなくなり、モカさんの仰る通り、ヘレン・ミレンを考え始めて、メリルで間違いないと確認したはずなのに、合わさってミレルになったようです。自分でも可笑しすぎる!

>最近アン・バートンを好んで聞くようになって

野郎の例に洩れず、ジャズ・ボーカルを殆ど聴かないので、その感覚がまだよく解らない。僕が持っているのは、ヘレン・ミレルではなくメリルと、サラ・ヴォーンと、エラ・フィッツジェラルド、ペギー・リーくらいです、

>私のような凡人は長生きしないとなかなか並のレベルにすら到達しないという事ですね。

モカさんがそうとは思いませんが、僕はブルースやジャズ(バップ)が最近やっと面白くなってきたので、当たっているかもしれません。

>ミルドレッド・ベイリーなんかは大好きだし、白人女性の
>ジャズボーカルに偏見があるわけでは決してないんですが・・・ 

また知らん名前が(笑)。

>”初代”東京のため息は青江三奈でしょうか。

「伊勢佐木町ブルース」は名曲です。大好きですね^^
「長崎ブルース」も良いですねえ。

昭和40年代歌謡曲は名曲の宝庫。それ以外の歌謡曲は聴かなくてもよろし(笑)。

>土臭いというより泥臭いです。ナマズが泳いでそう。 (笑)

折角こちらが気を使って"泥臭い”の形容詞を避けたのに(笑)。

>今時「ブルース」ときいて森進一、ましてや淡谷のり子と思う人は希少です。

僕の部落や周囲に洋楽を聴く人がいず、歌謡曲でさえ昭和50年代以降の曲を知らない人ばかりなのです。会社には多少いましたが、もうやめてしまったし。

>今時はブルースといえばクラプトンらしいです。

確かに"From the Cradle”というブルースに特化したアルバムがありますが、僕にとっては彼はロックです。デレク&ザ・ドミノスがお気に入り。

映画以上に音楽は好き好きですね。テクニックだけでは語れない。
モカ
2020年07月29日 15:41
こんにちは。

>野郎の例に洩れず、ジャズ・ボーカルを殆ど聴かないので、その感覚がまだよく解らない。

 野郎じゃなくておっさん、もとい、殿方は大体ブロンドのジャズシンガーがお好きだと思っていましたが・・
 リー・ワイリー、ブロッサム・ディアリー(矢野顕子の外人版、向こうの方が先ですが)ジュリー・ロンドン、ローズマリー・クルーニー etc  
 マイルスやコルトレーンを聞いたあとはキレイどころでリラックスとか? (笑) こういうのは団塊世代に多いですね。

 ☆ミルドレッド・ベイリー☆
 主に戦前に活躍した白人女性のジャズシンガーのパイオニアのような人です。
 早世してます。旦那さんのレッド・ノーヴォは割と最近まで存命だったと思います。
 "when that man is dead and gone" という曲があるんですが、何十年も聞いていてずっと「女を騙した悪い男」に事を歌っていると何となく思っていました。
ところが十年ほど前に「この"taht man" ってひょっとして?」と歌詞カードをじっくりみて誰の事か確信しました。
やっぱり歌詞カードはちゃんと見ないといけませんね。
それにしても73年のレコードの解説にもそんな事は書いてなかったし・・・昔から浅川マキが日本語で歌ってましたけど、それも単に「あのひとが死んだら」だったので気が付かなかったのです。
 オカピーさん、もしまだ聞いたことがなければ、ぜひyoutubeでmildred bailey "when that man is dead and gone" を出して聞いてください。
オカピーさんの語学力と洞察力なら一発でわかると思います。 他のアーティストのところをみると答えが書いてあったりしますので見ないでくださいね。
 それともとっくにご存じかもしれませんが・・・

 「泥臭い」はブルースの世界では誉め言葉です。
 Muddy Waters っていうくらいですから (笑)
 Robert Petwayの ”Catfish Blue ” ていう古い曲があって、
これが "rollin'stone" や "voodoo child"  に変化していったという事です。 いやぁ、音楽って楽しいですね!
オカピー
2020年07月29日 22:51
モカさん、こんにちは。

