映画評「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」

☆☆(4点/10点満点中)
2008年日本映画 監督・本木克英
ネタバレあり

ちょうど一年前に観た実写第1作について鬼太郎と猫娘は子役の方が良かっただろうと書いたが、恋模様という要素を入れるのが前提なら、現状のウェンツ瑛士と田中麗奈は共に生活感を余り感じさせない成人俳優なので程良い配役と言うべし。

「かごめの歌」を聞いた妙齢女性が次々と魂を奪われて消える(死ぬ)という事件が発生、折しも高校生・楓(北乃きい)が巻き込まれそうになった時ねずみ男(大泉洋)と鬼太郎が通りがかった為調査を開始、千年前に漁師の妻となって殺された妖怪濡れ女(寺島しのぶ)の悪霊の仕業であることを突き止め、鱗を付けられた楓に対する呪いの期限が迫る中悪霊を封じ込める為に五人囃子の楽器を集めることになる。

という辺りまでのお話は伝奇的要素が色濃く、誠に子供騙しだった前作よりはずっと興味深いが、異国の妖怪・夜叉の登場に首を傾げた後、ぬらりひょん(緒形拳)が人間の愚かさを鬼太郎に説いて騙そうとする辺りから観念的になって失速、悪霊との戦いも意外に具体性を欠き気が抜けてしまう。
 鬼太郎に「愚かさには自分で気付くことが大事」と言わせながら、ぬらりひょんに滔々と語らせ子供たちが人間の愚かさに自ら気付く前に教えてしまうのは実に知恵がなく、テーマと展開が一致していない。

結論としては前作よりは多少面白いものの、両作とも子供の理解力や感性を馬鹿にしているのではないかという気がする残念な出来。

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この記事へのコメント

2009年05月12日 20:03
1年前の時もわたししかお邪魔していない
しかも本作は観賞しにいったけれど、レビューは華麗にスルーしてしまいました。
実写第1作で言っていたことが現実になったわけですね。
なのにきちんと映画評を書くオカピーさんはさすがでございます。
ぬらりひょんこと緒形拳はこれが遺作なのでしょうか?
なんかあまりにも・・・・あまりにもです。

公開当時は、こどもたちと共に「インディジョーンズクリスタルスカルの謎」も観にいった時期と重なってます。
そちらも自分にはあららな作品だったのでスルーしております。
最近は劇場で観ても書く気の起きないものがままありまする。
オカピー
2009年05月13日 02:48
しゅべる&こぼるさん、こんばんは。

まあ、(それ自体も大したことはない)訪問数に比べて書き込みが圧倒的に少ないですからねえ。^^;
しかも、TVの映画版に興味のない方が常連さんに多いものですから、どうしても。

>きちんと映画評を書く
いや、手抜きも良いところです。
書くことがないというのもほぼ真実ですけどね。

>緒形拳
映画としては遺作ではないでしょうか。
確かにこれでは寂しいですね。

>書く気の起きないものがままありまする
僕自身最近スランプだから、その気持ちはよく解りまするよ。
しかし30年以上続けてきたことだから、
簡単でも良いからとにかく書くことにしております。

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