テーマ:戦争

映画評「少年H」(地上波放映版)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2012年日本映画 監督・降旗康男 ネタバレあり 今や読書は映画鑑賞をしのぐ第一の趣味となった感を持っているが、流行を追わないから芥川賞や直木賞を受賞しても半分以上は知らない。とにかく僕の読書予定リストに上っている作品は新しくても1960年代、古くは3000年くらい前の古典である(勿論事情に応じ…
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映画評「『雲の墓標』より 空ゆかば」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1957年日本映画 監督・堀内真直 ネタバレあり 阿川弘之の小説「雲の墓標」は高校の時に読んで感銘した記憶がある。安倍首相のように国に身を捧げる行為に感激したのではなく、本来は護ってくれるべき国の為に命を散らす虚しさや死の恐怖といった登場人物たちの葛藤が何とも言えず悲しかったのだと思う。また、「き…
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映画評「セデック・バレ 第一部:太陽旗&第二部:虹の橋」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2011年台湾映画 監督ウェイ・ダーション ネタバレあり 1930年日本統治下の台湾で勃発した原住民セデック族の抗日暴動“霧社事件”の前後をアクション中心に描いた力作である。監督は「海角七号/君想う、国境の南」のウェイ・ダーションで、あの作品でも統治下の台湾で過ごした日本人と現地人との交流が絡ん…
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映画評「眼下の敵」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1957年アメリカ映画 監督ディック・パウエル ネタバレあり 2009年の日本映画「真夏のオリオン」は本作から本歌取りしていたが、回想を使いすぎて失敗した。中学の時に初めて観て恐らく今回が三度目の鑑賞となる戦争映画である。 第二次大戦中の南大西洋、ロバート・ミッチャムを艦長とするアメリカの…
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映画評「恐怖と欲望」

☆☆★(5点/10点満点中) 1953年アメリカ映画 監督スタンリー・キューブリック ネタバレあり スタンリー・キューブリックが従来デビュー作と言われてきた「非情の罠」の前に作った、幻の長編映画デビュー作(と言っても61分の実質的には中編)で、監督自ら封印した作品らしい。日本では2013年5月に初めて紹介された。 欧州と…
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映画評「高地戦」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年韓国映画 監督チャン・フン ネタバレあり 朝鮮戦争に材を求めた韓国映画。トーンが前半と後半とで全く変わるといった、韓国大衆映画固有の粗が殆ど見当たらない戦争映画・反戦映画の佳作である。 2年前からの停戦協議がもたつく間に両軍疲弊してきた戦争末期の1953年、エロックという高地では…
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映画評「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年日本映画 監督・平山秀幸 ネタバレあり ドン・ジョンスンという元兵士が書いたノンフィクションを平山秀幸が監督した戦争映画。 有名なサイパン島での玉砕的戦闘(1944年7月)から辛うじて生き延びた大場栄大尉(竹之内豊)以下47名の兵士が、150名弱の民間人を守りながら、島を支配した…
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映画評「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」(地上波放映版)

