テーマ:恋愛/青春

映画評「荒野にて」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督アンドリュー・ヘイ ネタバレあり ウィリー・ブローティンなる作家の映画化ということだが、後半の正統的なロード・ムービーぶりが気に入った。 不倫相手の暴力夫に襲われて父親を失った15歳の少年チャーリー(チャーリー・プラマー)が、その直前から手伝っていた厩舎に寝泊ま…
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映画評「僕たちは希望という名の列車に乗った」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年ドイツ映画 監督ラース・クラウメ ネタバレあり 昨年から続く香港でのデモを思い起こさざるを得ない。実話もの。 1956年の東ドイツ。高校生テオ(レオナルド・シャイヒャー)とクルト(トム・グラメンツ)が墓参と称して西ベルリンへ行く列車に乗る。勿論事前のチェックがある。実際に墓参した…
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映画評「うちの執事が言うことには」

☆★(3点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・久万真路 ネタバレあり 若手アイドルが主演する映画は避けることが多いが、主演者への偏見ではなく、アウトライン等で紹介される内容が空疎に見えるからである。  本作は、ミステリー(原作:高里椎奈)という単語に釣られて観たものの、103分の上映時間の間に目を引くところが一瞬もな…
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映画評「恋の凱歌」(1933年)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1933年アメリカ映画 監督ルーベン・マムーリアン ネタバレあり 戦前日本を含め世界的に人気のあったドイツの作家ヘルマン・ズーデルマン(最近はズーダーマンの表記が多い)の小説の何度目かの映画化だが、当時の映画ファンにおかれてはマレーネ・ディートリッヒが、ジョゼフ・フォン・スタンバーグ以外の監督作…
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映画評「蜜蜂と遠雷」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・石川慶 ネタバレあり 恩田陸の原作がベストセラーで、比較的有名な俳優を集めながら、王道の作り方を避けたところが実に良い。 クラシック音楽のコンペティションに臨む複数の出場者に焦点を当てた作品にその名も「コンペティション」(1980年)というアメリカの秀作があるが、…
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映画評「悲しみよこんにちは」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1958年アメリカ=イギリス合作映画 監督オットー・プレミンジャー ネタバレあり 半世紀前僕が新潮文庫や角川文庫で内外の小説を読み漁っていた頃、日本の石坂洋次郎とフランスのフランソワーズ・サガンは大人気で、大量に文庫化されていた(が、僕は読まなかった)。それから数十年が過ぎ、そろそろこの手の作品も…
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映画評「ウィーアーリトルゾンビーズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・長久允 ネタバレあり 基本的にもう見ないことにしているゾンビ映画かと思ったが、今まで放映してきた作品は全部見て来た【W座からの招待状】の作品なので、観ないわけにはいかぬ。しかも、ゾンビは全く関係なく、誠に有難い。 バス事故、ガス爆発、自殺、殺人で両親を失った4人の中…
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映画評「HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督イライジャ・バイナム ネタバレあり 現在の邦画青春映画にはどうも感興が湧かないが、ぐっと複雑な様相を示すことの多い欧米の青春映画には捨てがたいものがまだまだある。 1991年(大きなハリケーン禍があった年)。父親が亡くなった喪失感から抜け出さず、母親にフロリダ州?…
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映画評「シナラ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1932年アメリカ映画 監督キング・ヴィダー ネタバレあり 昨日に続いて再鑑賞だが、これもまた前回いつ観たのか憶えていない。年は取りたくないものですな。 ロンドン。中年弁護士ロナルド・コールマンが、愛妻ケイ・フランシスが妹とヴェニスに旅行に出た後、悪友ヘンリー・スティーヴンスンに誘われて出…
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映画評「ダメージ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1992年イギリス=フランス合作映画 監督ルイ・マル ネタバレあり 純恋愛映画は論理的だから書きやすいが、愛欲ドラマは大概非論理的だからなかなかに書きにくい。左脳人間の僕は、だから、四半世紀くらい前に観た時も映画評はテキトーに誤魔化したような気がする。今回もピンと来たとは言えないが、前回より面白…
