テーマ:ドラマ

映画評「海の上のピアニスト イタリア完全版」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1998年イタリア映画 監督ジュゼッペ・トルナトーレ ネタバレあり 僕の記憶では【スクリーン】誌でも【キネマ旬報】誌でもベスト10を逃した、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の不遇の秀作である。個人的には「ニュー・シネマ・パラダイス」に勝るとも劣らない秀作と思う。今回観たのは、前回より44分も長い1…
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映画評「冬時間のパリ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督オリヴィエ・アサイヤス ネタバレあり 二日続けて出版関係とは恐れ入りました。WOWOWの意図か偶然か? 監督は「夏時間の庭」(2008年)のオリヴィエ・アサイヤス。 フランス流私小説作家ヴァンサン・マケーニュは、付き合っている女性たちとの関係を綴る小説を書き続けて…
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映画評「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督タイラー・ニルスン、マイケル・シュワルツ ネタバレあり 最初の舞台はヴァージニア州。老人ホームに特別に収容されているダウン症の若者ザック・ゴッサーゲンが、プロレスラーになる夢を叶えようと、憧れるトーマス・ヘイデン・チャーチが開いているレスラー養成所を目指して脱走する。…
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映画評「嘆きのテレーズ」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1953年フランス映画 監督マルセル・カルネ ネタバレあり 1980年頃に観て以来5年に一度くらい再鑑賞していたが、2000年代初めを最後に20年くらいご無沙汰した。ハイビジョン版も持っているものの、今回は省エネのためにプライムビデオで観た。画質はDVD並みで少し不満が残る。  エミール・…
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映画評「港の日本娘」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1933年日本映画 監督・清水宏 ネタバレあり 歩くのを撮るのが好きな監督に近年ではリチャード・リンクレイターがいるが、元祖とも言えそうなのが我が邦の清水宏監督である。共に会話をする二人を捉える時に歩くのと同じスピードのドリー・バックを使うことが多い。本作でも最初から歩く女学生二人が出て来る。 …
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映画評「マーウェン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=日本合作映画 監督ロバート・ゼメキス ネタバレあり ロバート・ゼメキスが監督した実話もの。最近は実話ものと言っても、良くも悪くもポリティカル・コレクトネスを意識したものが大半で、本作など典型であろう。僕は人権意識が割合高いので、人権を訴える思想自体は歓迎するが、その為に映画の作…
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映画評「乳房よ永遠なれ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1955年日本映画 監督・田中絹代 ネタバレあり 田中絹代監督第3作は、夭折した女流歌人・中城ふみ子の後半生を綴った伝記映画の類。主人公以下もじった名前に変えられているので、僕は類とする。原作は若月彰のルポルタージュ。 北海道。碌に仕事もしていないらしい見合い結婚の夫と不仲である主婦・下城…
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映画評「霧の波止場」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1938年フランス映画 監督マルセル・カルネ ネタバレあり マルセル・カルネの戦前の代表作で、30年ぶりくらいの再鑑賞になりましょうか。 ベトナム(と字幕には出る。インドシナと言っているかもしれないが、フランス語なので解らない)の戦線から脱走した兵隊ジャン・ギャバンがトラックに拾ってもらい…
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映画評「家族を想うとき」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2019年イギリス=フランス=ベルギー合作映画 監督ケン・ローチ ネタバレあり 作り物の面白味はケン・ローチに求められない一方、このお話は対岸の火事ではないと強く認識する必要がある。 小学生の娘ライザ・ジェーン(ケイティ・プロクター)と高校生の息子セブ(リス・ストーン)を育成する為に母親ア…
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映画評「ばるぼら」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本=ドイツ=イギリス合作映画 監督・手塚眞 ネタバレあり 手塚治虫の長編漫画を息子の手塚眞が映画化。 平成の谷崎潤一郎(原作が書かれたのは昭和であるが)と言われんばかりの耽美派人気作家・美倉洋介(稲垣吾郎)がスランプに陥っている最中、路上で酔いつぶれた少女ばるぼら(二階堂ふみ)を…
