映画評「ブルー・マインド」

☆☆(4点/10点満点中)
2017年スイス映画 監督リーザ・ブリュールマン
ネタバレあり

あらら。二日続けて似た幕切れの映画を観るとは。

日本の高校一年生くらいの少女ミア(ルナ・ウェドラー)が転校し、親との関係にストレスを感じてか、ジアンナ(ゾーイ・パステル・ホルトゥイツェン)率いる不良グループに接近、煙草、飲酒、パーティー、万引き、不純異性交遊と無軌道な青春模様を繰り広げるうちに、生理の始まりと共に足指が癒着、脚に痣のようなものが出来、やがて人魚になってしまい、ジアンナに見送られて大海に沈んでいく。

昨日の「ゆれる人魚」は人魚が姉を泡にした若者を殺して海か川に帰ったが、こちらは人から人魚になって海の住人になる。人魚の映画など人生に3本くらいしか触れたことがないのに、二日続けて観るとはねえ。

「ゆれる人魚」が見た目通りに解釈した方が面白いダーク・ファンタジーであったのに対し、こちらはファンタジーと言っても寓意に満ち満ちている。一言で申せば、彼女が初潮と共に魚化が始まるのは少女から大人への変化の寓意であろうと推測できる。心身共に変化する時期の少女の心象風景みたいなものと思えば良い。
 母親が飼っていた観賞魚を食べるという行為は、見かけの上では大型魚としての本能であるが、解釈上は親への反抗を寓意しよう。僕は反抗期がなく知識欲しか持って来なかった人間だから、この映画のヒロインの心理は想像するしかないのだが、親の無理解へのストレスが魚への変身により表象されているのではないだろうか。

こちらも女性監督(リーザ・ブリュールマン)による作品で、内容は似ても似つかぬソフィア・コッポラの監督デビュー作「ヴァージン・スーサイズ」(1999年)を思い出した。

原題Blue My Mindでは、myが入ることでblueが動詞(青くする)と解るが、邦題では形容詞(青い)と理解され、ニュアンスが相当違ってくる。それにしても、最近のスイス映画は変なのが多いですな。

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