テーマ:ドラマ

映画評「ジープの四人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1951年スイス映画 監督レオポルド・リントベルグ、エリザベート・モナグー ネタバレあり 偶然にも昨日の「十字砲火」に似て、終戦直後の帰還兵夫婦の愛情がモチーフになっている戦後ドラマである。厳密には帰還兵ではなく、脱走捕虜であるが。 終戦直後、米英仏ソが分割統治するウィーンが舞台で、ジープ…
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映画評「十字砲火」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1947年アメリカ映画 監督エドワード・ドミトリク ネタバレあり 1970年代後半以降、故水野靖郎氏が主宰した配給会社IPが暫く頑張って、戦後GHQの方針等で日本でお蔵入りになっていた40年代の映画を色々と紹介してくれた。アメリカの不都合を見せる本作は、エリア・カザンの「紳士協定」(1947年)…
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映画評「パリの家族たち」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督マリー=カスティーユ・マンション=シャール ネタバレあり 「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」の女性監督マリー=カスティーユ・マンション=シャールが母親をテーマに、母の日を核に、綴る群像劇。 女性大統領となったオドレイ・フルーロは政治と生まれたばかりの子育ての狭間で…
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映画評「銃」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・武正晴 ネタバレあり 中村文則は名前のみ知る。つまり、文体も何も知らないが、影響を受けた作家・作品が容易に掴めそうな本映画化である。 死体の近くにあった銃弾入りの拳銃を拾った大学生・村上虹郎が、そのことにより自分が強くなったと感じて行動に変化を生じる。悪友に誘われて…
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映画評「12か月の未来図」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督オリヴィエ・アヤシュ=ビダル ネタバレあり 近年フランス映画には教育を扱う映画が多い。ドキュメンタリーでも観たが、セミ・ドキュメンタリー(即実的なドラマ映画)の「奇跡の教室 受け継ぐものたちへ」が秀作だった。いずれも、日本の学園ものとは比較にならない厳しいものである。…
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映画評「負け犬の美学」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス映画 監督サミュエル・ジュイ ネタバレあり ボクサーものと言えば英米映画と相場が決まっているが、珍しいフランスのボクサーものである。 45歳の今日まで13勝33敗3分けという、成功とは程遠い成績の中年ボクサー、スティーヴ(マチュー・カソヴィッツ)は、美容師の妻マリオン(オリ…
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映画評「サンドイッチの年」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1988年フランス映画 監督ピエール・ブートロン ネタバレあり ユダヤ人の差別を描いた映画はホロコーストもしくは同時期の差別を描く作品が目立つが、本作は終戦の2年後を主たる舞台とした青春映画仕立てである。  30年ほど前に観たことがある本作も「洲崎パラダイス・赤信号」に続いてYouTubeで再…
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映画評「ミツバチのささやき」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1973年スペイン映画 監督ヴィクトル・エリセ ネタバレあり 1970年代までフランコ独裁政権(1939~75)の為か、スペイン映画は殆ど輸入されなかったわけだが、ヴィクトル・エリセ監督がその政権末期に作ったこの旧作が1985年に突然公開されて評判を呼び、その後カルロス・サウラ監督やペドロ・ア…
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映画評「火口のふたり」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・荒井晴彦 ネタバレあり 白石一文の同名小説をベテラン脚本家の荒井晴彦が脚色して自らメガフォンを取った純文学。若い頃はロマン・ポルノを書いていた荒井が、作品の半分くらいを性愛場面で占めているにもかかわらず、あたかも食事を取る場面のように即実的に見せ、厭らしさを感じさせない…
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映画評「岬の兄妹」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・片山慎三 ネタバレあり 悲惨なお話なのにパワーと可笑し味を感じさせる辺り韓国映画のようと思っていたら、本作が初メガフォンとなる片山慎三は、ポン・ジュノの助監督をしたこともあるそうだ。なるほど。 ある岬の町。造船所に勤める足の悪い良夫(松浦祐也)は、重度の自閉症の妹…
