映画評「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」

☆(2点/10点満点中)
1968年日本映画 監督・湯浅憲明
ネタバレあり

第3作で顔を出した子供向け路線、ユーモア路線が加速した昭和ガメラシリーズ第4作。

序盤ボーイスカウトの腕白コンビ、高塚徹君とカール・クレイグ・ジュニア君が小型潜水艦の配線を入れ替えるいらずらがユーモラスに描かれるが、これが後半への伏線になっている。

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地球征服を企むバイラス星人が、スーパーキャッチ光線で彼らを宇宙船内に転送して人質とし、子供を大事にするガメラの身動きを封じてコントロール装置を付け、日本を攻撃させて地球人に降伏を迫る。
 ここで序盤のいたずらが生かされるという展開で、二人はガメラのコントロール装置を逆にした後自らは地上に戻り、自由になったガメラが宇宙船を攻撃すると、イカ型宇宙人のバイラス星人は合体して怪獣化、長い足でガメラを苦しめる。

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こう書くとなかなか面白いのではないかと思われるだろうが、予算が削られたのが見え見え、82分しかない上映時間の中で15分ほども旧作の場面から流用されているのには全くがっかりである。最初の12分ほどはバイラス星人がガメラの力を調べるという名目で延々と続くので、初めて見る分には結構でも既に旧作を観た人には大迷惑。残りはガメラが日本を攻撃する場面で使われているのだが、カラーの中にモノクロが入って来るのはお粗末すぎる。

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さらに、少年たちが「怪獣(宇宙人のこと)が暴れているぞ」と言うとバイラス星人たちがこぞって見に行くのも甚だ珍なる場面で、一人も見張りを置かない彼らは大間抜けである。しかもこの「怪獣」は彼らの親玉だったわけだから「暴れている」に反応するのは益々可笑しく、ここから立場が逆転する以上は重大な問題点と言わねばなるまい。

怪獣となったバイラスも過去の怪獣に比べると決定力に欠け物足りず、昭和ガメラシリーズも4作目にして遂に力尽きた。

脚本家(高橋二三氏)が「一、二、三、えいやっ」で作ってしまったのかも。

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  • ガメラ:昭和(湯浅)版鑑賞記 2007/12/28

    Excerpt:  前回の「昭和(湯浅)ガメラ関連情報 07/12/22」はこちら。 WOWOWでの昭和シリーズ鑑賞記には、お手間ですがこちらから時系列をお辿りください。  本項は2007年末更新分で、視聴のソースが.. Weblog: ガメラ医師のBlog racked: 2008-01-24 16:52