テーマ:西部劇/時代劇/史劇

映画評「座頭市逆手斬り」

☆☆★(5点/10点満点中) 1965年日本映画 監督・森一生 ネタバレあり シリーズ第11作。脚本が浅井昭三郎につき第9作「関所破り」に似た感じの内容なのは歓迎できないが、あの作品ほど物語は破綻していないように思う。 博打で捕えられた座頭市(勝新太郎)が隣の牢の男・水原浩一に“人殺しで捕えられた自分が無罪であることを証…
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映画評「座頭市二段斬り」

☆☆★(5点/10点満点中) 1965年日本映画 監督・井上昭 ネタバレあり かなり前にシリーズを断続的に観ていたが、今月は長い映画ばかりで疲れたので、短くかつ娯楽性の高いこのシリーズを暫くぶりに。第10作。 昔縁のあった土地に近づいた座頭市(勝新太郎)が橋を超えて按摩の師匠に会おうとするが、偶然出会った知人から、師匠は…
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映画評「墓石と決闘」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1967年アメリカ映画 監督ジョン・スタージェス ネタバレあり 「OK牧場の決闘」(1958年)のジョン・スタージェス監督がその後日談を扱った西部劇の傑作である。  彼の「決闘(決斗)」がタイトルに付く作品の中では一番の出来栄えだが、リアリズム基調で地味に見えるため講談調の「OK牧場」の後塵を…
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映画評「女王陛下のお気に入り」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年アイルランド=イギリス=アメリカ合作映画 監督ヨルゴス・ランティモス ネタバレあり 映画でよく扱われる英女王はエリザベス1世(チューダー朝)で、近年ヴィクトリア女王(ハノーヴァー朝)も出て来るようになったが、スチュワート朝最後の君主アンが主人公若しくは重要人物になる作品は珍しい。 …
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映画評「オフィーリア」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス=アメリカ合作映画 監督クレア・マッカーシー ネタバレあり ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の一つ「ハムレット」をオフェーリア(オフィーリア)の視座で捉えたリサ・クラインの小説を映画化した作品である。パスティーシュ、二次創作と言うべし。今回のWOWOW放映が本邦初紹介。 …
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映画評「荒野の処刑」

☆☆(4点/10点満点中) 1975年イタリア映画 監督ルチオ・フルチ ネタバレあり グロテスクなホラー映画でお馴染みのルチオ・フルチ監督の本邦劇場未公開のマカロニ・ウェスタン。と言っても、ブームがとうの昔に終わった後の1975年製作なので、相当な変化球である。 たまたまTV番組表で目に入り急遽観ることにしたが、食指を動…
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映画評「小さな巨人」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1970年アメリカ映画 監督アーサー・ペン ネタバレあり ニューシネマ以前から活動し「俺たちに明日はない」(1967年)でニューシネマの道を切り開いたアーサー・ペン監督の異色西部劇である。吹き替えの不完全版で一度、完全版で一度、都合三度目の鑑賞。残念ながら映画館では観ていない。 カスター将…
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映画評「ビリー・ザ・キッド 孤高のアウトロー」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督ヴィンセント・ドノフリオ ネタバレあり “題名(邦題)に偽りあり”の日本未公開西部劇。 母を殺した暴虐無比の父親を射殺した13歳の少年リオ(ジェイク・シュア)が姉サラ(レリア・ジョージ)と共に、追いかけて来る叔父(クリス・プラット)から逃れ、母の知人の家に行くべく逃…
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映画評「荒野の決闘」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1946年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり 「駅馬車」(1939年)と並ぶジョン・フォードの西部劇の傑作である。  4回目くらいだが、この四半世紀観ていなかった。今更ながら、どこまでも美しい。お話は図式通りで、何と言うこともないと言って間違いないのだが、だからこそこの詩的な…
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映画評「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス=アメリカ合作映画 監督ジャスティン・チャドウィック ネタバレあり 1620年代から1630年代にかけてオランダ(ネーデルランド)で実際に起きたチューリップ球根絡みの投機ブームを素材に恋愛劇として仕上げられた作品である。 原作は英国女流小説家デボラー・モガーの小説。監督は1…
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映画評「大脱獄」(1970年)