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映画評「洲崎パラダイス・赤信号」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1956年日本映画 監督・川島雄三 ネタバレあり 芝木好子の小説「洲崎パラダイス」を川島雄三監督が映画化した人間劇である。本当は人情劇と言いたいのだが、この言い方では山田洋次の作品群のようなものを想起させてしまうだろう。強い恋愛感情でも腐れ縁の類であるから、まして恋愛映画とは言えない。 1…
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映画評「予期せぬ出来事」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1963年イギリス映画 監督アンソニー・アスクィス ネタバレあり 発表順は全然逆であるが、災害場面のない「大空港」である、と言えばおおよそ内容の想像が付く。40年くらい前にTVで観たのは20分くらいカットされた版だったので、完全版は今回が初めて。その意味で今回のNHKによる放映は有難かった。 …
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映画評「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督デーヴィッド・ロウリー ネタバレあり デーヴィッド・ロウリーという監督は、「セインツ -約束の果て-」(2013年)でも初期のテレンス・マリックを思わせたが、この作品は最近のマリックを彷彿とする。しかとは解らないが、マリックのフォロワーではないか。この作品は、哲学的な映…
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映画評「父 パードレ・パドローネ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1977年イタリア映画 監督パオロ・タヴィアーニ、ヴィットリオ・タヴィアーニ ネタバレあり パオロとヴィットリオのタヴィアーニ兄弟はこの作品で日本に初お目見えした。  カンヌ映画祭グランプリ(当時は現在と同じくパルム・ドールが最高賞)に輝いた秀作でありながら、日本に初めて紹介されたのは何とNH…
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映画評「幸福なラザロ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年イタリア=スイス=フランス=ドイツ合作映画 監督アリーチェ・ロルヴァルケル ネタバレあり 青春映画の要素に社会派の要素を投入してなかなか興味深い「夏をゆく人々」を作ったイタリアの若手女性監督アリーチェ・ロルヴァケルの新作で、今回は少し難渋。  1980年代に起きた事件をモチーフにして…
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映画評「バーニング 劇場版」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年韓国映画 監督イ・チャンドン ネタバレあり イ・チャンドンは、キム・ギドクやパク・チャヌクと並んで僕が評価する韓国の監督である。  彼等は韓国大衆映画の基本スタンスであるギャグとシリアス性のギャップで見せる泥臭い手法を取らない。韓国人は一般人でも大袈裟な表現をするので、それで笑ってしま…
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映画評「チャーリー・セズ/マンソンの女たち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督メアリー・ハロン ネタバレあり 題名の“セズ”は says だから、“セッズ”と表記した方が一般には解りやすい。 昨日の「ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊」では被害者側からシャロン・テート殺害事件を描いていたが、こちらは事件(シャロンの事件後に起こしたラ…
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映画評「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・小林聖太郎 ネタバレあり 西炯子という女性は小説家かと思ったが、Wikipediaで調べたら漫画家だった。彼女のコミックを、刺激とは程遠い作品を得意とする小林聖太郎が映画化したホームドラマ。  僕らより一回りくらい上の老夫婦のお話だが、とても他人事とは思えず、胸に刺さる…
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映画評「長いお別れ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・中野量太 ネタバレあり レイモンド・チャンドラー同名小説の日本版ではなく、中島京子の小説を中野量太が映画化したホームドラマ。認知症の老人をめぐる家族のお話だが、中野監督だからひねくれていたりユーモアを交えたところもあり、めそめそ一辺倒でないところがよろし。 東昇平…
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映画評「泣くな赤鬼」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・兼重淳 ネタバレあり 大衆的であっても通俗に落ちない作品を好みとする僕には重松清という作家の映画化作品は良い感じで見られる。この作品はどちらかと言えば余り感心しないのだが、何と言っても地元(群馬県西毛地区)の高校群、中でもわが母校がはっきりと確認できた身贔屓で★一つ分おま…
