テーマ:ドラマ

映画評「エリカ38」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・日々遊一 ネタバレあり 日本映画では珍しい際物である。この言葉を周知せしめる為にこの手のお話がある度に使うが、俗に使われる “際どい作品” の意味ではなく、事件の起きた後にすぐに小説化や演劇・映画化されるものを言う。この場合の際は間際など時間の際のことである。 年齢…
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映画評「欲望」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1966年イタリア=イギリス合作映画 監督ミケランジェロ・アントニオーニ ネタバレあり 先日「渚にて」(1959年)を観てミケランジェロ・アントニオーニ監督の「太陽はひとりぼっち」(1962年)を思い出し、難解だが魅力的なこの作品を何となく観たくなった。 若手売れっ子写真家デーヴィッド・ヘ…
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映画評「旅のおわり世界のはじまり」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本=ウズベキスタン=カタール合作映画 監督・黒沢清 ネタバレあり 心理ホラーを主たるフィールドとする黒沢清監督は時々一般映画を作る。この作品など、WOWOWのワールドシネマコレクションに出しても良いくらい一般的ドラマである。 ミュージカル歌手志望のタレント前田敦子が、“世界ふしぎ…
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映画評「サンセット」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年ハンガリー=フランス合作映画 監督ネメシュ・ラースロー ネタバレあり オーストリア=ハンガリー帝国の政治体制と第一次世界大戦の発端を知らないと本作は多分解らない。 世界大戦発端一年前の1913年。妙齢美人ヤカブ・ユーリ(ハンガリーでは日本と同じで姓⇒名となっているので、ヤカブが姓)…
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映画評「アマンダと僕」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督ミカエル・アース ネタバレあり 採点以上にこのフランスのドラマ映画は良い。多くの人に見てほしいが、この手の、テクニカルでなく、そこはかとなく情感が込められた作品にはこういう採点が上品であると思うのだ。 パリで旅行者や引越しの人をコーディネートするのを主な生業とし…
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映画評「ともしび」(2017年)

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年イタリア=フランス=ベルギー合作映画 監督アンドレア・パラオロ ネタバレあり 本作はイタリア、フランス、ベルギーの合作。舞台はベルギーらしいが、監督アンドレア・パラオロがイタリア人なので、実質イタリア映画と見なしたい。  21世紀の映画は、資本のグローバル化を別にしても、どこの映画か非…
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映画評「誰もがそれを知っている」

☆☆☆(6点/10点満点中) スペイン=フランス=イタリア=アルゼンチン=ドイツ合作映画 監督アスガー・ファルハディ ネタバレあり 今やわが球団のスラッガーとして三塁打・本塁打を連発した感のあるアスガー・ファルハディとしては、単打どまりに終わった感が強い。印象としては初めて観た「彼女が消えた浜辺」くらいの出来栄えで、お話もその…
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映画評「ワイルドライフ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ポール・ダノ ネタバレあり アメリカの作家リチャード・フォードの小説(恐らく未訳)を、俳優のポール・ダノが映画化した作品。初演出らしい。 1960年。北部に引っ越してきた夫婦と14歳の息子から成る家族のお話で、ゴルフ・クラブに勤めていた夫君ジェイク・ギレンホールが…
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映画評「真実」(2019年)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本=フランス=スイス合作映画 監督・是枝裕和 ネタバレあり 前作「万引き家族」でカンヌ映画祭のパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督の新作で、昨年カンヌのオープニング作品に選ばれるという名誉を得た。1960年にブリジット・バルドーが主演した「真実」という作品があるので、題名の後に括弧を…
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映画評「おかあさんの木」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・磯村一路 ネタバレあり WOWOWのパンフレットで監督と主演者の名前、アウトラインを読んだ時観た記憶があると思ったが、自分のブログにも記事をすぐに発見できなかったし、IMDbの投票記録もなかった。実際に観た後も、観た記憶があるようなないような、こんな経験は初めてである。こ…