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映画評「パリに見出されたピアニスト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ルドヴィク・ベルナール ネタバレあり コンセルヴァトワールのディレクターであるランベール・ウィルソンは、駅でピアノを弾く窃盗少年ジュール・ベンシェトリに天才を感じ取り、彼が窃盗容疑で社会奉仕を命じられたのに乗じて、学校の掃除をする前に練習することを命じ、特…
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映画評「いちごの唄」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・菅原伸太郎 ネタバレあり 僕の調べる限り【キネマ旬報】の2019年度ベスト10選出で1点も入っていないが、なかなか爽やかでなかなか好感を覚える青春映画である。銀杏BOYZというパンク・バンドの歌詞を基にTV界でお馴染みの脚本家・岡田惠和が書いた小説を、岡田自ら脚色し、やは…
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映画評「(ハル)」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1996年日本映画 監督・森田芳光 ネタバレあり 森田芳光監督は、「家族ゲーム」「それから」と秀作を続けて発表したが、個人的に、「そろばんずく」から不調に陥り余り期待できなくなっていたところ、この「(ハル)」で10年ぶりに復活した、という印象を覚えさせた。 日本にパソコンが定着し始めた頃の…
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映画評「COLD WAR あの歌、2つの心」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年ポーランド=イギリス=フランス合作映画 監督パヴェウ・パヴリコフスキ ネタバレあり 2018年度アカデミー外国語映画賞などにノミネートされたポーランドの恋愛映画。戦後、とは言え冷戦の対立構造の内に腐れ縁を余儀なくされる男女の恋愛推移を描いたポーランド版「浮雲」である。  「浮雲」では…
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映画評「モーガン夫人の秘密」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年イギリス=アメリカ=ドイツ合作映画 監督ジェームズ・ケント ネタバレあり 日本劇場未公開作と事前に知っていたが、キーラ・ナイトリーというスター女優の主演する映画ならつまらなくても“まあよろし”というつもりで観てみた。原作は英国の小説家リディアン・ブルック。 ドイツ降伏のおよそ一年半…
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映画評「町田くんの世界」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・石井裕也 ネタバレあり 安藤ゆきという漫画家による少女コミックを石井裕也監督が映画化。  今世紀に入って激増中の少女コミックの映画版はそれに反比例して避けることが多くなっているが、本作は着実に地歩を固めつつある石井監督の作品なので観ることにした。全体としては見て正解で…
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映画評「さよならくちびる」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・塩田明彦 ネタバレあり 塩田明彦は映像言語の扱いに優れた監督と思う。初めて観た「害虫」はお話には一向に惹かれないものの、ショットの扱いに舌を巻いた。内容が好かなかったので当時保存版を作らなかったが、ブルーレイレコーダーを買った後そのショットを研究すべく保存版を作った。し…
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映画評「青春の蹉跌」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1974年日本映画 監督・神代辰巳 ネタバレあり 僕が読む石川達三は専ら社会派小説だが、彼は1960年代以降色々と若者を主人公にした作品も書いた。本作の原作となった同名小説もその一つで、映画は大学に入学してからロードショーより数年遅れで観た。大変興奮したので、後日大学の友達と少し話をしたが、今回…
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映画評「レディ・バード」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督グレタ・ガーウィグ ネタバレあり 「フランシス・ハ」(2012年)というアメリカ映画が、ヌーヴェル・ヴァーグの現代アメリカ的解釈と思えて興味深く、その主演女優グレタ・カーウィグにも注目した。その後の出演作も「フランシス・ハ」のオブビートなヒロインと重なるような役が多く…
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映画評「きみの鳥はうたえる」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・三宅唱 ネタバレあり 21世紀になり再評価された北海道函館出身の作家・佐藤泰志の芥川賞候補作品の映画化である。  彼の映画化作品を観るのはこれで4本目で、いずれも函館市(若しくは函館市をモデルにした架空の都市)が舞台だが、本作の場合、原作では東京とのこと。時代は1970…
