映画評「シャレード」(リメイク)

☆☆(4点/10点満点中)
2002年アメリカ映画 監督ジョナサン・デミ
ネタバレあり

僕は余り好き嫌いのないほうだが、マーク・ウォールバーグは駄目。二枚目とも思えないし、色気があるとも思えない。せいぜい脇役クラスと思われるが、「ミニミニ大作戦」に続いて「シャレード」のリメイクの主演に抜擢。いよいよ人気街道驀進中の感あるが、おかげで出来栄えに期待は持てなかった。期待にそぐわず(?)オリジナルの良い個所が全く採用されていない愚作で、呆れ返るしかない。

人物の配置は一応似ている。パスポートを何種類も持っている夫に死なれた妻サンディー・ニュートンが旅先で知り合った謎の人物ウォールバーグに助けられながら、さらに三人の人物に追い掛け回され、政府の役人も絡んでくる。切手が鍵になるというのも同じである。

が、オリジナルでは三人が欲に固まって互いに殺し合う設定になっているのに対し、この作品では結束しているのだから首を傾げてしまう。最近の作品らしく黒人女性のヒロインが迎えるピンチでもオリジナルの迫力がない。オリジナルでは最後にケイリー・グラントの正体が判ってヒロインも観客もびっくりというどんでん返しがあったが、この人物の正体も途中で判ってしまう。

監督は「羊たちの沈黙」で名を上げたジョナサン・デミだが、脚本の駄目さ加減を考慮してもがっかりするしかない演出力を暴露してしまった。駄目映画の典型みたいな出来栄えだが、フランソワ・トリュフォーの傑作「黒衣の花嫁」へのオマージュを捧げた幕切れだけは嬉しい。デミがヒッチコッキアンらしさを発揮した唯一の場面である。

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