映画評「一人息子」

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1936年日本映画 監督・小津安二郎
ネタバレあり

1936年のこの作品では小津安二郎はまだあの独自の演出スタイル(特に捨てカットによる場面転換)、テーマ(家及び家制度の崩壊)を完全には確立していない。戦後の作品と共通する要素も多いが、まだ家族の関係に望みを持っていたようである。日本に個人主義と民主主義が導入される前の物語だ。

長野の田舎に暮らす飯田蝶子は女一人で育てた息子・日守新一が東京で銀行員として成功している。老いを感じた彼女は一度成功した息子を見ようと上京、息子に会うが、結婚していた息子はさほど立派とは言えない家に暮らしている。やがて息子が銀行を辞めて夜学の教師になっていることを知り失望する。東京のぎすぎすした生活も馴染めない。しかし、近所の子供が怪我をした時彼が行った善行に彼女は満足して長野に帰っていく。

観ている時は淡々と観たが、こうして書いてみると実に良い話だなぁ。子供は親を尊重し、親は子供を信頼すべきだなぁなどと痛感するであります。無駄もなくテンポも良いのは小津の特長、演技陣も充実。

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この記事へのコメント

カカト
2007年01月28日 15:12
オカピーさん、こんにちは。
この映画で、赤ちゃんの夜泣きがなくなるように、絵を逆さまに貼るおまじないをしていましたよね。
私も長男で試し、割と効果があったことを思い出しました。
オカピー
2007年01月29日 03:15
カカトさん、こんばんは。

そうでしたか。
うちのは、車に乗せドライブに出ると泣き止みました。変でしょ?

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  • 「一人息子」

    Excerpt: 「一人息子」 1936年日本 監督 小津安二郎 出演 飯田蝶子    日守新一 あらすじ  製紙工場で働くおつねは、女手ひとつで育てた息子の良助を東京に通わせた・・・と、いう話。 Weblog: 私が観た映画 racked: 2007-01-28 14:54