映画評「用心棒」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中)
1961年日本映画 監督・黒澤明
ネタバレあり

最初観た時は時間を忘れるほど楽しんだものだが、3回目になるとさすがにそれはない。

二組のヤクザが抗争している為に町民が大迷惑を被っている小さな町に、素浪人がやってきて、二つを一気につぶしてしまう、というお話は今さら説明するまでもないだろう。

「荒野の用心棒」「ラストマン・スタンディング」に留まらず、この作品のアイデアを使っている作品は数多い。後世に残した影響力は「七人の侍」の後塵を拝すものではない。

望遠撮影を駆使したシネマスコープの絵の見事さはスタンダードの「七人の侍」とはまた一味違う。映像のシャープさも増している。俯瞰で町ごと二組のやくざを収めるショットなど実に鮮やかで、殺陣の迫力も実は望遠使用によるものである。

三船敏郎も好演というよりは快演と言うべきで、「斬られると痛えぞ」といったとぼけた台詞に昔同様にこにこになる。

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この記事へのコメント

FROST
2007年12月16日 03:10
こんばんは。お言葉に甘えて早々遊びに来ました。

>とぼけた台詞に昔同様にこにこになる

まさにこれにつきますね。台詞ももちろん、やぐらに登って二組の出入りをうれしそうに眺めている姿とか、棺桶の中から見物しないと気がすまないとか、まあ嬉しそうと言うか楽しそうと言うか。そういう、三十郎のキャラにすっかりやられてしまいました。
最後の卯之助との対決もちょっと変わった感じの画だなぁと思ったんですが、あれも望遠なんですか?
オカピー
2007年12月16日 22:33
FROSTさん、こんばんは。

ひどく簡単な記事ですみません。^^;
ただ余り細かく分析するタイプの作品ではないですね。
観るに如くはない、ということになろうと思います。

>卯之助との対決
確認しないと解りませんが、その可能性はありますね。
バックに家などがある場合、望遠ですとより接近して見えるので迫力に繋がるようです。アイデアですよね。
勿論本作以降ではこの手法を使った作品がおおいと思います。

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