映画評「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」

☆☆(4点/10点満点中)
2006年日本映画 監督・水田伸生
ネタバレあり

一色まことのコミックの実写映画化...と言っても全く解らないのだが、地上波放送版で失礼致します。

さてさて、劇場公開版は123分なので30分くらいの縮尺版ということになる。その為正確な評価は難しいが、公開版を観ても印象はそう変わらないと思われる大雑把な作り。

トラックで女子高生・安藤希の幽霊に遭遇して腰を抜かした運転手のトラックに轢かれた須賀健太(花田少年)が生死の間を彷徨った結果霊と交流する力を得る。
 近所の婆さん・もたいまさこの今際の霊と遭遇した後少年が運動会で体を貸した友達の父親・杉本哲太は花田少年の父親・西村雅彦の漁師仲間で、かつて漁船の遭難時に西村が置き去りにして死なせた因縁があるが、真相は後で判明する。
 独身時代の母親・篠原涼子の丸め込みに失敗した揚句に交通事故死した弁護士・北村一輝も悪霊となって現れ、計画を邪魔されて恨みを持つ西村を海に誘い出すと、若き日の両親を観察する旅から帰って来た花田少年が救いに向かう。

一言でまとめ切るのが難しい出入りの多いストーリーで、女子高生の霊と花田家の関係、遭難事故の真相を展開に大きく絡めて最終的に人情ファンタジーとしてうまく帳尻を合わせたように見えるが、ちゃらんぽらんで感心できない。

例えば、面白さの根源になっていた<霊が少年だけに見える>という設定が北村一輝の悪霊が父親を殺そうとする終盤では全く無視されてしまう。ご都合主義的で首尾一貫せず、盛り上がるどころか馬鹿らしさが先に立つ。
 運動会の場面も説明不足でよく解らない。霊に体を貸すと友達だけに花田少年の姿が亡き父親に見えるのだが、何だか変だ。
 少年と一緒に海に出た祖父・上田耕一は途中で忘れられてしまっている。船で無事に帰還したということかいな?

プロダクションとしてもTV並みに貧弱で、CG・特撮、かつら等、余りに雑で興ざめる。
 奇妙だったのが西村のかつらによる長髪で、あれでは90年代ではなく70年代。リアリティーや時代考証にはさほど拘らないが、髪型などは時代ムードを決める基本なのだから子供向けだとしても余りにいい加減と言わざるを得ない。

花田勝(若乃花)の伝記映画化だと思っていた私。

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  • 花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

    Excerpt: ポルターガイストの仕組みがよくわかった。 Weblog: ネタバレ映画館 racked: 2007-10-01 23:36
  • 「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」

    Excerpt: 最近、邦画を見てなかったので、去年の話題作を・・・。 主演が、人気子役の須賀健太くん。。 これも、漫画の実写化なんだよね・・・漫画はもちろん、ひらりんは未見。 Weblog: ひらりん的映画ブログ racked: 2007-10-01 23:59
  • 『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』

    Excerpt: ※映画の核に触れる部分もあります。 鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。 [その前に] この映画で主人公花田一路の姉・徳子が読んでいた本は何でしょう? ※ヒント「冬のソナ.. Weblog: ラムの大通り racked: 2007-10-02 18:54
  • DVD「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」観ました。

    Excerpt:  テレビ(地上波)でもすでに放映されていますが、今回は花田少年史 幽霊と秘密のトンネルをDVDで観ました。 Weblog: よしなしごと racked: 2007-12-13 03:14
  • 花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

    Excerpt: 幽霊に出逢って、家族の絆を知った、不思議なひと夏。 Weblog: Addict allcinema 映画レビュー racked: 2009-08-11 22:48