テーマ:ドラマ

映画評「僕のワンダフル・ジャーニー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ=中国=香港=インド合作映画 監督ゲイル・マンキューソ ネタバレあり 「僕のワンダフル・ライフ」の続編。 孤独な初老男性イーサン(デニス・クェイド)が、転生を続けるワンちゃんのおかげで、今は孫もいる初恋の女性ハンナ(マージ・ヘルゲンバーガー)と結ばれた前編最後の直後からお話…
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映画評「フェアウェル」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ=中国合作映画 監督ルル・ワン ネタバレあり 台湾製アニメ「幸福路のチー」と似ているところがある。 幼年期に両親と共に渡米して帰化した30歳くらいの中国系女性ビリー(オークワフィナ)は、中国にいる父方の祖母ナイナイ(チャオ・シュウチェン)が大好き。しかし、その祖母が末期が…
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映画評「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ジョー・タルボット ネタバレあり 仲の良い黒人二人を主人公にしながら、最近アメリカ映画に溢れている直球の社会派映画になっていないところが良い。この間観た邦画「糸」に似て、大雑把に言えば “故郷は良い” という内容で、主人公を演じるジミー・フェイルズの自伝的作品というこ…
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映画評「その手に触れるまで」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年ベルギー=フランス合作映画 監督ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ ネタバレあり ジャン=ピエールとリュックのダルデンヌ兄弟の作品は大体において曖昧なままに終わり、観客をもやもやさせるが、観る人が観ればそのもやもやが寧ろ人生の真理であると気づかせ、納得させられるのだ。 …
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映画評「ジョーンの秘密」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督トレヴァー・ナン ネタバレあり 最初に実話云々と出るので、実話ものかと思いきや、着想を得ただけのフィクションらしい。この程度のものであれば相当多くのフィクションが実話絡みになってしまう。日本だけでなく、西洋人も実話という単語に弱いのかと勘ぐりたくなりますな。 実話…
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映画評「パブリック 図書館の奇跡」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督エミリオ・エステヴェス ネタバレあり ドキュメンタリー「ニューヨーク公共図書館~エクス・リブレス」と併せて見ると面白い図書館を巡る騒動を描いた人間劇である。男優エミリオ・エステヴェスの主演も兼ねた脚本・監督作。 シンシナティ。エステヴェスは公立図書館の図書館員で、…
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映画評「ある女優の不在」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年イラン=アメリカ合作映画 監督ジャファル・パナヒ ネタバレあり ジャファル・パナヒ監督の前作「人生タクシー」はメタフィクションとして非常に面白く観た。本作も前回同様監督が映画監督として出演もし、やはりメタフィクション的ではあるが、本作はドキュメンタリーとフィクションの中間を行く作品とし…
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映画評「星の子」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・大森立嗣 ネタバレあり 今村夏子の同名小説を大森立嗣が映画化したドラマ。 現在中学3年生のちひろ(中学時代:芦田愛菜)は生まれた時から病弱で、生後間もないうちの湿疹に手を焼いた時にある新興宗教が売る水を使って(偶然かもしれないが)回復、父(永瀬正敏)と母(原田知世)…
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映画評「ソワレ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・外山文治 ネタバレあり 面白いかつまらないかを別にして、本作のように、真剣に人を見つめるオリジナル脚本の作品が多く作られることが望まれる。現在日本では青春映画が多いが、コミックにばかり頼るのでは映画ファン層はやがて空中分解して消失するだろうと危惧している。  実際本ブロ…
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映画評「ハワーズ・エンド」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1992年イギリス=日本合作映画 監督ジェームズ・アイヴォリー ネタバレあり E・M・フォースターは20世紀前半における重要な作家であるが、日本では余りお馴染みではなかったのではないか。かく言う僕自身、デーヴィッド・リーン監督「インドへの道」(1984年)で紹介されるまで全く知らなかった。その翌…