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映画評「小さな恋のうた」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・橋本光二郎 ネタバレあり 一時期2005年頃まで衛星ラジオで邦楽も聴いていたので、MONGOL800というアーティストは知っていた。本作で複数回紹介される二曲「小さな恋のうた」「あなたに」も知っていたが、シングルになっていないので、どうもCMで聞いて憶えたらしい。これらの…
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映画評「ボクは坊さん。」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・真壁幸紀 ネタバレあり 白川密成という若い僧侶がその奮闘を綴った随筆の映画化。こういうのは脚本家の腕が試される作品だが、上手く行った例は少ない。 四国八十八か所の一つに当たる永福寺。祖父の住職(品川徹)が遷化(他界)した為に急遽住職になった青年・進=光円(伊藤淳史)…
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映画評「卍」(1983年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 1983年日本映画 監督・横山博人 ネタバレあり 谷崎潤一郎の小説「卍」は数年前に読んだ。一読して驚くのは、昭和初めにして同性愛を堂々たるテーマにしていたことである。  確かにこの時代は江戸川乱歩など探偵小説作家群に引っ張られるエロ・グロ・ナンセンスの時代なのだが、文豪と言われる谷崎潤一郎が同性…
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映画評「雪の華」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・橋本光二郎 ネタバレあり 1960年代歌謡映画が流行り、70年代になって森進一のヒット曲を主題にした「盛り場ブルース」などをTVで見た記憶がある。歌っている歌手も時々顔を見せるケースが多かった。70年代の「妹」「赤ちょうちん」(いずれもかぐや姫の曲から)なども一種の歌謡映画…
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映画評「マイ・プレシャス・リスト」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督 ネタバレあり 採点は程々だが、日本映画ではなかなか観られない、アメリカ映画らしい青春映画の佳作と言って良い。 舞台はニューヨークはマンハッタン。IQ185で19歳でハーバード大を卒業したキャリー・ピルビー(ベル・パウリー)は、天才故に凡人と付き合うのは苦手で引き…
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映画評「若い人」(1962年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 1962年日本映画 監督・西川克己 ネタバレあり 石坂洋次郎の出世作の3度目の映画化。途中までのアウトラインは原作通りながら、主題が全く変えられているので、これを小説「若い人」の内容と思って貰っては困る。僕は市川崑監督による二度目の映画化(1952年)を観ているが、あちらのほうがまだ原作の面影を残…
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映画評「ここは退屈迎えに来て」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・廣木隆一 ネタバレあり 山内マリコという作家の映画版は「アズミ・ハルコは行方不明」に続いて二作目。 2004年富山。高校3年の橋本愛は友人の柳ゆり菜に導かれる形で、サッカー部のキャプテンで女子の憧れの的である成田凌に思慕を寄せるが、卒業と共に上京する。片や、彼をステ…
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映画評「巴里の屋根の下」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1930年フランス映画 監督ルネ・クレール ネタバレあり ルネ・クレールは当初前衛的な作品(フィルムセンターで観た「幕間」など)を作っていたが、サイレント末期に解りやすい人情喜劇映画に方向転換して成功を収め、現在まで名の残る名監督になった。本作は日本での出世作である。 パリの街頭で艶歌を…
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映画評「ピンクとグレー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・行定勲 ネタバレあり 今年は久しぶりに再鑑賞作品が100本を超えるのではないかという気がしている。というのも主な鑑賞ソースであるWOWOWが青春コミックの映画化やジャニーズ事務所所属芸能人の主演作品を多くやり、これらは大概避けるからである。青春コミックは棺桶に片足をつっこ…
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映画評「いちご白書」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1970年アメリカ映画 監督スチュアート・ハグマン ネタバレあり 1970年は本格的に映画を観始めた年だが。まだTV放映を鑑賞するのが大半だったので、この映画を実際に観たのは4,5年後高校生の時と思う。しかし、縮緬ビブラートのバフィ・セント=マリーの歌う主題歌「サークル・ゲーム」(作者ジョニ・ミ…
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