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映画評「かもめ」(2018年)

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督マイケル・メイヤー ネタバレあり ロシアの作家の中でも特にご贔屓にしているアントン・チェーホフの四大戯曲の一つ。“喜劇”と名付けられた一種の悲劇である。日本劇場未公開作。 19世紀末のロシア。湖のそばにある邸で、作家志望の若者コンスタンチン(ビリー・ハウル)、時々…
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映画評「眉山」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2007年日本映画 監督・犬童一心 ネタバレあり 僕はグレープと初期のさだまさしのセンチメンタルすぎるくらいの叙情路線(グレープ時代の「ほおずき」を一番愛する)が大好きだから、彼の小説も恐らくは内容的には嫌いではないと想像する。  映画化作品に佳作以上と思われるものはなくとも、後味は良いのではな…
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映画評「ポップ・スター」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ブラディ・コーベット ネタバレあり 二日続けてのナタリー・ポートマン主演映画で、こちらも評判が誠に悪い。  色々な要因がありそうだが、幕切れにおける唐突な終わり方が結構大きな理由となっていると考える。大衆はもっと明確かつ主張のある幕切れを求めるのである。 200…
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映画評「ルーシー・イン・ザ・スカイ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ノア・ホーリー ネタバレあり リサ・ノワックという女性宇宙飛行士が起こした事件をベースにしたフィクション。日本劇場未公開。 ビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」は直接的には関係ないが、映画の半分を過ぎたところで、リサ・ハニガンによるカバ…
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映画評「活きる」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1994年中国=香港合作映画 監督チャン・イーモウ ネタバレあり 邦題は黒澤明監督「生きる」と同じ読み方。今よりは多少表現の自由があった中国と香港の合作映画で、かなりかつての政策を風刺的に捉えているので、中国本土では上映禁止になっているらしい。 中国映画も80年代後半から暫く本作を監督した…
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映画評「亀も空を飛ぶ」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2004年イラク=フランス=イラン合作映画 監督バフマン・ゴバディ ネタバレあり 「存在のない子供たち」の映画評へのコメントで常連のモカさんが紹介してくれたのがこの作品である。「酔っぱらった馬の時間」(2000年)という秀作を放ったイランの監督バフマン・ゴバディの作品だから題名は知っていた。 …
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映画評「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年スウェーデン映画 監督ツヴァ・ノボトニー ネタバレあり 50年くらい前に「サッカー小僧」という割合気に入ったスウェーデン映画があった。そんなことを思い起こさせるスウェーデン映画である。 以前から疑っていた、40年連れ添った夫ケント(ペーター・ハーバー)の浮気が発覚したのを契機に63…
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映画評「ウルフ・アワー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ=イギリス合作映画 監督アリステア・バンクス・グリフィン ネタバレあり 僕の基準では日本劇場未公開映画に相当するが、ナオミ・ワッツが主演(兼エグゼクティヴ・プロデューサー)していると知って観てみた。  IMDb での平均採点が4.9と相当悪いものの、実力はもう少し高い。面白いか…
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映画評「イーダ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2013年ポーランド=デンマーク=フランス=イギリス合作映画 監督パヴェウ・パヴリコフスキ ネタバレあり 2014年度のアカデミー外国語映画賞を受賞したというポーランドのモノクロ映画。 1962年のポーランドが舞台。アドリアーノ・チェレンターノのイタリアン・ツイスト(こういう言い方が正式に…
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映画評「飼育」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1961年日本映画 監督・大島渚 ネタバレあり 大江健三郎が芥川賞を受賞した同名短編小説を大島渚が映画化したドラマ。 山中に墜落した飛行機を操縦していた黒人兵(ヒュー・ハード)を山村の村民が捕虜とし、憲兵所(原作では県)の指令が届くまで飼っておくことになる。彼を預かることになった地主(三國連…
