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zoom RSS 映画評「平成狸合戦ぽんぽこ」

<<   作成日時 : 2019/04/15 08:56   >>

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☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1994年日本映画 監督・高畑勲
ネタバレあり

Wikipediaには“数年に一度放映されている”とあるが、本当かなあ。僕は日本テレビで放映されるスタジオジブリ系のものは2007年にブルーレイ・レコーダーを購入して以来全ての作品をCMカットして準保存版を作っているが、これと「おもひでぽろぽろ」だけがない。それを考えると2007年以降は初めてと思うのである。準保存版に留まるのは当然CMカットをしているところに作者の思惑と違う部分が出てしまうからである。WOWOW等で本当の完全版が出たら消す。
 スタジオジブリ系では「ルパン三世 カリオストロの城」がWOWOWに出たのと、今月「火垂るの墓」が出る以外は全く日本テレビ放送網が独占している。画質を我慢すればDVDで持っているものを見れば良いのだが、余りその気にならない。DVDで観るとすれば、英語吹き替えで観る時かな。
 ということで僕には二十数年ぶりの再鑑賞となる。

物語説明は大雑把に行く。

昭和40年代多摩ニュータウンの開発で、本作の主役であるタヌキたち(勿論他の動物たちも)の住処がどんどん減って行き、町へ出て事故にあって死ぬものも出て来る。タヌキには二種類あって変身できるタヌキと出来ないタヌキ。まあ正規社員と非正規社員みたいなものでござる。変身できるタヌキは化ける術(彼ら流に言うと化け学)を駆使して、人々を恐怖させる作戦に出るが、都会人間のしたたかな対応に都会タヌキは為すすべがない。結局変身できるタヌキは人間のふりをして人間社会に溶け込み、そうでないタヌキは狭くなった山林で案外楽しく暮らす。タヌキもなかなかしたたかなのである。

エコロジーに傾注する内容や百鬼夜行の様子故に宮崎駿御大が絡んでいると思ったが、原案・脚本共に高畑勲のみと知り意外な感を受ける。しかし、御大の諸作よりメッセージが直截(ちょくせつ)に扱われている印象があり、それを考えると御大が絡んでいないと納得もする。

そのメッセージには人間批判という側面が強く、それを大いにカルカチュアした内容となってい、その為にタヌキ同士の争いを戦国時代の戦いのように見せたり、タヌキの反抗を実際の示威運動やテロのように扱ったりするなど人間社会のパロディーを大量に投入することになる。人間の営為だけでなく、人間以外のものに人間をなぞらえさせて人間批判をやるところに大いに面白味を感じる次第。小ネタとして小坂明子が家庭生活の理想を歌った失恋ソング「あなた」のメロディーが何気なく流れるのも一種のパロディーとして彼女と同世代の僕には可笑しくてたまらない。

傑作と言って良いかもしれないが、小傑作と言っておこう。

「あなた」を小林明子で探す人もいる平成。

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平成狸合戦ぽんぽこ
自然豊かな多摩丘陵地区。 宅地開発が進み自然が奪われる中、タヌキたちが先祖伝来の“化け学”を駆使してその阻止に立ち上がる…。 ジブリ・ファンタジー・アニメ。 ...続きを見る
象のロケット
2019/04/16 10:36

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