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映画評「渚にて」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1959年アメリカ映画 監督スタンリー・クレイマー ネタバレあり キューバ危機の前、冷戦がピークに達した頃に作られた反核SFで、初めて観たのは1970年代中学生か高校生の頃。徹底して静かであるが故に怖く、極めて強い印象を残した。二回目は多分今世紀に入ってブログを始める前に衛星放送による完全版で観…
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映画評「チャンピオン」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1949年アメリカ映画 監督マーク・ロブスン ネタバレあり ボクサー映画の佳作である。中学の時にTV放映された時は観なかったと記憶する。途中の野外での練習風景は記憶があるが、別の映画だったか?  父親が家出をし、母親も育てる資力がなかった為に孤児院で育った兄アーサー・ケネディーと弟カーク・…
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映画評「世界の涯ての鼓動」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年ドイツ=フランス=スペイン=アメリカ合作映画 監督ヴィム・ヴェンダース ネタバレあり ヴィム・ヴェンダースの新作は、 IMDb でひどく評判が悪い。こういう瞑想的というか、映像詩的な映画は得てしてこういうことになるが、なかなか美しい映画と思う。 お話は単純である。  10000m…
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映画評「酒とバラの日々」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1962年アメリカ映画 監督ブレイク・エドワーズ ネタバレあり 再鑑賞もしくは/かつオールド・ムービー・シリーズその1。本作はオールド・ムービーの再鑑賞に当たります。その中では一番新しいのですがね。 アルコール中毒(最近はアルコール依存症と言うらしい)の恐怖を本格的に扱ったのは1945年に…
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映画評「よこがお」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本=フランス合作映画 監督・深田晃司 ネタバレあり 「淵に立つ」でカンヌ映画祭“ある視点部門”審査員賞を受賞して俄然注目された深田晃司監督の新作で、原案はプロデューサーのKazという人になっているが、「淵に立つ」と共通項がある。深田監督の趣味と思う。 プロローグは、リサ(筒井真…
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映画評「ジョーカー」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督トッド・フィリップス ネタバレあり 「バットマン」シリーズのスピンオフだが、アメコミ映画版とかスーパーヒーロー映画系列ではないほぼドラマとして作られている。「スパイダーマン」の第一シリーズは悪役までメソメソして気に入らなかったが、本作はスーパーヒーロー映画ではないから…
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映画評「最高の人生の見つけ方」(2019年版)

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・犬童一心 ネタバレあり 2007年のアメリカ映画「最高の人生の見つけ方」の日本女性版でござる。観る前は余り気乗りしなかったが、監督が老人をテーマにした作品の多い犬童一心ということもあって、きちんと作られていた。二番煎じだからオリジナルより★一つ分減らしたが、オリジナルの設…
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映画評「軍旗はためく下に」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1972年日本映画 監督・深作欣二 ネタバレあり 百田尚樹の「永遠の0」は本作の原作である結城昌治の同名小説を、最近の若者風に言えば、パクったと思われる。少なくとも読んでいると思う。主題は120度くらい違うが、ミステリー趣向の構成は相当似ている。 終戦から26年後の昭和46(1971)年…
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映画評「ニューヨーク 最高の訳あり物件」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年ドイツ映画 監督マルガレーテ・フォン・トロッタ ネタバレあり 「ハンナ・アーレント」(2012年)でなかなか強いインパクトを残した女性監督マルガレーテ・フォン・トロッタががらっと趣を変えて拵えた辛辣なコメディーである。欧米が定義するコメディーであって、日本の “喜劇”とは違う。この辺を混…
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映画評「いつか家族に」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年韓国映画 監督ハ・ジョンウ ネタバレあり 韓国大衆映画は相変わらず韓国大衆映画である。昔の日本大衆映画に似ているところもあるが、ここまで極端ではなかった(相対的に本作は振幅の小さい部類とは思う)。 1953年朝鮮戦争停戦直後の韓国(ソウルに比較的近い地方小都市だろう)。貧しい青年サ…
