テーマ:戦争

映画評「マイウェイ 12,000キロの真実」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年韓国映画 監督カン・ジェギェ ネタバレあり マラソンをテーマにした「マイ・ウェイ」(1975年)という凡々たる南ア製(出演者は白人)映画があったが、意図的か偶然か本作もマラソンがテーマというかモチーフである。 1948年ロンドン・オリンピックで強豪を次々と追いぬいて行く無名の韓国…
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映画評「5デイズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年アメリカ映画 監督レニー・ハーリン ネタバレあり 凡そ半世紀前に「五月の七日間」という秀作があったが、「5デイズ」などという恐怖映画みたいなチャチな邦題になってしまったこちらは原題「八月の五日間」若しくは「五日間の戦争(戦争の五日間)」。  と聞いてピンと来る人は相当国際情勢にお詳し…
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映画評「レバノン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2009年イスラエル=フランス=イギリス合作映画 監督サミュエル・マオズ ネタバレあり 2009年ベルリン映画祭グランプリ(金獅子賞)を受賞したイスラエル映画。 2006年ではなく、1982年のイスラエル軍によるレバノン侵攻をテーマにした戦争映画で、当然彼らの目的は拠点を首都ベイルートに置…
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映画評「やがて来たる者へ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2009年イタリア映画 監督ジョルジョ・ディリッティ ネタバレあり スパイク・リーが監督した「セントアンナの奇跡」と非常に良く似たシチュエーションの悲劇を描いた戦争実話ものである。 イタリア北部ボローニャに近い山村、生れたばかりの弟を失ったショックで口がきけなくなった八歳の少女グレタ・ズッ…
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映画評「戦火のナージャ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2010年ロシア映画 監督ニキータ・ミハルコフ ネタバレあり ニキータ・ミハルコフが「太陽に灼かれて」の16年ぶりの続編として作ったのが本作だが、「太陽に灼かれて」を観た人でも、まして観ていない人には何のことだが殆ど解らないのではないか。時系列が行ったり来たりするのはとにかく、これほど乱雑でとりと…
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映画評「戦火の中へ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2010年韓国映画 監督イ・ジェハン ネタバレあり 朝鮮戦争初期の1950年8月に起きた実話の映画化だが、「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハンのメガフォンとは意外な感あり。 韓国の地名に疎いので少々調べてみますと、洛東(ナクトン)江は韓国中部から南部の大都市釜山(プサン)に向って流れて行く…
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映画評「抵抗(レジスタンス)」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1956年フランス映画 監督ロベール・ブレッソン ネタバレあり 僕の記憶するところでは、ロベール・ブレッソンが日本に初めて紹介された脱獄サスペンスの傑作(長編第4作)。 allcinemaで“サスペンス・アクション”と紹介されているが、サスペンスではあるがアクションではない。最近は止めた…
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映画評「サブマリン爆撃隊」

☆☆★(5点/10点満点中) 1938年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり 今回のジョン・フォード特集第4弾はフォードらしいコミカルさが強く現われた海軍ロマンティック・コメディー。一応戦争ものに分類しておいたが、先程の「海の底」ほど本格的ではない。 金持ちの御曹司リチャード・グリーンが機械に強いことを良いこ…
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映画評「海の底」

