テーマ:映画 あ行

映画評「暗数殺人」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年韓国映画 監督キム・テギュン ネタバレあり 韓国映画の悪い癖が出ない刑事映画。タイトルが面白そうなので観てみたが、正解だった。 麻薬捜査課の刑事キム・ユンソクが情報提供者チュ・ジフンと面会している最中に、殺人課の刑事たちが急襲して青年を逮捕する。女性殺害の容疑だ。この犯行を認めた…
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映画評「男と女 人生最良の日々」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年フランス映画 監督クロード・ルルーシュ ネタバレあり クロード・ルルーシュの作品の邦題に「男と女」とあるのが数多くあるので、どれがどれか解らなくなっているが、本作は彼の出世作「男と女」の正式な後日談で、1986年に作られた「男と女Ⅱ」に次ぐシリーズ第三作にして(関係者の年齢を考えると)最…
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映画評「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ボー・バーナム ネタバレあり エイス・グレードというのはアメリカ教育制度における8年生のことである。どうも現在のアメリカは大体4-4-4制らしいので、中学(Middle)の最終学年ということ。 間もなく高校へ進む大人しい少女ケイラ(エルシー・フィッシャー)は、自信…
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映画評「悪人伝」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年韓国=アメリカ合作映画 監督イ・ウォンテ ネタバレあり 韓国映画は映画論的にはなっていない(洗練度が低い)ものが多いのだが、皮肉なことにそこに日本あるいは世界の大衆に買われる理由がある。  例えば、韓国映画ではギャグとシリアスさが同じ作品に同居する。それらが適度にちらばっているのであれ…
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映画評「ある船頭の話」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督オダギリジョー ネタバレあり この間観たグルジア映画「とうもろこしの島」で老人と孫娘がいかだで川を横切るのを観たばかりだが、本作でも似たような絵柄が見られる。水難と放火の違いはあるが、小屋を失う幕切れも似ている。  そう言えば、この作品にはどこか中央アジアの薫りが漂う。監…
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映画評「ある少年の告白」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=オーストラリア合作映画 監督ジョエル・エドガートン ネタバレあり 二十歳くらいの若者ルーカス・ヘッジズが、化粧の濃い母親ニコール・キッドマンに連れられて、ある施設へ赴く。施設の内奥には母親は入れず、本人からは携帯電話が奪われ、日記の類は書くのを禁じられる。  暫くはこの施設の…
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映画評「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年イタリア映画 監督マイケル・ラドフォード ネタバレあり 障碍者の作品が続きそうになったので三本目に選んだのがこれ。  ところが、声楽家の伝記映画なので大丈夫と思ったのが運の尽き、主人公のアンドレア・ボチェッリは最初弱視でやがて失明する。2月にはWOWOWが放映した洋楽のドラマ映画のうち…
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映画評「永遠の門 ゴッホの見た未来」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アイルランド=スイス=イギリス=フランス=アメリカ合作映画 監督ジュリアン・シュナーベル ネタバレあり フィンセント・ファン・ゴッホの伝記映画は、2017年に再鑑賞に当たる「炎の人ゴッホ」、2019年に異色アニメ映画「ゴッホ 最期の手紙」と一年おきに見ている計算になる。 「炎の人ゴ…
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映画評「入江の天使」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1963年フランス映画 監督ジャック・ドミー ネタバレあり 僕が30代くらいまではジャック・ドミーだったが、フランス語に五月蠅い連中が原発音に近づけようとしたらしく、近年はジャック・ドゥミと書かれることが多い。今世紀に入って出て来た女優セシル・ドゥ・フランスもそれに倣うが、カトリーヌ・ドヌーヴや…
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映画評「影裏」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・大友啓史 ネタバレあり 2017年後期芥川賞を受賞した沼田真佑の同名小説の映画化。戦後の芥川賞受賞作品はとても商業映画になるとは思えないものが多く、現在の日本の映画民度でよくこれを映画化したと思う。しかも、監督が大衆的な作品を撮るイメージの強い大友啓史だから、相当意外な感…
