映画評「ラストデイズ」

☆☆(4点/10点満点中)
2005年アメリカ映画 監督ガス・ヴァン・サント
ネタバレあり

ガス・ヴァン・サントは「小説家を見つけたら」に目を見張ったものの、どちらかと言えば苦手な部類に入る。アメリカの人気ロック・バンド、ニルヴァーナのメンバーで1994年に自殺したカート・コバーンをモチーフにしたと言われる本作は、その中で最も困惑した作品である。

人気ロック・アーティストのマイケル・ピットが麻薬のリハビリ施設から抜け出し、森の中にある自宅豪邸に辿り着くと、猟銃を持ち出して眠っている取り巻き連中を撃つ真似をする。

観客は些か不安な気持ちで彼の動向を見守るが実際にはとりたてて事件が起るわけでもなく、音楽談義などを経た後、翌朝温室で自殺体で発見される。

テーマは前作「エレファント」と同じく若者の閉塞感・憂鬱といったところだが、文学的に映画を見る趣味のない当方としては、環境描写や時間経過の説明的描写などが全くない作り方に戸惑うばかり。前後のシーンの関連性を無視した結果展開が時系列に沿っているのか否かすらも碌に分らないのでは、一般映画ファンたる僕には独善的な作品と言うしかない。しかし、ニルヴァーナの周辺に詳しい音楽ファンなら楽しめる可能性もある。

おじさんとしては、途中でかかるヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「毛皮のヴィーナス」が懐かしかったなあ。そのレコードを掛ける音響機器がコンポではなく70年代風のセパレート・ステレオというのも風流だった。

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