☆☆☆(6点/10点満点中) 2011年日本映画 監督・成島出 ネタバレあり 地上波による21分カット版なので、特に採点は暫定である。 「トラ!トラ!トラ!」(1970年)以来僕の山本五十六のイメージは山村聡である。三船敏郎の山本役も有名だが、殊(こと)この有名軍人に関しては東大出身の山村のように理に落ちる印象を与える役…
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映画評「レッド・バロン」(2008年版)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2008年ドイツ映画 監督ニコライ・ミュラーション ネタバレあり 撃墜王と言われ、戦前から映画で何度も扱われてきた第一次大戦のドイツ軍の英雄マンフレット・ヴォン・リヒトホーフェンの生涯を描いた伝記映画である。1971年にB級恐怖映画で知られるロジャー・コーマンが作った邦題も同じ「レッド・バロン」…
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映画評「マイウェイ 12,000キロの真実」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年韓国映画 監督カン・ジェギェ ネタバレあり マラソンをテーマにした「マイ・ウェイ」(1975年)という凡々たる南ア製(出演者は白人)映画があったが、意図的か偶然か本作もマラソンがテーマというかモチーフである。 1948年ロンドン・オリンピックで強豪を次々と追いぬいて行く無名の韓国…
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映画評「5デイズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2011年アメリカ映画 監督レニー・ハーリン ネタバレあり 凡そ半世紀前に「五月の七日間」という秀作があったが、「5デイズ」などという恐怖映画みたいなチャチな邦題になってしまったこちらは原題「八月の五日間」若しくは「五日間の戦争(戦争の五日間)」。  と聞いてピンと来る人は相当国際情勢にお詳し…
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映画評「レバノン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2009年イスラエル=フランス=イギリス合作映画 監督サミュエル・マオズ ネタバレあり 2009年ベルリン映画祭グランプリ(金獅子賞)を受賞したイスラエル映画。 2006年ではなく、1982年のイスラエル軍によるレバノン侵攻をテーマにした戦争映画で、当然彼らの目的は拠点を首都ベイルートに置…
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映画評「やがて来たる者へ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2009年イタリア映画 監督ジョルジョ・ディリッティ ネタバレあり スパイク・リーが監督した「セントアンナの奇跡」と非常に良く似たシチュエーションの悲劇を描いた戦争実話ものである。 イタリア北部ボローニャに近い山村、生れたばかりの弟を失ったショックで口がきけなくなった八歳の少女グレタ・ズッ…
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映画評「戦火のナージャ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2010年ロシア映画 監督ニキータ・ミハルコフ ネタバレあり ニキータ・ミハルコフが「太陽に灼かれて」の16年ぶりの続編として作ったのが本作だが、「太陽に灼かれて」を観た人でも、まして観ていない人には何のことだが殆ど解らないのではないか。時系列が行ったり来たりするのはとにかく、これほど乱雑でとりと…
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映画評「戦火の中へ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2010年韓国映画 監督イ・ジェハン ネタバレあり 朝鮮戦争初期の1950年8月に起きた実話の映画化だが、「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハンのメガフォンとは意外な感あり。 韓国の地名に疎いので少々調べてみますと、洛東(ナクトン)江は韓国中部から南部の大都市釜山(プサン)に向って流れて行く…
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映画評「抵抗(レジスタンス)」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1956年フランス映画 監督ロベール・ブレッソン ネタバレあり 僕の記憶するところでは、ロベール・ブレッソンが日本に初めて紹介された脱獄サスペンスの傑作(長編第4作)。 allcinemaで“サスペンス・アクション”と紹介されているが、サスペンスではあるがアクションではない。最近は止めた…
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映画評「サブマリン爆撃隊」

☆☆★(5点/10点満点中) 1938年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり 今回のジョン・フォード特集第4弾はフォードらしいコミカルさが強く現われた海軍ロマンティック・コメディー。一応戦争ものに分類しておいたが、先程の「海の底」ほど本格的ではない。 金持ちの御曹司リチャード・グリーンが機械に強いことを良いこ…
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映画評「海の底」

☆☆★(5点/10点満点中) 1931年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり ジョン・フォードのトーキー初期の戦争映画である。 1918年ドイツのUボートを撃沈する目的をもってジョージ・オブライアンを司令官とする軍用艦がジブラルタルを目指して出航する。極秘任務だが観客にはその目的はすぐに明かされ、商用船に偽装…
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喪中映画評「カティンの森」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2007年ポーランド映画 監督アンジェイ・ワイダ ネタバレあり 現在喪中であります。喪失感以上に罪悪感に苦しめられております。為に理解もままならない状態で鑑賞したり、頭が整理できないまま書いたものは“喪中映画評”というタイトルとし、他の映画評とは区別することに致しました。そんな状態で映画評などと…
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映画評「ハート・ロッカー」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2009年アメリカ映画 監督キャサリン・ビグロー ネタバレあり 元夫君のジェームズ・キャメロンが発表した「アバター」と競って2010年度アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞したキャサリン・ビグローの戦争映画。女性監督が作品賞を受賞するのもオスカー史上初めてと話題には事欠かない。 イラ…
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映画評「砲艦サンパブロ」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1966年アメリカ映画 監督ロバート・ワイズ ネタバレあり 職人的な監督だったロバート・ワイズは1960年代には大作を多く受け持って見事にこなしたが、その時代の代表作で3時間を超えインターミッションもある本作も見応え十分。 1926年、排外運動の激しくなった中国の揚子江にアメリカは砲艦サ…
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映画評「イングロリアス・バスターズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2009年アメリカ映画 監督クェンティン・タランティーノ ネタバレあり クェンティン・タランティーノの戦争サスペンス。 1941年ドイツ占領下のフランスの田舎ナンシー、ユダヤ人狩りで名を馳せる親衛隊の大佐クリストフ・ヴァルツがある農家を訪れ、言葉巧みに主人を追い詰めて近隣のユダヤ人一家…
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映画評「戦場のレクイエム」