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映画評「英雄は嘘がお好き」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ローラン・ティラール ネタバレあり シェークスピアの喜劇群を持ち出すまでもなく、嘘と誤解はシチュエーション・コメディーの必須要素であるが、フランス製の本作の場合、シチュエーションの可笑し味よりドタバタに近い持ち味。 1809年、ナポレオン戦争の時代で…
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映画評「一度死んでみた」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・浜崎慎治 ネタバレあり 見るだけで元気が出そうな広瀬すずが出るので、一度観てみた。実にくだらないが、くだらないから映画的な価値がないなんてことはない。そんな狭い料簡で映画を観ている輩は自分が損をしていることに気づかないのだ。 アウトラインは非常に簡単。 若返り…
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映画評「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年中国=日本合作映画 監督ユー・フェイ ネタバレあり 役所広司の名だけを見て鑑賞したが、合作扱いも実質中国映画で些かがっかり。  最近観る中国映画のレベルは、一時期のようなものが殆どない。輸入に選んでいる作品が悪いのだと言えば、それまでだが、中国政府が口を挟みすぎているのではないか? 全体…
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映画評「小原庄助さん」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1949年日本映画 監督・清水宏 ネタバレあり プライムビデオで無償鑑賞。1949年度キネマ旬報10位に選出された清水宏監督の作品だから得した気分でござる。 ちょっと大袈裟に言えば日本版「山猫」(1963年)である。 恐らくはGHQによる農地解放の後の山村が舞台。しかし、映画はその悲…
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映画評「噓八百 京町ロワイヤル」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・武正晴 ネタバレあり 美術詐欺の男たちがより大きなインチキ組織をやっつけるお話。正編の評判が良かったのか、3年ぶりの続編である。似たような趣向の作品にTVドラマ及びその映画版「コンフィデンスマンJP」などがあり、日本ではちょっとしたコン・ゲーム映画ばやりの様相を呈している…
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映画評「ヴィクトリア女王 最期の秘密」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス=アメリカ合作映画 監督スティーヴン・フリアーズ ネタバレあり この映画を観てこんなことを考えた。アメリカの白人たちは、自分達のやって来たことを反省し、ポリティカル・コレクトネスなることを考え出した。それ自体は褒めるべきことである。しかし、それを昔のことにまで敷衍したり、映画作り…
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映画評「男はつらいよ お帰り 寅さん」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・山田洋次 ネタバレあり 1969年に第1作が製作され、95年の第48作「紅の花」の後、「ハイビスカスの花 特別編」(1997年)という本作のアイデアの基になったような再編集版を経て、22年ぶりに新作が作られた。50周年と第50作というのも実に区切りが良い。 当然新…
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映画評「男の叫び」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1953年アメリカ映画 監督ウィリアム・A・ウェルマン ネタバレあり プライムビデオ無料視聴(但し会費を除く)。ジョン・ウェイン主演の古い映画だが、珍しく初鑑賞。 アメリカ合衆国とグリーンランドを繋ぐ航路を飛ぶ民間機が、氷結の為に故障を起こし、カナダ北部の湖沼地帯に不時着。ウェインのリーダ…
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映画評「アーヤと魔女」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・宮崎吾朗 ネタバレあり 御大宮崎駿が「ハウルの動く城」で取り上げた児童文学者ダイアナ・ウィン・ジョーンズの児童文学のTV映画化。スタジオジブリとしては彼女を扱う二作目となるわけだが、監督は代わって息子の吾朗。海外では劇場公開の予定、日本でもいずれ劇場公開されるのだろうか?…
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映画評「エジソンズ・ゲーム」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年アメリカ=イギリス=ロシア合作映画 監督アルフォンソ・ゴメス=レホン ネタバレあり 偶然にも先日のNHK「チコちゃんに叱られる!」が、“ハリウッドは何故映画の都になったのか”というテーマを取り上げた時に、本作の内容をほぼそのままごく簡単に紹介していた。それに気づいてある時点から甚だ興覚め…