☆☆★(5点/10点満点中) 1931年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり ジョン・フォードのトーキー初期の戦争映画である。 1918年ドイツのUボートを撃沈する目的をもってジョージ・オブライアンを司令官とする軍用艦がジブラルタルを目指して出航する。極秘任務だが観客にはその目的はすぐに明かされ、商用船に偽装…
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喪中映画評「カティンの森」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2007年ポーランド映画 監督アンジェイ・ワイダ ネタバレあり 現在喪中であります。喪失感以上に罪悪感に苦しめられております。為に理解もままならない状態で鑑賞したり、頭が整理できないまま書いたものは“喪中映画評”というタイトルとし、他の映画評とは区別することに致しました。そんな状態で映画評などと…
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映画評「ハート・ロッカー」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2009年アメリカ映画 監督キャサリン・ビグロー ネタバレあり 元夫君のジェームズ・キャメロンが発表した「アバター」と競って2010年度アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞したキャサリン・ビグローの戦争映画。女性監督が作品賞を受賞するのもオスカー史上初めてと話題には事欠かない。 イラ…
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映画評「砲艦サンパブロ」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1966年アメリカ映画 監督ロバート・ワイズ ネタバレあり 職人的な監督だったロバート・ワイズは1960年代には大作を多く受け持って見事にこなしたが、その時代の代表作で3時間を超えインターミッションもある本作も見応え十分。 1926年、排外運動の激しくなった中国の揚子江にアメリカは砲艦サ…
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映画評「イングロリアス・バスターズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2009年アメリカ映画 監督クェンティン・タランティーノ ネタバレあり クェンティン・タランティーノの戦争サスペンス。 1941年ドイツ占領下のフランスの田舎ナンシー、ユダヤ人狩りで名を馳せる親衛隊の大佐クリストフ・ヴァルツがある農家を訪れ、言葉巧みに主人を追い詰めて近隣のユダヤ人一家…
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映画評「戦場のレクイエム」

☆☆★(5点/10点満点中) 2007年中国映画 監督フォン・シャオガイ ネタバレあり 「女帝<エンペラー>」で内容・手法共に首を傾げたフォン・シャオガイが作った実話ベースのお話である。 1948年、国民党と内戦を繰り広げる中国共産党人民解放軍の中原野戦軍第2師団第139連隊第3大隊第9中隊は熾烈を極める淮界戦役で苦戦を…
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映画評「あゝ海軍」

☆☆(4点/10点満点中) 1969年日本映画 監督・村山三男 ネタバレあり 亡くなる直前の市川雷蔵が出演を熱望したと言われる大映の戦争映画である。 昭和8年、地方の中学(現在の高校)を卒業した貧農出身の平田(中村吉右衛門)が海軍兵学校に入学、間もなく第一志望の第一高等学校に合格していたのを知って退学を申し出るが、分隊監…
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映画評「裸者と死者」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1958年アメリカ映画 監督ラオール・ウォルシュ ネタバレあり 中学時代から気になりながら未だに読んでいないノーマン・メイラーの長編戦争小説「裸者と死者」をサイレント中期からの大々ベテラン、ラオール・ウォルシュがメガフォンを取って映画化した戦争映画で、ウォルシュらしく恐らく原作とは大分違う通俗的な…
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映画評「真夏のオリオン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2009年日本映画 監督・篠原哲雄 ネタバレあり 近年邦画でも戦争映画が増えたのはどういうわけかよく理解できないが、本作は珍しくも余り深刻ぶらずに観ることができる娯楽作である。  ベテラン映画ファンなら途中で1957年製作のアメリカ映画「眼下の敵」からお話を拝借しているのにお気付きになるだろう。…
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映画評「ディファイアンス」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2008年アメリカ映画 監督エドワード・ズウィック ネタバレあり ナチスによるユダヤ人迫害についてはネタに底無しの感あり。これだけ出てくると「またか」という感想も出てきそうなのに、実際には出来映えを伴い寧ろ感心させられるケースの方が多い。 1941年8月ベラルーシの村、ナチスに協力する地元…
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映画評「ワルキューレ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2008年アメリカ映画 監督ブライアン・シンガー ネタバレあり 最近は戦争大作はあってもリアリズム基調の為に面白味が薄くて不満が残る中、本作は戦争サスペンスとして実に上手く作られている。実話ベースのお話としてはジョン・フランケンハイマーの傑作「大列車作戦」(1964年)以来の面白さと言ったら大げ…
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映画評「いのちの戦場-アルジェリア1959-」