☆☆★(5点/10点満点中) 2007年中国映画 監督フォン・シャオガイ ネタバレあり 「女帝<エンペラー>」で内容・手法共に首を傾げたフォン・シャオガイが作った実話ベースのお話である。 1948年、国民党と内戦を繰り広げる中国共産党人民解放軍の中原野戦軍第2師団第139連隊第3大隊第9中隊は熾烈を極める淮界戦役で苦戦を…
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映画評「あゝ海軍」

☆☆(4点/10点満点中) 1969年日本映画 監督・村山三男 ネタバレあり 亡くなる直前の市川雷蔵が出演を熱望したと言われる大映の戦争映画である。 昭和8年、地方の中学(現在の高校)を卒業した貧農出身の平田(中村吉右衛門)が海軍兵学校に入学、間もなく第一志望の第一高等学校に合格していたのを知って退学を申し出るが、分隊監…
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映画評「裸者と死者」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1958年アメリカ映画 監督ラオール・ウォルシュ ネタバレあり 中学時代から気になりながら未だに読んでいないノーマン・メイラーの長編戦争小説「裸者と死者」をサイレント中期からの大々ベテラン、ラオール・ウォルシュがメガフォンを取って映画化した戦争映画で、ウォルシュらしく恐らく原作とは大分違う通俗的な…
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映画評「真夏のオリオン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2009年日本映画 監督・篠原哲雄 ネタバレあり 近年邦画でも戦争映画が増えたのはどういうわけかよく理解できないが、本作は珍しくも余り深刻ぶらずに観ることができる娯楽作である。  ベテラン映画ファンなら途中で1957年製作のアメリカ映画「眼下の敵」からお話を拝借しているのにお気付きになるだろう。…
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映画評「ディファイアンス」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2008年アメリカ映画 監督エドワード・ズウィック ネタバレあり ナチスによるユダヤ人迫害についてはネタに底無しの感あり。これだけ出てくると「またか」という感想も出てきそうなのに、実際には出来映えを伴い寧ろ感心させられるケースの方が多い。 1941年8月ベラルーシの村、ナチスに協力する地元…
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映画評「ワルキューレ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2008年アメリカ映画 監督ブライアン・シンガー ネタバレあり 最近は戦争大作はあってもリアリズム基調の為に面白味が薄くて不満が残る中、本作は戦争サスペンスとして実に上手く作られている。実話ベースのお話としてはジョン・フランケンハイマーの傑作「大列車作戦」(1964年)以来の面白さと言ったら大げ…
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映画評「いのちの戦場-アルジェリア1959-」

☆☆★(5点/10点満点中) 2007年フランス映画 監督フローラン・エミリオ・シリ ネタバレあり ヌーヴェルヴァーグの一派が「シェルブールの雨傘」や「ミュリエル」といったアルジェリア独立戦争を背景にした作品を作っていたので僕らは当り前のようにかの戦争を捉えていたが、フランス政府が公式にその戦争の存在を認めたのは1999年にな…
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映画評「戦場からの脱出」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2006年アメリカ映画 監督ヴェルナー・ヘルツォーク ネタバレあり 「アギーレ・神の怒り」「フィツカラルド」で鮮烈な日本デビューを飾ったヴェルナー・ヘルツォークは1990年代不調だったらしいが、近年再び精力的に作り始めているようだ。オムニバス映画「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」に収め…
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