☆☆★(5点/10点満点中) 1970年アメリカ映画 監督ジョゼフ・L・マンキーウィッツ ネタバレあり 観たような記憶もあるが、お話を全く憶えていないところを見ると観ていないのだろう。三日前の「五人の軍隊」でも似たコメントを書きましたな。題名からは解りにくいものの、西部劇である。 カーク・ダグラスが悪党数名と組んで西部の…
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映画評「五人の軍隊」

☆☆★(5点/10点満点中) 1969年イタリア映画 監督ドン・テイラー ネタバレあり 中学生か高校生くらいの時にTVでやっていた。しかし、内容の記憶が全くないので観なかったのだろう。 イタリア製だからマカロニ・ウェスタンだが、監督はアメリカの俳優出身ドン・テイラーで、主要な出演者もニーノ・カステルヌオーヴォ一人以外は外…
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映画評「弾丸を噛め」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1975年アメリカ映画 監督リチャード・ブルックス ネタバレあり 大学生だった40年くらい前観た時より楽しめた。既に大ベテランだったリチャード・ブルックスが自らの脚本を映像に移した20世紀初頭を舞台にした西部劇のヴァリエーションである。サファリ・ラリーの西部劇版みたいなお話。 苛酷な西部を…
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映画評「アポロンの地獄」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1967年イタリア映画 監督ピエル・パオロ・パゾリーニ ネタバレあり 現存する古代ギリシャ喜劇・悲劇は殆ど読んでいる。本作はソフォクレスの悲劇「オイディプス王」をピエル・パオロ・パゾリーニが映画化した野心作。前半は神話・伝説からの内容に則り、後半の4割はほぼ原作通りの内容である。 僕は3…
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映画評「のみとり侍」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・鶴橋康夫 ネタバレあり 小松重男の「蚤とり侍」を鶴橋康夫が映画化したコメディー時代劇。「テルマエ・ロマエ」以降妙にご贔屓になってしまった阿部寛が出演しているので観てみた。 賄賂横行で悪名が高くなった(実は嘘だったらしい)老中田沼意次時代。長岡藩の勘定方小林寛之進(阿…
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映画評「わが命つきるとも」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1966年イギリス映画 監督フレッド・ジンネマン ネタバレあり 40余年前に不完全版を観た後完全版をBSで観ている。今回が3回目で、またまた義憤にかられる。昔読んだ「ユートピア」を書いた500年前の法律家トーマス・モアが主題である。  「ヘンリー八世の私生活」「1000日のアン」「ブーリン家…
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映画評「続・さすらいの一匹狼」

☆☆★(5点/10点満点中) 1965年イタリア映画 監督ジョージ・フィンリー(イタリア名ジョルジョ・ステガーニ) ネタバレあり 今月初めに観た「さすらいの一匹狼」とは全く関係がないどころか、こちらのほうが製作が古い。マカロニ・ウェスタンの配給会社は本邦公開順に適当に邦題を付けていたのだ。同じような例に「続・荒野の用心棒」があ…
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映画評「暁の用心棒」

☆☆(4点/10点満点中) 1966年イタリア=アメリカ合作映画 監督ルイジ・ヴァンツィ ネタバレあり 名前だけは辛うじて知っているトニー・アンソニーの実物を観るのは初めてと思う。彼はアメリカの俳優で、本作は珍しくもアメリカと合作したマカロニ・ウェスタン。先週観た「さすらいの一匹狼」と人物の配置等似ているところが多いものの、僕…
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映画評「さすらいの一匹狼」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1966年イタリア=スペイン合作映画 監督トニーノ・ヴァレリ ネタバレあり クレイグ・ヒルというアメリカ俳優が出張して作られたマカロニ・ウェスタンだが、どちらかと言えばスパニッシュ・ウェスタンという気がする。スタジオ撮影はイタリア、ロケーションはスペインだろう(と思って調べたらズバリでした)。 …
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映画評「バース・オブ・ネイション」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ=カナダ合作映画 監督ネイト・パーカー ネタバレあり WOWOWのパンフレットに《PG12指定》とあったので日本劇場公開映画と思って観たら、Allcinemaに行くと未公開とされていた。通常未公開の場合は《PG12指定相当》などという表記なので、《指定》のないことにすっかり騙さ…
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映画評「皆殺し無頼」