>リー・ワイリー、ブロッサム・ディアリー(矢野顕子の外人版、向こうの
>方が先ですが)ジュリー・ロンドン、ローズマリー・クルーニー etc

ジュリー・ロンドン、ローズマリー・クルーニーは有名な曲はよく聴きました。ジョー・スタッフォードの「霧のロンドン・ブリッジ」も。

矢野顕子の外人版と言えば、デビュー当時のケイト・ブッシュを思い出しまする。顕子ちゃんがアメリカへ行くと、彼女の真似をしている?と訊かれるとか。実際には顕子ちゃんのほうが一年早いデビューですが。

>☆ミルドレッド・ベイリー☆
>when that man is dead and gone" という曲があるんですが、
>オカピーさんの語学力と洞察力なら一発でわかると思います。

聴きました。
悪魔がいなくなったら、世界は天国になるという内容ですね。
思いのほか爽やかでした。

>「泥臭い」はブルースの世界では誉め言葉です。
>Muddy Waters っていうくらいですから (笑)

上手い。座布団二枚!
 数十か所僕が間違いを発見した東芝EMI版「アビイ・ロード」の「カム・トゥゲザー」の付属歌詞カードでは、Muddy Waters が小文字になっていました。解る人は解るけど、固有名詞が一般名詞として扱われては意味不明になります。元々わけの解らない歌詞ですが。

>Robert Petwayの ”Catfish Blue ” ていう古い曲があって、これが
>"rollin'stone" や "voodoo child"  に変化していったという事です。

聴きました。ディランにジミ・ヘンですか。なるほど。
 ジミ・ヘンはスタジオ盤LPは全部持っていますが、シングルを集めた「スマッシュ・ヒッツ」がないので、YouTubeを使って同じ曲順でCDを作ろうと思います。YouTubeは貧乏人にとって神のようです(CD化の方法をもっと早く知るべきでした)。有難や。
モカ
2020年07月30日 15:14
こんにちは。

>矢野顕子の外人版と言えば、デビュー当時のケイト・ブッシュ

 なるほど、似てますね! 名前しか知らない人でした。

 年齢的にみても矢野顕子はブロッサム・ディアリーの影響大でしょうが、日本ではブロッサム自体が知る人ぞ知る人なので矢野顕子は独創性があるように思われて得してますね。


>when that man is dead and gone"

 これは歌詞の ”stan with the small mustche" にヒントがあるんですね。mustche、英語もフランス語も同じスペル?
 
同じレコードを持っている人にこの発見?を報告したら、彼も気づいてなかったですが、「作者のアーヴィン・バーリンがユダヤ人だからそうだろう」との事でした。




>Rollin' Stone  
 これ Muddy Waters  の曲です。
 



 >数十か所僕が間違いを発見した東芝EMI版「アビイ・ロード」の「カム・トゥゲザー」の付属歌詞カードでは、Muddy Waters が小文字になっていました。

 ”when that man is dead and gone"  の例のあるようにやはり歌詞カードは大事です。 反省・・・

 ☆SMASH HITS JIMI HENDRIX ☆
はい、出してきました。およそ50年前のレコード!
夫が言うに初めてラジオでジミヘンを聞いた時、DJは「ジミ・ヘンドリ」と言ったそうです。
 地味変ならぬ地味変鳥 (笑)
このレコードは聞いたことがないのですが、この中で好きだったのは・・・・風の中のマリー、ストーンフリーかな。
FOXY LADY、パープルヘイズは流行りましたね。
地味変は昔のレコードの「IN THE WEST



 

モカ
2020年07月30日 15:22
すいません、送信されてしまいました。続きは

 」だけあれば十分です。

  これだけでは愛想なしであほみたいやし・・・
せっかくなので今日のコメントのBGMでもご紹介しておきます。
 STAN GETZ with guest artist LAURINDO ALMELDA

  セミは鳴けども梅雨は明けぬ、のこの時期にピッタリです。

 
オカピー
2020年07月30日 21:41
モカさん、こんにちは。

>年齢的にみても矢野顕子はブロッサム・ディアリーの影響大でしょうが

最初は似ているかなあと思ったのですが、幾つか曲を聴くと解りますね。
僕も全く知らなかったです。日本で言えば花子さんです。ケイト・ブッシュや藪さんです(笑)

>”stan with the small mustche" にヒントがあるんですね。
>mustche、英語もフランス語も同じスペル?

mustacheと思います。語の構成から言って、元々フランス語っぽい。
 
>作者のアーヴィン・バーリンがユダヤ人だからそうだろう」との事でした

ヒトラーを悪魔と言っているわけですね。寝る直前に頭だけ聴いて判断したので、やや外しましたな(笑)

