映画評「ウェス・クレイヴン’S カースド」

☆☆★(5点/10点満点中)
2005年アメリカ=ドイツ映画 監督ウェス・クレイヴン
ネタバレあり

吸血鬼ものは手を変え品を変え毎年のように作られているが、狼人間ものも断続的に作られている。しかし、ストレートな恐怖劇として作られたものは少なく、人気復活の発端となった「ハウリング」も「狼男アメリカン」もとぼけた要素を持っていた。本作もそうした角度で見た方が面白く、純然たるホラー映画として観たら全く肩すかしを食らう出来栄えである。

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ある満月の夜、交通事故で狭隘に落ちた時狼のような生き物に襲われたクリスティナ・リッチとジェシー・アイゼンバーグの姉弟はその後性的魅力を増したり、運動能力を増したり、片手に奇妙な痕が付いているのを発見する。これらは狼人間の特徴で、人間の中に忍び込んでいる野獣を倒すと彼らの呪いも解かれると知る。彼女は怪物博物館を準備中のジョシュア・ジャクスンと恋仲だが、モテモテの彼を追いかける女性たちが連続的に惨殺される事件も起き、弟と共に狼になる衝動を抑えつつ、遂に判明した犯人と対決する。

という本筋は実はそう面白くないのだが、高校生の弟側は狼人間ものコメディ「ティーン・ウルフ」のパロディ(即ちパロディのパロディなり)みたいだし、TV局に勤める姉のほうはジャクスンを巡って恋の鞘当てに巻き込まれるわけで、狼人間同士が恋の鞘当てを演ずる辺りにとぼけた可笑しさがある。「エルム街の悪夢」で一躍人気ホラー映像作家になったウェス・クレイヴンがどの程度喜劇味を意識したかは解らないが、結果的に楽しめた。

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ただ一つ気になったのが狼人間への変身である。元来この手の動物変身は「ハウリング」のようにSFX即ち特殊メイクやアニマトロニクスや着ぐるみを有効に使うべきと思っている僕は相当優秀なCGでも歓迎できないのに、本作のCGは誠に稚拙でがっかり。これを教訓にCGより楽しみの多いSFXに還ってくれることを切に望む(笑)。

清音の後のedは清音[-t]になるので、cursedの発音は【カースト】です。

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この記事へのコメント

2008年09月27日 14:46
こんにちは!
ホラーというより、青春ドラマ風味が感じられました。とくに弟のほうですね。
狼男、狼女になっちゃったら、どうしよう~的なお話で、そこそこ楽しめました。
オカピー
2008年09月28日 02:57
ボーさん、こんばんは。

>青春ドラマ
はい。
「ハウリング」以来、狼男ものはどうもストレートで作るのはナンセンスなようです。

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