映画評「僕の、世界の中心は、君だ。」

☆☆★(5点/10点満点中)
2005年韓国映画 監督チョン・ユンス

<映画ファン>には甚だ評判が悪いが僕はそこそこ買った大ヒット作「世界の中心で、愛をさけぶ」の韓国翻案リメイク。

死病映画を普段批判している僕が何故(なにゆえ)に日本版を買ったかと言えば、70年の「ある愛の詩」とまでは行かないまでも死病・難病映画としてオーソドックスな作りが出来ているような気がしたのである。この手の作品で重要なのは現実感ではない。いかに大衆の心を打つ要素を上手く配置・配合するかにある。余りに程度が低いのは願い下げだが、その範囲においては十分合格点を与えられる出来栄えだった。

一方、韓国ロマンス全般について、かつて「回想形式で語っているうちは真のロマンスは作れないだろう」と批判し、現在は前半喜劇調、後半悲劇調という、「作劇は首尾一貫しなければならない」としたアリストテレスが泣くに違いない極端な構成を批判しているわけだが、皮肉なことに回想形式故にヒロインが死んでいることを最初に観客に知らせた為に、前半のドタバタ効果にも限りがあると考えたのか、喜劇調が幾分か内輪になっている。その内輪な喜劇調の明るいトーンを後半にまで持ち込んでいる点は、僕が批判してきたここ2、3年の大多数の韓国ロマンスよりはましである。

その点は評価できるが、日本版から僅かの月日では面白味を感じることは殆どできず、何しろ、見るだけで笑えてくるチャ・テヒョン(「猟奇的な彼女」)の主演なので、日本版の詩情には大分遠い。ヒロイン役はソン・ヘギョ。日本版の長澤まさみの溌剌とした魅力には及ばないが、清純な感じがあるのは宜しい。

オリジナルのウォークマンに相当するポケベルが時代を感じさせる。

出来栄えに関係ないが、最後に2004年日本映画のリメイクであるという情報が入っているこのも感じが良い。

僕の、卵の中心は、黄身だ。

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  • 映画「僕の、世界の中心は、君だ。」

    Excerpt: 映画館にて「僕の、世界の中心は、君だ。」 片山恭一の大ベストセラー小説を映画化した『世界の中心で、愛をさけぶ』を、韓国映画界がリメイク。 原作も日本版も見ているので、韓国版はどのように料理している.. Weblog: ミチの雑記帳 racked: 2007-08-07 14:28
  • 『僕の、世界の中心は、君だ。』

    Excerpt: 僕は君のために泣き君のために笑い君のために生きるこれから“僕の世界の中心は”君だ。     ■監督 チョン・ユンス■キャスト チャ・テヒョン、ソン・ヘギョ、イ・スンジェ、.. Weblog: 京の昼寝~♪ racked: 2007-08-11 16:44
  • <僕の、世界の中心は、君だ。> 

    Excerpt: 2005年 韓国 97分 原題 My Girl and I 監督 チョン・ユンス 製作 テディ・チョン 脚本 ファン・ソング 撮影 パク・ヒジュ 音楽 イ・ドンジュン 出演 チャ・テヒョ.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2007-08-16 20:09
  • 僕の、世界の中心は、君だ。

    Excerpt: 思わず泣けてくるのがおじいさんのエピソード。すごいと思ったのが平井堅のカバーをチャ・テヒョンが歌っていたことだった。 Weblog: ネタバレ映画館 racked: 2007-08-25 02:23