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zoom RSS 映画評「祈りの幕が下りる時」

<<   作成日時 : 2018/12/07 09:12   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2018年日本映画 監督・福澤克雄
ネタバレあり

東野圭吾原作「新参者」シリーズの映画版第二弾(TVを含めて第五弾)ということだが、第一作は観たこともすっかり忘れていた。自分のブログの記事を読み返して思い出すに至る。
 出来栄えが前作より大分良い本作は、感じる人は感じるであろうように、東野圭吾版「砂の器」である。狭量な人ならパクリと言いかねないほど類似する。それ以外にも松本清張のムードが色濃い。その詳細については後述するとして、一応アウトラインを書いておきましょう。

葛飾区のアパートで女性の腐乱死体が発見され、滋賀県在住の40歳の女性であることが判明。アパートの持主は越川睦夫という男性で現在行方不明。捜査一課の刑事・松宮(道端淳平)は、彼女の死と同時期に発見されたホームレスと思しく焼死体と関連付けるが、DNA鑑定で排除される。
 ここで現れるのがシリーズの主人公にして松宮の従兄である日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)で、その進言により人物関係が次々と結び付けられ、明治座で舞台を成功させたばかりの美人演出家・浅井博美(松嶋菜々子)が重要人物として線上に浮かんでくる。

というお話で、「砂の器」との類似点について。
 キー・パーソンが成功した芸術家(「砂の器」では音楽家)であること、彼若しくは彼女が訳あり(「砂の器」ではハンセン病)で姿を隠していた父親と再会した後事件が起きるという経緯。父子二人での悲しい逃避行、等類似する。また、悲劇の在り方がひどく清張を思わせる。

「砂の器」といっただけで、おおよその展開が解ってしまうのだが、それでも一応終盤の展開については隠しておくのがミステリーにおけるマナーであろう。
 本作独自の部分としては、加賀刑事が人物相関図の中に入っていて、自らを顧みることで真相に近づくという面白味がある。ヒロインと父親、加賀刑事と母親(伊藤蘭)による親子別離が悲痛の二重奏を成し、胸を打つ。「砂の器」を全く知らなければ★一つは余分に進呈できる感動性があり、逃避行の部分のカメラワークも捨てがたい。殊に、少女時代の博美(桜田ひより)が労務者に引っ張り込まれたワン・ボックス・カーをロング(引き)で、しかもごく僅かにトラック・バックして延々と捉え続けるところは秀逸。

演技陣では松嶋菜々子が熱演だが、少女時代を演じた桜田ひよりちゃんはそれを上回る好演。涙なしには見られない。

独自性はともかく、東野圭吾の人気がある理由が解りますな。

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『祈りの幕が下りる時』('18初鑑賞09・劇場)
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みはいる・BのB
2018/12/08 15:24
祈りの幕が下りる時
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象のロケット
2018/12/08 17:05

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