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映画評「海辺の映画館-キネマの玉手箱」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 癌から一度は復活した大林宣彦監督の遺作。 最初の公開予定日だった2020年4月10日に亡くなった。自分が望んだ日に亡くなった西行の名歌“願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃”を思い出させ、感慨無量である。 で、大反戦映画である本作は…
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映画評「ザ・ゴールドフィンチ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ジョン・クロウリー ネタバレあり アメリカでの低評価(Wikipediaによる)ほど悪くない出来と思うが、ジョン・クロウリーの監督作品としては秀作群「BOY A」(2007年)や「ブルックリン」(2015年)と比較するとかなり落ちる。その低評価もあって日本では劇場公開…
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映画評「ベイビーブラザー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2010年イギリス映画 監督マーク・マンデン ネタバレあり 二日続けて英国製TV映画をプライムビデオ無償枠にて鑑賞。 14歳の少年トーマス・ブロディ・サングスター君が生後10カ月の異父弟を里親の家から誘拐、亡くなった母親の遺した現金を会ったことはないが現住所だけ知らされている父親宛てに送付…
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映画評「ステップ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・飯塚健 ネタバレあり 重松清を映画化した作品は、脚本家や監督により多少差があるとしても、概して人情を行間に見せる為好感を覚えるものが多い。この作品はどうであろうか?  乳児の娘美紀を残して妻に死なれシングル・ファーザーになった会社員健一(山田孝之)が保育園(中野翠咲…
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映画評「名もなき生涯」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ=イギリス=ドイツ合作映画 監督テレンス・マリック ネタバレあり テレンス・マリック監督は最近まで非常な寡作であったが、近年は精力的に活動している。概して内容は純文学という以上に哲学的で、正確に理解するのはハードルが高い。その点本作はタッチは従来通りながら、実話に基づいた内容は…
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映画評「男と女 人生最良の日々」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年フランス映画 監督クロード・ルルーシュ ネタバレあり クロード・ルルーシュの作品の邦題に「男と女」とあるのが数多くあるので、どれがどれか解らなくなっているが、本作は彼の出世作「男と女」の正式な後日談で、1986年に作られた「男と女Ⅱ」に次ぐシリーズ第三作にして(関係者の年齢を考えると)最…
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映画評「ワイルド・ローズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督トム・ハーパー ネタバレあり 音楽を巡るドラマ映画は色々あるが、カントリー畑は割合少ない。僕が観たのは本作でも絡んでくるグランド・オール・オープリーを開催するナッシュヴィル市をテーマにしたその名も「ナッシュビル」(1975年)、ロレッタ・リンの伝記映画「歌え!ロレッタ愛…
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映画評「楽園」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・瀬々敬久 ネタバレあり 吉田修一の短編集「犯罪小説集」収録の短編二編を組み合わせて作ったドラマ。 長野県の限界集落で、学校帰りの小学3年生くらいの女児・愛華が行方不明になる。直前まで一緒にした同級生・紡は喧嘩別れした後なので自分のせいのように感じる。  12年後似…
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映画評「ある船頭の話」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督オダギリジョー ネタバレあり この間観たグルジア映画「とうもろこしの島」で老人と孫娘がいかだで川を横切るのを観たばかりだが、本作でも似たような絵柄が見られる。水難と放火の違いはあるが、小屋を失う幕切れも似ている。  そう言えば、この作品にはどこか中央アジアの薫りが漂う。監…
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映画評「地の群れ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1970年日本映画 監督・熊井啓 ネタバレあり プライムビデオの無償ラインアップに発見したので、観てみた。朝観終わり、たまたま図書館に出かける日だったので、予定の本に加えて急遽井上光晴の同名小説を借りて来、本稿の粗稿を書く前に完読した。  映画に解りにくいところがあったからだが、逆に映画を観て…
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