テーマ:伝記/実話

映画評「ガラスの城の約束」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督デスティン・ダニエル・クレットン ネタバレあり 一家を挙げてヒッピー生活を続け、学校に行かせない子供達には夫婦が勉強を教えるという家族の絆について描いた「はじまりへの旅」(2016年)というアメリカ映画に結構似ている。 こちらの夫婦は、理系の父親レックス(ウッディ…
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映画評「パピヨン」(2017年)

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年スペイン=チェコ合作映画 監督マイケル・ノア― ネタバレあり 1973年に僕ら少年映画ファンを感銘させた実話ものの44ぶりのリメイクである。  厳密には、戦前の脱獄犯アンリ・シャリエールが自らの実体験を綴ったノンフィクション(半小説)の再映画化であるわけだが、今回のほうが原作に近い雰…
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映画評「トールキン 旅のはじまり」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ドメ・カルコスキ ネタバレあり 映画シリーズ「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者として映画ファンにも知られるようになった言語学者にして作家のJ・R・R・トールキンの伝記映画である。 生まれた南アで父親に死なれ、両親の祖国で母親にも死なれたロナルド・トールキン(少年…
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映画評「人間失格 太宰治と3人の女たち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・蜷川実花 ネタバレあり 2010年に太宰治の自伝的小説「人間失格」が映画化されているが、9年後のこれは戦後の自堕落な太宰本人の伝記映画。映画は“実話を基にしたフィクションである”と予防線を張っているが、少なくともお話の経緯は事実そのものである。  去る春に「斜陽」を再読…
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映画評「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス=フランス=セルビア合作映画 監督レイフ・ファインズ ネタバレあり ルドルフ・ヌレーエフ(ロシア語の発音に近く書けばヌリェーイェフ)の伝記映画である。監督が出演も兼ねている俳優のレイフ・ファインズだから三日連続の“素人監督”作品となるが、出来栄えでは本作が段違いに良い。 1…
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映画評「泣き虫しょったんの奇跡」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・豊田利晃 ネタバレあり 将棋は全くできない。興味も余りなく、棋士は十余名知っているだけだが、何故か本作の主人公・瀬川晶司は知っていた(但し名のみ)。 小学校時代将棋で隣家の同級生鈴木君と競い合っていた瀬川少年(青年期:松田龍平)は揃って将棋道場に通い、その座主(イッ…
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映画評「パウロ 愛と赦しの物語」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督アンドリュー・ハイアット ネタバレあり 紀元67年、皇帝ネロはローマ大火災を台頭著しいキリスト教徒、その首謀者をキリスト教使徒パウロ(ジェームズ・フォークナー)とし、斬首の判決を下す。市民の半数はネロが犯人であると思っている。  そんな中彼を慕うギリシャ人の医師ルカ(…
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映画評「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督マイケル・ショウォルター ネタバレあり クメイル・ナンジアニというコメディアンが夫人エミリー・V・ゴードンと自伝的脚本を書き、自ら演じたドラマである。 十数年前にパキスタンから家族と共にアメリカへ移住したクメイルは、厳格な両親に内緒でウーバーイーツの運転手をしな…
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映画評「ビリーブ 未来への大逆転」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ=中国=カナダ合作映画 監督ミミ・レダー ネタバレあり アメリカ連邦最高裁の現役判事の一人ルース・ベイダー・キンズバーグの伝記映画である。  彼女はトランプが大統領になった直後引退が囁かれていた記憶があるが、Wikipediaによれば、トランプが大統領でいる間は辞められないと言…
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映画評「この道」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・佐々部清 ネタバレあり 何と佐々部清監督の追悼記事に相当することになってしまった。コロナではないらしいけれど、ビックリした。以下、まさかこんなことになるとは知らず、書いた映画評。 北原白秋の後半生を綴るオーソドックスな伝記映画である。文学ファンとしては見ないわけには…
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映画評「ナチス第三の男」