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映画評「日日是好日」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・大森立嗣 ネタバレあり 時代は変わったもので、エッセイの類がドラマ映画として頻繁に映画化されている。本作は、エッセイスト森下典子の自伝的同名エッセイを、大森立嗣が映画化した、ドラマである。 二十歳の大学生・典子(黒木華)が家族とたまたま居合わせた従妹美智子(多部未…
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映画評「大地のうた」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1955年インド映画 監督サタジット・レイ ネタバレあり 現在の若者はインド映画と言えば、マサラ・ムービーしか思い浮かべられないだろうけれど、僕らにとってインド映画と言えばサタジット・レイのセミ・ドキュメンタリーである。イタリアのネオ・レアリスモのインド版みたいなものだ。歌も踊りも出て来ず、ひ…
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映画評「選挙の勝ち方教えます」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督デーヴィッド・ゴードン・グリーン ネタバレあり 再鑑賞ばかりでも何なので2年くらい前に録画しておいた日本劇場未公開のこの政治ドラマを観ることにしました。 余り政治映画が作られる土壌のない日本であるから、海外の政治映画はお蔵入りになることが多かった。近年はアングルの…
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映画評「嵐電」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・鈴木卓爾 ネタバレあり 友人に鉄ちゃんがいるせいか、鉄道絡みの映画は比較的よく観る。本作は、京都の通称“嵐電”(京福電気鉄道北野線)の近くで起こる三組の男女のお話を綴る。 鉄道関係の著作をしている衛星(井浦新)は妻・斗麻子(安部聡子)との思い出のある嵐電について書こう…
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映画評「イル・ポスティーノ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1994年イタリア=フランス=ベルギー合作映画 監督マイケル・ラドフォード ネタバレあり ブルーレイには同じ傾向の作品を数本保存する。多いのは監督集、俳優集だが、これは先日アップした「スモーク」が入っている1990年代名作集に入れた作品。「スモーク」で再確認したいことがあった取ったついでに、こち…
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映画評「素晴らしき哉、人生!」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1946年アメリカ映画 監督フランク・キャプラ ネタバレあり たぶん3回目の鑑賞で、前回はブログを始める2、3年前だったと思う。  アメリカでは終戦直後ケイリー・グラント主演「気まぐれ天使」(1997年製作の「天使の贈りもの」のオリジナル)など天使映画が少し流行ったが、この作品がブームの嚆矢…
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映画評「こどもしょくどう」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・日向寺太郎 ネタバレあり 近年子供食堂なる言葉を聞くようになった。おおよそ鍵っ子のような子供達(場合によっては親を含めて)に無料もしくは極めて安い価格で料理を提供するボランティアな料理店もしくはそうした活動そのものを言うのであろう。だから、本作は店側の立場から描くのかと思…
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映画評「半世界」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・阪本順治 ネタバレあり 1990年代辺りから暫く自分探しの映画が多く作られたが、近年は自分の居場所探しのお話が多いような気がする。最近観た作品ではアメリカ映画「レディ・バード」がそうであり、阪本順治が監督した本作がそうである。 三重県は伊勢志摩。39歳の稲垣吾郎は、…
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映画評「スモーク」(1995年)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1995年アメリカ=日本=ドイツ合作映画 監督ウェイン・ワン ネタバレあり 四半世紀ぶりくらいの再鑑賞である。ブルックリンのタバコ屋に集まる人々の小話を集めた内容で、連作短編集の趣き。 オーギー(ハーヴィー・カイテル)の経営する煙草店に頻繁にやってくる作家ポール・ベンジャミン(ウィリアム・…
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映画評「ガルヴェストン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督メラニー・ロラン ネタバレあり 10年以上前になる「アウェイ・フロム・ハー 君を思う」(2006年)のサラ・ポーリー、先日の「レディ・バード」のグレタ・カーウィグという若手女優の監督ぶりに瞠目させられたが、本作のメラニー・ロランもなかなか良い感覚をしている。 反社…
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