映画評「ソウ6」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2009年アメリカ映画 監督ケヴィン・グルタート
ネタバレあり

3作目からは惰性で観続けてきたシリーズだが、本作はちょっと面白い。

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というのも、本作の主たる被害者ピーター・アウターブリッジが保険会社の重役で、正にマイケル・ムーアが「シッコ」で滔々と説いたアメリカの医療保険問題がそのまま再現され、ちょっとした社会派映画になっているからである。
 勿論“社会派だから良い”などという程度の低いことを申すつもりはさらさらなく、大きなお世話の【人生論】を繰り広げてきた作品モチーフに変化があって興味深かったということである。シリーズ全体としては一貫性を欠くことになるが、米国の医療問題を基礎に据えた直球的な復讐譚になっているのがヨロシイ。

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被害者が自分の命を長らえる為にジグソウ(トビン・ベル)の繰り出す仕組みと必死に格闘するのではなく、彼と関係のある人物の生死のカギを握るゲームのプレイヤーとしての色彩を強めているのも一応の新味となっている。但し、これもシリーズ全体の一貫性という意味では問題あり。

監督はまたまた替って編集者上がりの新人ジョン・グルタート。ロバート・ワイズのように立派な監督になることを祈るが、近年こんなに次々と新人監督が出ては消えていく状態では監督で映画を見る楽しみは殆どなくなったと言うしかない。

6番目だから6点・・・なんてことはないです。

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この記事へのコメント

シュエット
2010年11月09日 17:25
ソウ6もやはリ観られたとはP様の精神力には脱帽いたします。でも面白くってようございましたね!
ところで時間がなくって手抜きで書いているわりには、といっては失礼だけど、それがかえっていい風に作用してか、本作レビューもなかなかに面白いではありませんか。
>大きなお世話の【人生論】を繰り広げてきた作品モチーフに変化
なんてくだりもズバッと単刀直入でよろしいではありませんか。
と、読ませていただいていて、なかなかに簡潔明瞭で、さすが!私と較べて
蓄積された質と量の違いですね。
でもやはりこれはスルーさせていただきます。
話は代わるけど、本日放映だったかしら。フィリップ・ノワレとロミー・シュナイダーの「追想」。未見で復讐にもえるフィリップ・ノワレさんの演技も見たクって録画している(はずだけど…)
それから用心棒さんが「地獄の黙示録」を書きだされて、途中なんですけど、アップされて、まだまだ書いているって。凄いエネルギーで書いてられる。私などはただただ凄い映像撮ったもんだの感想でアップしたのに、彼の記事で大いに刺激受けて、言葉にできなかった感覚もおかげで輪郭が出てくるようです。こういう時ってブログの交流っていいなって思いますね。P様もこれからもよろしく!
2010年11月09日 22:11
コメ&TBありがとう。
僕は、臆病者だからこんな映画は見るのがとても嫌なんです。
と言いつつ、シリーズ全編を見てしまいました。
で、今度は3Dかな。
やっぱ映画館じゃなくDVDで見て、耐えられないシーンになったり、さりげなくトイレに避難しましょう(笑)
オカピー
2010年11月10日 10:03
シュエットさん、こんにちは。

本作のような作品は細かいストーリーに触れる必要もないし「えいやっ」でできるところがあってまだ良いですが、それができそうもない作品は中途半端でいけませんねぇ。

>スルー
僕も内臓が出てくるようなのは嫌いなので本当は観たくないのですけど、まあ付き合いです^^;
仮にどんなに面白くても絶対保存なんかしません(笑)。

>質と量
質より量です(笑)。

>「追想」
とりあえずハイビジョンでブルーレイに残す予定。
ロベール・アンリコの作品としては構成が弱い感じがした記憶がありますが、内容は迫力あったかも?

>用心棒さん
皆さん、個性と独自のスタイルがあって面白いですね。
僕は繰り返し観ない一発批評ですから、時々大いなる勘違いをしていることもある(一発で正しく理解できないのは作り手に問題がある場合もあるので時にはそれも良し)でしょうが、用心棒さん、トムさん、十瑠さんは繰り返してご覧になって書かれるから非常に精度が高い。文章も推敲を繰り返しているらしく誤字脱字、てにをはのミスが殆どありません。大量生産の僕には真似ができません。

シュエットさんは多分あっという間に書き上げてしまうタイプとみました(笑)。それでいてあれだけ豊富な言葉が出てくるのだから羨ましい。少女時代から感想文はお得意だったでしょう?

僕もシュエットさんには教わるところが多く、こちらこそよろしく。
オカピー
2010年11月10日 18:39
kimion20002000さん、こんばんは。

僕も似たようなもので、映画館で観る気など起こりません。
拷問みたいな場面も嫌ですが、人体の断面や内臓を見せるのは作りものと解っていても不快ですもん。^^;

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