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映画評「海の上のピアニスト イタリア完全版」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1998年イタリア映画 監督ジュゼッペ・トルナトーレ ネタバレあり 僕の記憶では【スクリーン】誌でも【キネマ旬報】誌でもベスト10を逃した、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の不遇の秀作である。個人的には「ニュー・シネマ・パラダイス」に勝るとも劣らない秀作と思う。今回観たのは、前回より44分も長い1…
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映画評「冬時間のパリ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督オリヴィエ・アサイヤス ネタバレあり 二日続けて出版関係とは恐れ入りました。WOWOWの意図か偶然か? 監督は「夏時間の庭」(2008年)のオリヴィエ・アサイヤス。 フランス流私小説作家ヴァンサン・マケーニュは、付き合っている女性たちとの関係を綴る小説を書き続けて…
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映画評「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督タイラー・ニルスン、マイケル・シュワルツ ネタバレあり 最初の舞台はヴァージニア州。老人ホームに特別に収容されているダウン症の若者ザック・ゴッサーゲンが、プロレスラーになる夢を叶えようと、憧れるトーマス・ヘイデン・チャーチが開いているレスラー養成所を目指して脱走する。…
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映画評「嘆きのテレーズ」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1953年フランス映画 監督マルセル・カルネ ネタバレあり 1980年頃に観て以来5年に一度くらい再鑑賞していたが、2000年代初めを最後に20年くらいご無沙汰した。ハイビジョン版も持っているものの、今回は省エネのためにプライムビデオで観た。画質はDVD並みで少し不満が残る。  エミール・…
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映画評「港の日本娘」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1933年日本映画 監督・清水宏 ネタバレあり 歩くのを撮るのが好きな監督に近年ではリチャード・リンクレイターがいるが、元祖とも言えそうなのが我が邦の清水宏監督である。共に会話をする二人を捉える時に歩くのと同じスピードのドリー・バックを使うことが多い。本作でも最初から歩く女学生二人が出て来る。 …
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映画評「マーウェン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=日本合作映画 監督ロバート・ゼメキス ネタバレあり ロバート・ゼメキスが監督した実話もの。最近は実話ものと言っても、良くも悪くもポリティカル・コレクトネスを意識したものが大半で、本作など典型であろう。僕は人権意識が割合高いので、人権を訴える思想自体は歓迎するが、その為に映画の作…
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映画評「乳房よ永遠なれ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1955年日本映画 監督・田中絹代 ネタバレあり 田中絹代監督第3作は、夭折した女流歌人・中城ふみ子の後半生を綴った伝記映画の類。主人公以下もじった名前に変えられているので、僕は類とする。原作は若月彰のルポルタージュ。 北海道。碌に仕事もしていないらしい見合い結婚の夫と不仲である主婦・下城…
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映画評「霧の波止場」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1938年フランス映画 監督マルセル・カルネ ネタバレあり マルセル・カルネの戦前の代表作で、30年ぶりくらいの再鑑賞になりましょうか。 ベトナム(と字幕には出る。インドシナと言っているかもしれないが、フランス語なので解らない)の戦線から脱走した兵隊ジャン・ギャバンがトラックに拾ってもらい…
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映画評「家族を想うとき」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2019年イギリス=フランス=ベルギー合作映画 監督ケン・ローチ ネタバレあり 作り物の面白味はケン・ローチに求められない一方、このお話は対岸の火事ではないと強く認識する必要がある。 小学生の娘ライザ・ジェーン(ケイティ・プロクター)と高校生の息子セブ(リス・ストーン)を育成する為に母親ア…
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映画評「ばるぼら」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本=ドイツ=イギリス合作映画 監督・手塚眞 ネタバレあり 手塚治虫の長編漫画を息子の手塚眞が映画化。 平成の谷崎潤一郎(原作が書かれたのは昭和であるが)と言われんばかりの耽美派人気作家・美倉洋介(稲垣吾郎)がスランプに陥っている最中、路上で酔いつぶれた少女ばるぼら(二階堂ふみ)を…
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映画評「かもめ」(2018年)