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映画評「AI崩壊」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・入江悠 ネタバレあり 日本のサスペンス大作はハリウッドのそれに到底敵わないが、本作はなかなか健闘している。それを考慮してやや甘めに採点した。 2030年、開発したAI医療システムの厚労省による承認が妻・松嶋菜々子の癌死に間に合わず失望して幼い娘(田牧そら)と海外に逃…
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映画評「今さら言えない小さな秘密」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督ピエール・ゴドー ネタバレあり フランス映画は概して人間の弱みをコミカルに描いて淀みがない。その数に入れたい本作はジャン=ジャック・サンペの絵本を映像化したコメディーで、監督は初めて触れるピエール・ゴドー。 主人公ラウール・タビュラン(ブノワ・ポール…
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映画評「エンド・オブ・ステイツ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督リック・ローマン・ウォー ネタバレあり 邦題では「エンド・オブ」シリーズ、原題では"Has Fallen"シリーズの第3作である。 シークレット・サーヴィスの現場トップのジェラード・バトラーが病を抱えるため長官になるかどうか迷い、元同僚ダニー・ヒューストンと会った…
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映画評「アイネクライネナハトムジーク」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・今泉力哉 ネタバレあり 夏に三浦春馬が自死してから初めて彼の主演映画を鑑賞する。僕は映画の中味にしか興味がないからどんなことがあったかまるで知らないが、勿体ないことをしたと思う。 さて、本作は、十日前に「愛がなんだ」がまるでエリック・ロメールのように感じて俄然興味を…
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映画評「イエスタデイ」(2019年)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年イギリス=アメリカ=日本=中国合作映画 監督ダニー・ボイル ネタバレあり そのつもりもないのにアマゾン・プライム会員(一ヶ月無料、その後継続すれば有料)にさせられてしまったので、来月もWOWOWに出る予定のない本作を観ることにした。無料会員の無料は会費であって、全ての作品が無料で見られ…
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映画評「エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督サイモン・カーティス ネタバレあり アマンダ・セイフライドが助演で出演しているものの、日本劇場未公開(昔で言えばお蔵入り)に終わったらしい。 IMDbで7.6という信じがたい高(好)評価を得ているし、配信で観た日本の視聴者にも頗る評判が良い。☆☆★しか進呈していないのに…
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映画評「愛がなんだ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・今泉力哉 ネタバレあり 「八日目の蝉」の印象が強い角田光代だが、悲劇的で波乱万丈な同作と打って変わって劇的なことは何も起こらない恋愛小説の映画版である。 OLテルコ(岸井ゆきの)は、結婚式の二次会で知り合った雑誌関係者(?)のマモル(成田凌)に惚れている。相手は彼…
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映画評「犬鳴村」

☆☆(4点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・清水崇 ネタバレあり 清水崇監督の新作ホラー。 現在使われていない犬鳴トンネルというのが福岡県にあり、心霊スポットして知られ、幾つかの都市伝説があるようである。その都市伝説を基に案出されたお話らしい。 まず、若いカップル坂東龍汰と大谷凛香がその伝説を確認しようと…
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映画評「永遠に僕のもの」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アルゼンチン=スペイン合作映画 監督ルイス・オルテガ ネタバレあり 実話もの。 1971年。アルゼンチンの美少年カルロス通称カルリートス(ロレンソ・フェロ)は天才的な感覚で空き巣を働いている。転校した先で自分の同じ匂いを感じ取ったラモン(チノ・ダリン)と意気投合し、彼の父親を交えて…
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映画評「アンソニー・ホプキンスのリア王」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年イギリス=アメリカ合作映画 監督リチャード・エアー ネタバレあり 世界の文学者の中で一番映像化されているのがウィリアム・シェークスピアであるが、余りにお馴染みのお話が多いので、さすがに最近は時代設定を変えるなどの工夫が為されている。TV映画の本作も例外ではない。 舞台は現在ではない…
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