映画評「空から星が降ってくる」

☆☆★(5点/10点満点中)
1962年オーストリア=西ドイツ映画 監督ゲザ・フォン・ツィフラ
ネタバレあり

リアル・タイムで知っているスキーのスーパースターはグルノーブル・オリンピックで三冠を取ったジャン=クロード・キリーで、その前のスーパースター、トニー・ザイラーは僕の世代ではちょっと古すぎるのだが、主演映画「黒い稲妻」「白銀は招くよ」は観たことがある。
 が、今回は結構ミーハー気分で、昨年トリノ・オリンピックのフィギュア・スケートで金メダルを取った荒川静香が披露してお馴染になったイナバウアーという技の生みの親イナ・バウアーが主演しているのに気付いて、急遽観ることにした。

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イナ扮するスケーターが今はなくなった全く面白くもない規定演技で辛い採点をされて失望、スケーター界から引退してしまう。
 彼女を使って大儲けしたい実業家が商売敵の関係にある興行主二人を煽って彼女のショーを計画、興行主の叔父に駆り出された飛行家ザイラーが同じ名前の女性がショーに絡めば契約は成立すると同姓同名の服飾デザイナーに話を持ちかけるが、彼らが宿泊したホテルにイナが受付嬢として働いていたことから色々ややこしいことになる。

お話は例によって他愛ないが、首をかしげるのは、皆が登場を待ちに待っていて新聞に写真付きで記事になっているはずの有名人を目の前にして誰も気づかないことである。だから本物と気付いた時も観客は白けるだけなのだが、アイスショーを中心としたセミ・ミュージカル仕立てなので、余り煩いことは言わないことにしましょう。

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と、言いつつ早速文句を一つ。スキーのスーパースターを起用しながら誘拐されたイナを追うのに飛行機を使うとは芸がない・・・さすがに追跡の後半はスキーを駆った。

そしていよいよ眼目のアイスショー。期待していた本物のイナバウアーは本当に軽いものとペアで支えられる形で見られるだけ。彼女の単独演技自体が余り見られないので、その限りでは今回見逃した「白銀に躍る」のほうが楽しめるようだ。

予想外に良かったのはレビュー的なアイスショーで、演出的にも戦前のハリウッド映画を彷彿とする本格ぶりなので☆一つ余分に進呈するが、時々余分な描写を挿入するのが興醒め、当時のドイツ映画らしい泥臭さを思い切り発揮してしまうのは勿体ない。

空から☆が降ってきて☆☆★。

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この記事へのコメント

2008年03月04日 14:28
TBありがうございます。ご指摘の通り、アイスショーも「白銀に躍る」 の方が面白かったですねー。トニー・ザイラーは私も全然知らなかったです。両親は良く知ってましたが…^^;)。
オカピー
2008年03月04日 23:05
ぶーすかさん

>ザイラー
親が買っていた芸能雑誌等で名前だけは子供時代から知っていましたが、さすがに競技者として彼を観たことはないですね。僕らの世代では何と言ってもキリーが英雄でした。

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