映画評「21グラム」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2003年アメリカ映画 監督アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
ネタバレあり

「アモーレス・ペロス」の野心は評価することができたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの二作目。脚本はギイェルモ・アリアガだが、前作同様非常に複雑な構成になっている。

信心深くなった前科者ベニチオ・デル・トロが交通事故を起こし、男性とその娘二人を殺してしまう。男性の心臓は心臓病の大学教授ショーン・ペンに移植される。教授は妻シャルロット・ゲンスブールと不仲で、それは移植後彼女が待望の妊娠をしても変わらず、移植した男性を調べあげ未亡人ナオミ・ワッツに近づいていく。彼女は夫の心臓を持った教授に惹かれ、加害者デル・トロを殺してほしいと願う。そして混乱の末ペンはまた瀕死の床につく。

物語はさほど難しくなく、これだけでも十分堪能できるはずだが、アリアガはこれをバラバラにして展開し、プラスの効果を狙っている。例えば、ベッドに横たわっているペンは実は心臓手術ではなく襲撃され運び込まれた状態であり、幕切れにかなりの効果をもたらしている。確かに心臓手術を待っているにしては変だということは最後に気づく。しかし、余りにも前後しすぎて解り難くなりすぎている嫌いは否めず、同じく時間軸をいじった作品でも「アモーレス・ペロス」のほうが見通しが良い。高く評価はするが、余りに気を持たせすぎて好きになれない。

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