☆☆(4点/10点満点中) 2017年フランス=イギリス=ドイツ=ベルギー=アメリカ合作映画 監督セドリック・ヒメネス ネタバレあり がっかりしたなあ、もう。一年半前に観た「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」と同じ素材を扱ったお話ではないか。  この邦題からナチスの高官を扱った作品であることが予測され、実際開巻後45…
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映画評「記者たち 衝撃と畏怖の真実」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督ロブ・ライナー ネタバレあり 五日前に観た「バイス」と併せて観ると面白い実話もの。近年アメリカでは記者の奮闘を描く実話ものが目立つ。政府や政治家が嘘を言うのは当たり前なので、記者には頑張って貰わないといけない。保守で一向に構わないが、政権の嘘を暴かないなら失格である。 …
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映画評「バイス」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督アダム・マッケイ ネタバレあり 「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」は正攻法な実話ものだが、こちらは大変化球である。  あちらが純文学がお得意のジョー・ライト監督、こちらがコメディー畑のアダム・マッケイ監督という個性がそのまま反映されている。但し…
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映画評「グリーンブック」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ピーター・ファレリー ネタバレあり 2018年度アカデミー賞作品賞、脚本賞、助演男優賞を受賞した話題作。 1962年。ニューヨークのクラブで用心棒をしているイタリア系トニー・ヴァレロング(ヴィゴー・モーテンセン)が、クラブ改築で休職に追い込まれ、家計に窮する。 …
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映画評「ある女流作家の罪と罰」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督マリエル・ヘラー ネタバレあり 先日観た「天才作家の妻 40年目の真実」と重なるところのある内容の実話である。あちらでは嘘をついていた純文学作家に関する伝記を書こうとしていた伝記作家が脇役として出て来たが、こちらは伝記作家がインチキをする。 キャサリン・ヘプバーン…
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映画評「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年イギリス=アメリカ映画 監督ジョー・ライト ネタバレあり ウィンストン・チャーチルがひるまずナチスと断固と戦ったことも、日本が包囲網を潜り抜ける為にやったことも大した違いはない。連合軍が勝ったからチャーチルは英雄になったが、宥和政策派を斥けた以上負けていたら国賊扱いになったかもしれない…
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映画評「カサノバ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1976年イタリア映画 監督フェデリコ・フェリーニ ネタバレあり “ブルーレイ消滅危惧作品”シリーズその3。 何年か前、色事師として有名なジャコモ・カザノヴァの長い「回想録」を(図書館にある)岸田国士訳で読もうと思ったが、訳者の急死で未完結と知り、ごく一部の抄訳で済ませた。完全版も出版され…
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映画評「めんたいぴりり」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・江口カン ネタバレあり 辛子明太子を開発者で“ふくや”を創業した川原俊夫の伝記ドラマ。Wikipediaによれば、まず2013年にTVドラマ化され、続編を経て舞台化、そして今回の映画化(TVドラマと同じ出演者なので映画版と言うべし)という遍歴を辿っている。食べ物に興味の薄…
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映画評「喜望峰の風に乗せて」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督ジェームズ・マーシュ ネタバレあり 相変わらず多い実話ものであるが、下に記すストーリーを読んでもらえば解るように、他の作品とは違う。このタイプは現在もしくは現代実話ものでは珍しい。 1968年。船舶用の小型無線方位特定機などを開発製造販売するベンチャー起業家ドナル…
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映画評「メアリーの総て」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年イギリス=ルクセンブルク=アイルランド=イギリス合作映画 監督ハイファ・アル=マンスール ネタバレあり 邦題は「イヴの総て」を意識しているが、このメアリーとは「フランケンシュタイン」を18歳で書いたメアリー・シェリー(シェリー夫人)のこと。その伝記映画である。英国文学がお好きな方には結…
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映画評「バグダッド・スキャンダル」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年デンマーク=カナダ=アメリカ合作映画 監督ペール・フライ ネタバレあり 限りなく実話に近いフィクションと思えば良いのだろう(有名人だけが実名?)。十年余り前に当時の国連事務総長アナンを巡る騒ぎがあったことを少しだけ憶えている。本作が扱っている事件はそれに関係するものらしい。 イラク…
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映画評「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督ダニー・ストロング ネタバレあり J・D・サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を読まずに20世紀のアメリカ文学は語れまいと思い、数年前に読んだ。戦前までの文学に慣れている僕にはピンと来ないところもあったが、若者が孤独に陥っていく心理を描いて人気の理由が解るような気は…
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映画評「ブレス しあわせの呼吸」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督アンディ・サーキス ネタバレあり 実話ベースの難病ものである。少し変わっているのは、製作者ジョナサン・カヴェンディッシュの両親の物語ということ。難病者の家族が製作者として作ったのではなく、有名な製作者が自ら知る実話という意味において、難病ものは余り例がないのではないか。…
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映画評「フロントランナー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジェイスン・ライトマン ネタバレあり 1984年と88年の大統領最有力議員だった民主党上院議員ゲイリー・ハートの挫折を描いた実話である。何故昨年作られたかと言えば、2年後の20年に大統領選挙があり、アメリカ民主党が苦戦を強いられている現状があるからであろう。  本作…
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映画評「ストレイト・アウタ・コンプトン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督F・ゲイリー・グレイ ネタバレあり 1991年頃録音源として利用してきたNHK-FMがまともな形で曲をかけなくなったので、世界初の衛星放送音楽専門局セント・ギガと契約して10年ほど聴いた。その間に洋楽ベスト20に入った曲は大半をテープ後期はCDに収めていたので、ラップは…
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映画評「マチルダ 禁断の恋」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年ロシア映画 監督アレクセイ・ウチーチェリ ネタバレあり 1890年代中葉マリインスキー・バレエ団の花形マチルダ・クシェシンスカヤ(ミハリーナ・オルシャニスカ)に惚れ込んだ皇太子ニコライ・ロマノフ後のニコライ2世(ラース・アイディンガー)は、結局1894年に即位し、既定路線であったヘッセン…
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映画評「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・前田哲 ネタバレあり この映画の何が悪いかと言えば、“愛しき実話”というサブタイトルである。多くの方がそうした場合製作関係者、洋画の場合は配給会社を責めるが、実際には日本の観客にこそ問題がある。日本人は題名に内容、それも情緒的なものを求めすぎる。洋画では何と散文的な、内容…
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映画評「1987、ある闘いの真実」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2017年韓国映画 監督チャン・ジュナン ネタバレあり 韓国サスペンスは馬力はあるが、(韓国大衆映画の例に洩れず)ギャグを盛り込んでトーンを一貫させない為に力が抜けてしまう。世評の高かった「タクシー運転手」もそのため僕の眼には泥臭かった。が、光州事件と同じく全斗煥大統領の軍事独裁政権時代に起きた…
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映画評「英国総督 最後の家」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年イギリス=インド=スウェーデン合作映画 監督グリンダ・チャーダ ネタバレあり インドとパキスタンの歴史をある程度知っている人が一番楽しめる作品である。  高校で世界史は1970年頃まできちんと習った(日本の学校は現代史を教えないとよく言われるが、わが母校ではそんなことはなかった)が、…
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映画評「ヒトラーを欺いた黄色い星」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年ドイツ映画 監督クラウス・レーフレ ネタバレあり ナチスによるユダヤ人迫害が人類史上最悪の蛮行であることは理解しているが、ホロコースト絡みはさすがに作られ過ぎという気持ちが僕の内心に起りつつある。 本作はユダヤ人の潜伏生活を描いた作品であるから「アンネの日記」型ながら、アングルが…
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