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zoom RSS 映画評「亜人」

<<   作成日時 : 2018/09/07 08:32   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2017年日本映画 監督・本広克行
ネタバレあり

アメリカも日本もメジャー系ではヤング・アダルト向け作品ばかり。そうした作品群は、アメリカはYA小説、日本はコミックの映画化が多いので、棺桶に足を半分つっこみ現実的な問題が目の前にちらついている老人には余り楽しめない。昔からの洋画ファンだから洋画は一応観るが、邦画はかなり躊躇する。本作もコミックが原作なので食指が動かなかったものの、SF系で余り長くもないという理由で、観ることにした。

亜人というのは亜細亜(アジア)の人間という意味ではなく、突然変異の人間もどきということ。死んでもすぐに生き返るという変種で、ゾンビのヴァリエーションとも言えるが、見せ方は「X−メン」の亜人ならぬ亜流である。
 主人公の亜人・佐藤健が、厚生労働省の実験棟で繰り返し蘇生実権に付されている。そこへ亜人の先輩・綾野剛が乗り込み、奪還する。しかし、人間味のある佐藤は彼に従わず、以降人間側に付き、東京23区を亜人特区にしようとする綾野率いる亜人グループと対決することになる。

粉々にしない限り不死身という設定では、人間・亜人どちらの味方になるにせよ、一般的なサスペンスが生れないわけだから、亜人同士で対立するという構図にしたのは悪くないアイデアである。アクションを中心にした見せ方もハリウッド映画ほど細切れではなく、アップも少なく、見やすい。だから一応観ていられるが、お話の着想としてはそう面白くない。

原作者の狙いとしては、亜人の人間への攻撃で現在のテロ問題を頭に置き、同時に亜人を異物として排除したがる大衆の思想を以って差別や人権の問題を「X−メン」同様にテーマに置いたのではないかと想像するのだが、映画版は恰好だけ。特に差別・人権の問題は一応出してみました程度に終わっている。
 僕はこの手のお話にことさらドラマ性やメッセージ性を求めはしないが、中途半端に扱うと娯楽映画としての求心力を失いかねず、そういう意味で上手く行っていない。

人物の配置にも相当疑問が付く。特に、厚労省亜人対策特別チームの女性亜人ガード川栄李奈が活躍らしい活躍をしない。前半の狂言回しである主人公の妹・渡辺美波にももう一つ作劇上の効果を上げる使い方があったであろう。

ファンタジー的な設定であるIBMと言われる存在に至っては解らないところが多すぎる。何だかわからないから何でもありになってしまい、却って興ざめする。

やはり大人にはお勧めできかねる。

その昔「亜人の純真」という曲がありましたね。「アジアの純真」だったか。

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亜人
病気の妹を救うため研修医となった永井圭は、事故で死亡した直後に生き返った。 絶対に死なない新人類「亜人」であることが発覚した圭は、国家に追われ非人道的な実験のモルモットとなってしまう。 そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト【佐藤】が現れる…。 人気コミック実写劇場版。 ...続きを見る
象のロケット
2018/09/07 10:04

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