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映画評「華氏119」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督マイケル・ムーア ネタバレあり マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー。相変わらず作り方が巧い。 僕は文化的には保守で、個人主義者(厳密には、反全体主義であって、個人主義のマイナス面は認めがたい)である。従って、人権は大事にしないといけないという立場であるから、…
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映画評「来る」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・中島哲也 ネタバレあり 澤村伊智というホラー作家の小説「ぼぎわんが、来る」を中島哲也監督が映画化。全体としては、日本の「エクソシスト」である。 ブログで子煩悩ぶり、イクメンぶりを発揮していた秀樹(妻夫木聡)が、子供時代に知り合いの少女に言われた恐ろしい霊的存在が遂に…
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映画評「蜘蛛の巣を払う女」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=ドイツ=スウェーデン合作映画 監督フェデ・アルバレス ネタバレあり ボワロー=ナルスジャックがアルセーヌ・ルパン名義でアルセーヌ・ルパンのパスティーシュを書いたようなものと思えば良いのだろうか? スティーグ・ラーソンが残した“ミレニアム”シリーズをダヴィド・ラーゲルクランツが書…
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映画評「くるみ割り人形と秘密の王国」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ラッセ・ハルストレム、ジョー・ジョンストン ネタバレあり E・T・A・ホフマン(独)の童話をアレクサンドル・デュマ(仏)の翻案を経てピョートル・チャイコフスキー(露)がバレエ音楽をつけたバレエをベースにかなり自由に創作されたファンタジー。決してホフマンの童話の映画化でも…
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映画評「荒野の決闘」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1946年アメリカ映画 監督ジョン・フォード ネタバレあり 「駅馬車」(1939年)と並ぶジョン・フォードの西部劇の傑作である。  4回目くらいだが、この四半世紀観ていなかった。今更ながら、どこまでも美しい。お話は図式通りで、何と言うこともないと言って間違いないのだが、だからこそこの詩的な…
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映画評「ゲーム・ナイト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー ネタバレあり 今世紀に入って目立つようになった女優の中ではミシェル・ウィリアムズが一番のご贔屓だが、レイチェル・マクアダムズも良い。そんなわけで観たが、本邦劇場未公開作だった。実際彼女を見るのが一番楽しい映画と…
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映画評「キューポラのある街」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1962年日本映画 監督・浦山桐郎 ネタバレあり キューポラというのは鋳物工場の溶解炉のことで、日本では主に埼玉県川口市のそれを指すらしい。つまり、本作は1960年頃の川口市が舞台である。原作は早船ちよ。 ジュン(吉永小百合)は高校受験を控えた中学三年生で、昔気質の鋳物職人である父親(東野…
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映画評「グッバイガール」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1977年アメリカ映画 監督ハーバート・ロス ネタバレあり この頃監督のハーバート・ロスは絶好調で同じ年に「愛と喝采の日々」を撮り、前年には「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」という優れたホームズのパスティーシュも作っている。本作はまた脚本を書いた劇作家ニール・サイモンの代表作でもあろう。 …
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映画評「ガンジスに還る」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年インド映画 監督シュバシシュ・ブティアニー ネタバレあり 小津安二郎と河瀬直美が結婚してできた息子が映画を作るとこんな感じになるのではないか、と変なことを考えた。これも変則的な幻想映画館か。 母親に呼ばれて家に帰っていく少年時代の自分を夢に見るようになった老人ダヤ(ラリット・ベヘル…
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映画評「クワイエット・プレイス」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジョン・クラシンスキー ネタバレあり 廃墟となって品物だけが残された店。その中で家族と思われる5人の男女が手が足音を立てぬよう歩き、話で会話をしている。何事なのか。やがて店や家々に貼られている新聞や張り紙により、隕石と共に地球に辿り着いた視覚のないエイリアンが音を頼りに…
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映画評「輝ける人生」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督リチャード・ロンクレイン ネタバレあり 年を取り、死ぬこともたまに考えるようになったから、老人たちを主題にした作品には、出来栄え以上に心が動かされてしまう。7月に観た邦画「体操しようよ」は映画としては可もなく不可もない程度であったが、相当甘くなってしまったし、本作はそ…
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映画評「告白小説、その結末」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ポーランド=ベルギー合作映画 監督ロマン・ポランスキー ネタバレあり ロマン・ポランスキー84歳の新作である。 母親の自殺をテーマにした実話小説が成功して一躍人気作家になったエマニュエル・セニエがスランプに陥る。熱烈なファンという女性エヴァ・グリーンと交流を続けた末に彼女…
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映画評「ゲット・アウト」 

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジョーダン・ピール ネタバレあり 一週間前に観た「ヘレディタリー/継承」がそうだったように、ホラー映画は新人の監督デビューに向いているらしい。終盤まで閉鎖的コミュニティの恐怖劇と思わせる本作も、ジョーダン・ピールという黒人監督のデビュー作に当たる。 筋骨逞しい黒人…
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映画評「ゴースト・ストーリーズ~英国幽霊奇談~」