>>Rollin' Stone  
>これ Muddy Waters  の曲です。

こちらは大外れだ。
実は、マディ・ウォーターズの三枚組アンソロジー全75曲を持っていて、その中にも入っていますが、やはりざっと聞いただけではダメですわいな。

>”when that man is dead and gone"  の例のあるようにやはり
>歌詞カードは大事です。 反省・・・

ロックは概して歌詞カードがないので、日本のレコード会社が勝手にこしらえるのが通例です(最近の事情は知らない)が、「アビイ・ロード」の歌詞はどこかの二流大学生か、文法も相当間違っている(theu're が their になっている等)ので、アジア系の人でも雇ったのかな。

>風の中のマリー、ストーンフリーかな。
>FOXY LADY、パープルヘイズは流行りましたね。

レコードは持っていませんが、カセット・テープに収めて聴いていますので、大体のところは知っています。
 Stone Free のスタジオ盤はYouTubeに見当たりませんなあ。早くもスマッシュ・ヒッツは挫折か(笑)。Stone Free を石からの解放なんて訳している人がいますが、"完全に自由”という意味ですね。

>地味変は昔のレコードの「IN THE WEST」だけあれば十分です。

多少改変されているバージョンがCDで売られているようです。オリジナルを聴いている人には賛否両論ですが、概ね好評。ジミ・ヘンのライブは無数にあるので、困りますね。

>STAN GETZ with guest artist LAURINDO ALMELDA

うん、なかなか良いですね。良い音楽が色々あるので、本当に困る。
モカ
2020年07月31日 15:03
こんにちは。

>ヒトラーを悪魔と言っているわけですね。寝る直前に頭だけ聴いて判断したので、やや外しましたな(笑)

 私は30年以上、口ひげの悪魔のような男とは、チャップリンの殺人狂のような男の事だと思ってましたよ。
 同じチャップリンでも独裁者の方でしたね。
 ミルドレッド・ベイリーが軽快に歌いすぎ (笑)
youtubeで他のアーティストのバージョンを聞いたら、途中で曲調が変わって不穏な高笑いが入ってたりして、それと知れるようになってるのもありました。 
まぁ1941年の時点では余計な解説はいらなかったのでしょうね。
ベニー・グッドマン楽団のもありますね。

 ブロッサム・ディアリー・花子さんはジョン・レノンとも交流があったようで、「Hey John」という可愛い曲を(この人は何を歌っても可愛いですけど)残しておられますね。 

 マディも初期の大きな横顔のジャケのが一枚あったら十分かと思います。私、実はそこまで好きじゃない・・・
どっちかというとCHESSのもう一人の大黒柱だったハウリン・ウルフのほうが好きですね。なんて事を他所のおっさんに話したら、「あんな恫喝してるようなボーカルがええんですか?」と言われました。
確かに恫喝系ボーカル (笑) 
でも「スプーンフル」なんて恫喝しながらも色っぽいです。 
クリームではあの味わいは出せない。ジャック・ブルースのボーカルは好きでしたけど。(え? あのボーカル、ジャック・ブルースですよね? クラプトンじゃないですよね?)
 ドアーズが「裏口の間男」をやってましたね。あれは良かったです。(すごい依怙贔屓)
 
オカピー
2020年07月31日 22:16
モカさん、こんにちは。

>ブロッサム・ディアリー・花子さんはジョン・レノンとも交流があった
>ようで、「Hey John」という可愛い曲を

聴きました。
 うん、小野洋子の曲が半分を占める「ダブル・ファンタジー」における、彼女の曲に影響を与えているように思いました。この曲も知らんかったなあ。

>ハウリン・ウルフのほうが好きですね。なんて事を他所のおっさんに
>話したら、「あんな恫喝してるようなボーカルがええんですか?」と

名前からしてHowlin'(吠える)ですからね。

>クリームではあの味わいは出せない。ジャック・ブルースのボーカルは
>好きでしたけど。(え? あのボーカル、ジャック・ブルースですよね?

クラプトンではないですね。彼は、もっとマイルドと思います。

>ドアーズが「裏口の間男」をやってましたね。あれは良かったです。

ああっ、ファースト・アルバムの曲ですね。これ、ハウリン・ウルフでしたか。