映画評「大脱出2」

☆★(3点/10点満点中)
2018年アメリカ=中国合作映画 監督スティーヴン・C・ミラー
ネタバレあり

大脱出」は頭脳派ながら見やすいストレートなアクションもあって程々楽しめたが、この続編は戴けません。特に前作の設定を憶えていない人、若しくは本作で初めて見る人は、抽象的すぎて置いてけぼりを食らう。

どこかのテロ・グループの施設に入った脱獄屋シルヴェスター・スタローンの子分たちが、捕らえられたジャーナリストの解放に失敗する、というのがプロローグだが、わざと捕えられて脱獄なり解放なりを敢行するという設定を忘れていたので、暫し何のこっちゃである。前は子分もいなかったのではないかな? それならそこを説明してもらわないと困る。

脚本が悪いことを抜きにしても、ステイーヴン・C・ミラーという監督は見せ方が下手だねえ。一昨日の「ファイナル・スコア」と同様、アクションになると画面が激しく揺れ出す。短いカットの積み重ねと併せて何をやっているか解らないからこの手の撮り方はやめろと言ううちにメジャー作品では大分減って来たのだが、二線級にはまだまだ欲求不満を起こすこの手法を使う輩が多い。

スタローンは、過度にITを信じてチームワークを乱して作戦を失敗させたウェス・チャサムを首にする。一年後中国人子分ホァン・シャオミンが従兄のIT開発者チェン・タンと共に何者かに捕えられ、一種の監獄に幽閉される。敵の目的はチェンの持つ世界征服を可能にするIT技術である。
 中にチャサムもい、別の仲間も入って来る。ホァンは上司スタローンの脱出論を思い出して色々と味方を作って頑張るが、施設の仕組みはそれ以上で、毎日ローマの剣闘士のように無理やり戦わされ疲弊してくる。それどころかスタローンまで連れられてきてしまう。さあどうなるか。

アクションはカンフーを基本とし、事実上の主演はホァン。お話がSF的でありながら、スタローンの方法論は道教的な感じもするし、妙な気取り方が2000年代に人気を博した「インファナル・アフェア」シリーズを思い起こさせもする、といった具合に全体として中国的で、中国大衆が事実上のターゲットであることを伺わせる。お話が持って回り過ぎてつまらないことが最大の難点。

ブルース・リー、ジャッキー・チェン、チャールズ・ブロンスンの映画は、お話がつまらなくてもアクションで隙間を埋めることができた(埋めきらないこともしばしばながら)が、本作はそのアクションがよく解らないのだから、どうにもならない。

そう言えば、カメラの悪さで良い勝負の「ファイナル・スコア」同様にデイヴィッド(デイヴ)・バウティスタが出演している。

アクションを見るなら昔の映画に限るデス。

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