☆☆★(5点/10点満点中) 1966年イタリア映画 監督ロモーロ・グエリエリ ネタバレあり イタリアに出稼ぎに出たアメリカ俳優マーク・ダモン主演のマカロニ・ウェスタン第二弾。 映画サイトで典型的なマカロニという評を読んだが、必ずしもそうとは言い切れない。典型的なマカロニが残酷味を売りにしているのに対し、残酷味を眼目とし…
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映画評「リンゴ・キッド」

☆☆★(5点/10点満点中) 1966年イタリア映画 監督セルジョ・コルブッチ ネタバレあり ジュリアーノ・ジェンマ、クリント・イーストウッド、フランコ・ネロが主演していないマカロニ・ウェスタンをTVで見る機会は現在限られているが、この度NHK-BSが幾つか紹介してくれるらしい。その第一弾。 邦題は西部開拓時代の実在し「…
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映画評「切腹」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1962年日本映画 監督・小林正樹 ネタバレあり 6年ほど前に観た「一命」はなかなか立派な出来栄えだったが、オリジナルのこちらとは相当の差がある。滝口康彦の時代小説「異聞浪人記」を橋本忍が脚色した脚本は同じでも、現在の役者に時代劇は荷が重いのである。30年ぶりくらいの再鑑賞。 寛永年間と…
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映画評「馬上の男」

☆☆(4点/10点満点中) 1951年アメリカ映画 監督アンドレ・ド・トス ネタバレあり 余程の西部劇ファンでないと、B級(低予算)西部劇の王者ランドルフ・スコットの主演映画を見たことのある人は少ないだろう。僕は1980年代にTV(大半は地上波と思う)で十数本観た。スコットとのコンビ作の多いアンドレ・ド・トスは凡監の部類だが、…
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映画評「妖刀物語 花の吉原百人斬り」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1960年日本映画 監督・内田吐夢 ネタバレあり 三代目河竹新七の歌舞伎狂言「籠釣瓶花街酔醒」を依田義賢が換骨奪胎的に脚色し、内田吐夢が映画化した時代劇。 「妖刀物語」はサブタイトルらしいので、本作は“は行”に置きます。 絹を製造・販売している商人・次郎左衛門(片岡千恵蔵)は、顔に大き…
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映画評「去り行く男」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1955年アメリカ映画 監督デルマー・デーヴィス ネタバレあり 新天地を目指していたカウボーイのグレン・フォード(役名ジュバル=原題)が道に迷って崖から落ち怪我を負い、そこへ通りかかった牧場主アーネスト・ボーグナインに助けられ、彼の牧場で働くことになる。牧童ロッド・スタイガーは疑り深い男で、夫への…
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映画評「御誂治郎吉格子」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1931年日本映画 監督・伊藤大輔 ネタバレあり 「おあつらえ じろきちこうし」と読む。再鑑賞。 戦前の日本の映画会社は映画をお金儲けのため、一過性のものと考えていたから保管への意識が低く、邦画の揺籃期から成長期の作品の大半が焼失・消失してほんの一握りの作品しか観られない。映画史に残る作品…
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映画評「ホンドー」

☆☆★(5点/10点満点中) 1953年アメリカ映画 監督ジョン・ファロー ネタバレあり ジョン・ウェイン主演の西部劇の中で断然知名度の低い作品。監督がサスペンスでは少し良さが出る凡監ジョン・ファローなのでやむを得ない。ミア・ファローの親父さんですな。 騎兵隊の連絡係ジョン・ウェインが犬を連れて荒野の一軒家に現れる。 …
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映画評「バーフバリ 王の凱旋」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年インド映画 監督S・S・ラージャマウリ ネタバレあり 「バーフバリ 伝説誕生」に続く後編。続編ではなく後編だからこれだけを見ても大して意味がない。 前作の途中(開巻後1時間20分くらい)から始まった主人公ジヴドゥ(ブラバース)の父親バーフバリ(ブラバース二役)の物語が1時間40分く…
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映画評「明日に向って撃て!」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1969年アメリカ映画 監督ジョージ・ロイ・ヒル ネタバレあり このブログでよく引用している作品なのにまだ書いていなかった。と言うのもブログを始める3年位前に観ているのでタイミングが悪かったのだ。その時の映画評を採録しても良かったのだが、ものぐさは止めてきちんと見直すことにした。多分3回目(余…
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