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映画評「ジープの四人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1951年スイス映画 監督レオポルド・リントベルグ、エリザベート・モナグー ネタバレあり 偶然にも昨日の「十字砲火」に似て、終戦直後の帰還兵夫婦の愛情がモチーフになっている戦後ドラマである。厳密には帰還兵ではなく、脱走捕虜であるが。 終戦直後、米英仏ソが分割統治するウィーンが舞台で、ジープ…
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映画評「十字砲火」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1947年アメリカ映画 監督エドワード・ドミトリク ネタバレあり 1970年代後半以降、故水野靖郎氏が主宰した配給会社IPが暫く頑張って、戦後GHQの方針等で日本でお蔵入りになっていた40年代の映画を色々と紹介してくれた。アメリカの不都合を見せる本作は、エリア・カザンの「紳士協定」(1947年)…
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映画評「パリの家族たち」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督マリー=カスティーユ・マンション=シャール ネタバレあり 「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」の女性監督マリー=カスティーユ・マンション=シャールが母親をテーマに、母の日を核に、綴る群像劇。 女性大統領となったオドレイ・フルーロは政治と生まれたばかりの子育ての狭間で…
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映画評「銃」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・武正晴 ネタバレあり 中村文則は名前のみ知る。つまり、文体も何も知らないが、影響を受けた作家・作品が容易に掴めそうな本映画化である。 死体の近くにあった銃弾入りの拳銃を拾った大学生・村上虹郎が、そのことにより自分が強くなったと感じて行動に変化を生じる。悪友に誘われて…
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映画評「12か月の未来図」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督オリヴィエ・アヤシュ=ビダル ネタバレあり 近年フランス映画には教育を扱う映画が多い。ドキュメンタリーでも観たが、セミ・ドキュメンタリー(即実的なドラマ映画)の「奇跡の教室 受け継ぐものたちへ」が秀作だった。いずれも、日本の学園ものとは比較にならない厳しいものである。…
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映画評「負け犬の美学」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督サミュエル・ジュイ ネタバレあり ボクサーものと言えば英米映画と相場が決まっているが、珍しいフランスのボクサーものである。 45歳の今日まで13勝33敗3分けという、成功とは程遠い成績の中年ボクサー、スティーヴ(マチュー・カソヴィッツ)は、美容師の妻マリオン(オリ…
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映画評「サンドイッチの年」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1988年フランス映画 監督ピエール・ブートロン ネタバレあり ユダヤ人の差別を描いた映画はホロコーストもしくは同時期の差別を描く作品が目立つが、本作は終戦の2年後を主たる舞台とした青春映画仕立てである。  30年ほど前に観たことがある本作も「洲崎パラダイス・赤信号」に続いてYouTubeで再…
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映画評「ミツバチのささやき」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1973年スペイン映画 監督ヴィクトル・エリセ ネタバレあり 1970年代までフランコ独裁政権(1939~75)の為か、スペイン映画は殆ど輸入されなかったわけだが、ヴィクトル・エリセ監督がその政権末期に作ったこの旧作が1985年に突然公開されて評判を呼び、その後カルロス・サウラ監督やペドロ・ア…
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映画評「火口のふたり」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・荒井晴彦 ネタバレあり 白石一文の同名小説をベテラン脚本家の荒井晴彦が脚色して自らメガフォンを取った純文学。若い頃はロマン・ポルノを書いていた荒井が、作品の半分くらいを性愛場面で占めているにもかかわらず、あたかも食事を取る場面のように即実的に見せ、厭らしさを感じさせない…
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映画評「岬の兄妹」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・片山慎三 ネタバレあり 悲惨なお話なのにパワーと可笑し味を感じさせる辺り韓国映画のようと思っていたら、本作が初メガフォンとなる片山慎三は、ポン・ジュノの助監督をしたこともあるそうだ。なるほど。 ある岬の町。造船所に勤める足の悪い良夫(松浦祐也)は、重度の自閉症の妹…
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