☆☆★(5点/10点満点中) 2007年フランス映画 監督フローラン・エミリオ・シリ ネタバレあり ヌーヴェルヴァーグの一派が「シェルブールの雨傘」や「ミュリエル」といったアルジェリア独立戦争を背景にした作品を作っていたので僕らは当り前のようにかの戦争を捉えていたが、フランス政府が公式にその戦争の存在を認めたのは1999年にな…
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映画評「戦場からの脱出」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2006年アメリカ映画 監督ヴェルナー・ヘルツォーク ネタバレあり 「アギーレ・神の怒り」「フィツカラルド」で鮮烈な日本デビューを飾ったヴェルナー・ヘルツォークは1990年代不調だったらしいが、近年再び精力的に作り始めているようだ。オムニバス映画「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」に収め…
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映画評「永遠の戦場」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1936年アメリカ映画 監督ハワード・ホークス ネタバレあり ハワード・ホークスのトーキー作品は殆ど観ているが、こちらは初鑑賞となる戦争映画。【永遠】は“とわ”と読むらしい。 第一次大戦のフランスのとある戦線、大尉ウォーナー・バクスターの中隊に組み込まれた中尉フレドリック・マーチが、大尉…
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映画評「明治天皇と日露大戦争」

☆☆(4点/10点満点中) 1957年日本映画 監督・渡辺邦男 ネタバレあり 昭和32(1957)年度において一番配収が多かった戦争大作。現人神であった天皇を描くことは御法度(現在もそれに近い状況)なので、天皇の姿が見られた最初の映画作品であるはずである。恐らくそれが大ヒットした要因で、作品としては期待できないものの、父親がよ…
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映画評「勝利なき戦い」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1959年アメリカ映画 監督ルイス・マイルストン ネタバレあり 僕のベスト1映画「西部戦線異状なし」(1930年)を作ったルイス・マイルストンが発表した戦争映画だが、この時代のマイルストンは若干なまくらになっていたので、期待半分で観てみた。 50年代によく作られた朝鮮戦争もので、グレゴ…
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映画評「頭上の敵機」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1949年アメリカ映画 監督ヘンリー・キング ネタバレあり 少年時代にTVで不完全版を観た20年後、それも既に20年近く前となるものの、BSで完全版を観た記憶がある。しかし、不思議と細かな内容を憶えにくい作品のようで意外と新鮮に観られた。 前口上はともかく、サイレント初期からの名匠ヘンリー…
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映画評「ルシアンの青春」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1973年フランス=イタリア=西ドイツ映画 監督ルイ・マル ネタバレあり ルイ・マルは幅広いジャンルを扱ってきた作家だが、本作の厳しさには深く胸に刻みたくなるものがある。 1944年6月、ノルマンディー上陸作戦直後のフランスの田舎町、病院で雑役をしている17歳の少年ルシアン(ピエール・…
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映画評「外人部隊 フォスター少佐の栄光」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1977年イギリス映画 監督ディック・リチャーズ ネタバレあり ジーン・ハックマン、カトリーヌ・ドヌーヴなど豪華な顔触れにも拘わらず未公開に終ったドラマ。僕が観る気になったのは、素晴らしい感性を持っていたにも拘らず数作作った後1980年代早々に表舞台から消えてしまったディック・リチャーズの監督作品…
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映画評「俺は、君のためにこそ死ににいく」

☆☆(4点/10点満点中) 2007年日本映画 監督・新城卓 ネタバレあり 石原慎太郎が製作総指揮をし脚本まで書いた戦争映画だということで戦々恐々として見始めたが、キナ臭い匂いは意外と少ない。お話は、降旗康男が2001年に「ホタル」で取り上げた、特攻隊の母と言われる富屋食堂の鳥濱トメの回想形式により、若き命を散らして行った特攻…
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映画評「空軍大戦略」

☆☆★(5点/10点満点中) 1969年イギリス映画 監督ガイ・ハミルトン ネタバレあり 引き続き戦争映画。  昨日の「バルジ大作戦」が第2次大戦末期におけるドイツ軍の巻き返し作戦なら、こちらは大戦初期まだ勢いに乗っているドイツが仕掛けた制空権争いを描いている。 600余機の戦闘機しか保有していない英軍に対して25…
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映画評「バルジ大作戦」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1965年アメリカ映画 監督ケン・アナキン ネタバレあり 僕は戦争は大嫌いだが、必ずしも戦争映画は嫌いではない。少なくとも戦意高揚の国策映画でもない限り寧ろ好きと言っても良いくらいだ。映画はその場に限って夢若しくは悪夢を見せるものであるから、現実と混同するような野暮は映画ファンとして絶対にしない…
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