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督マイケル・メイヤー ネタバレあり ロシアの作家の中でも特にご贔屓にしているアントン・チェーホフの四大戯曲の一つ。“喜劇”と名付けられた一種の悲劇である。日本劇場未公開作。 19世紀末のロシア。湖のそばにある邸で、作家志望の若者コンスタンチン(ビリー・ハウル)、時々…
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映画評「眉山」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2007年日本映画 監督・犬童一心 ネタバレあり 僕はグレープと初期のさだまさしのセンチメンタルすぎるくらいの叙情路線(グレープ時代の「ほおずき」を一番愛する)が大好きだから、彼の小説も恐らくは内容的には嫌いではないと想像する。  映画化作品に佳作以上と思われるものはなくとも、後味は良いのではな…
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映画評「ポップ・スター」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ブラディ・コーベット ネタバレあり 二日続けてのナタリー・ポートマン主演映画で、こちらも評判が誠に悪い。  色々な要因がありそうだが、幕切れにおける唐突な終わり方が結構大きな理由となっていると考える。大衆はもっと明確かつ主張のある幕切れを求めるのである。 200…
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映画評「ルーシー・イン・ザ・スカイ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ノア・ホーリー ネタバレあり リサ・ノワックという女性宇宙飛行士が起こした事件をベースにしたフィクション。日本劇場未公開。 ビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」は直接的には関係ないが、映画の半分を過ぎたところで、リサ・ハニガンによるカバ…
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映画評「活きる」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1994年中国=香港合作映画 監督チャン・イーモウ ネタバレあり 邦題は黒澤明監督「生きる」と同じ読み方。今よりは多少表現の自由があった中国と香港の合作映画で、かなりかつての政策を風刺的に捉えているので、中国本土では上映禁止になっているらしい。 中国映画も80年代後半から暫く本作を監督した…
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映画評「亀も空を飛ぶ」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2004年イラク=フランス=イラン合作映画 監督バフマン・ゴバディ ネタバレあり 「存在のない子供たち」の映画評へのコメントで常連のモカさんが紹介してくれたのがこの作品である。「酔っぱらった馬の時間」(2000年)という秀作を放ったイランの監督バフマン・ゴバディの作品だから題名は知っていた。 …
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映画評「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年スウェーデン映画 監督ツヴァ・ノボトニー ネタバレあり 50年くらい前に「サッカー小僧」という割合気に入ったスウェーデン映画があった。そんなことを思い起こさせるスウェーデン映画である。 以前から疑っていた、40年連れ添った夫ケント(ペーター・ハーバー)の浮気が発覚したのを契機に63…
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映画評「ウルフ・アワー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ=イギリス合作映画 監督アリステア・バンクス・グリフィン ネタバレあり 僕の基準では日本劇場未公開映画に相当するが、ナオミ・ワッツが主演(兼エグゼクティヴ・プロデューサー)していると知って観てみた。  IMDb での平均採点が4.9と相当悪いものの、実力はもう少し高い。面白いか…
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映画評「イーダ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2013年ポーランド=デンマーク=フランス=イギリス合作映画 監督パヴェウ・パヴリコフスキ ネタバレあり 2014年度のアカデミー外国語映画賞を受賞したというポーランドのモノクロ映画。 1962年のポーランドが舞台。アドリアーノ・チェレンターノのイタリアン・ツイスト(こういう言い方が正式に…
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映画評「飼育」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1961年日本映画 監督・大島渚 ネタバレあり 大江健三郎が芥川賞を受賞した同名短編小説を大島渚が映画化したドラマ。 山中に墜落した飛行機を操縦していた黒人兵(ヒュー・ハード)を山村の村民が捕虜とし、憲兵所(原作では県)の指令が届くまで飼っておくことになる。彼を預かることになった地主(三國連…
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