☆☆(4点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督ジェレミー・ダイスン、アンディ・ナイマン 重要なネタバレあり。鑑賞予定の方は読まない方が無難。 邦題が少し面白そうな雰囲気を醸し出していること、舞台の映画化ということに興味を覚えて観てみる。 英国版大槻教授ことグッドマン教授(アンディ・ナイマン)がインチキ超常現象を…
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映画評「コーヒーが冷めないうちに」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・塚原あゆ子 ネタバレあり 昔は時間を移動すれば何でもタイムスリップものとかタイムトラベルものとか言ったが、現在では昔の自分と会うことのない本作のようなタイプはタイムリープものと言うことが多くなったらしい。 本作の仕掛けは、純喫茶の一つの椅子が一種のタイムマシンである…
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映画評「この空の花 長岡花火物語」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2012年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 大林宣彦の作品は殆ど観て来たのだが、近作はWOWOWに登場しないこともあって、見られずにいた。今回WOWOWは「花筐/HANAGATAMI」の初放映に合わせて全6作の特集を組んだ。初期の3本と、戦争三部作と言われる近作3本である。できれば、もっと…
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映画評「この世界の片隅に」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・片渕須直 ネタバレあり こうの史代という漫画家のコミックを、片渕須直がアニメ映画化した。個人的に高く評価した「マイマイ新子と千年の魔法」の監督だ。レベルは高かったのに鑑賞された方が少なくキネマ旬報でも殆ど無視された作品だが、こちらは早めに評判になってキネ旬で1位になっ…
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映画評「勝手にしやがれ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1959年フランス映画 監督ジャン=リュック・ゴダール ネタバレあり 映画界では無軌道な若者を描いた作品が多く新しい潮流を生み出した。本作やルイ・マル監督「死刑台のエレベーター」(1957年)がヌーヴェル・ヴァーグを、「俺たちに明日はない」(1967年)がアメリカン・ニュー・シネマを。  しか…
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映画評「累ーかさねー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・佐藤祐市 ネタバレあり 松浦だるまという漫画家のコミックの映画化であるそうだが、作者はちょっとした文芸ファンのようですな。「累」というのは実は日本の怪談の定番で、本作とは直接関係はないものの、明らかに関連性はある。関連性に触れる前に少し梗概をば。 12年前に亡くなっ…
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映画評「クレイジー・リッチ!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督ジョン・M・チュー ネタバレあり 「クレイジー・リッチ!」という題名なのに、本来“金持ち”の意味などない“セレブ”という単語をわざわざ使って内容を紹介するAllcinema解説者の言葉に対する意識の低さに恐れ入る。TVを見ても一分間に一度くらい正しくないと僕が思う日本語…
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映画評「キートン将軍」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1926年アメリカ映画 監督バスター・キートン、クライド・ブラックマン ネタバレあり Allcinemaにおける本作の上映時間は106分だが、75分が正式であると思う。サイレント映画の上映時間は実際より長く表記されることが多い。アルフレッド・ヒッチコックの作品でもそういう現象が見られる。サイレ…
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映画評「影の軍隊」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1969年フランス=イタリア合作映画 監督ジャン=ピエール・メルヴィル ネタバレあり 個人的に、ジャン=ピエール・メルヴィルの最高傑作はデビュー作「海の沈黙」(1947年)と思い、秀作という以上に好きな作品は「サムライ」(1967年)である。本作は知名度こそ「サムライ」「仁義」(1970年)に劣…
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映画評「検察側の罪人」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・原田眞人 ネタバレあり アガサ・クリスティー「検察側の証人」の題名をもじった雫井修介のミステリーを原田眞人が映画化。 70代の金持ち夫婦が殺される。夫婦が金を貸していた人物たちに容疑者が絞られていく。担当検事は木村拓哉で、新人検事の二宮和也と立会事務官・吉高由里子が…
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映画評「グッバイ・ゴダール!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ミャンマー合作映画 監督ミシェル・アザナヴィシウス ネタバレあり 「グッバイ、レーニン!」を意識したように感じられる邦題。 ゴダールというのは勿論映画監督ジャン=リュック・ゴダールのことで、19歳の時に37歳の彼と結婚した女優アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝を映画化した作品…
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映画評「五人の軍隊」

☆☆★(5点/10点満点中) 1969年イタリア映画 監督ドン・テイラー ネタバレあり 中学生か高校生くらいの時にTVでやっていた。しかし、内容の記憶が全くないので観なかったのだろう。 イタリア製だからマカロニ・ウェスタンだが、監督はアメリカの俳優出身ドン・テイラーで、主要な出演者もニーノ・カステルヌオーヴォ一人以外は外…
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映画評「禁じられた遊び」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1952年フランス映画 監督ルネ・クレマン ネタバレあり 好きなフランス人監督を3人挙げろと言われれば、ジュリアン・デュヴィヴィエ、ルネ・クレマン、フランソワ・トリュフォーを挙げる。興味深いことに、前二者は最後の一人トリュフォーに非難されたのである。後年トリュフォーは過ちを認めたそうであるが…
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映画評「ゴッホ 最期の手紙」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年イギリス=ポーランド=アメリカ=スイス=オランダ合作映画 監督ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン ネタバレあり 日本ではヴィンセント・ヴァン・ゴッホと表記することが多いが、本来の発音はフィンセント・ファン・ゴッホ。 そのゴッホの伝記的アニメであるが、作り方が少々変わっている。…
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映画評「50回目のファーストキス」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・福田雄一 ネタバレあり 21世紀になり俄かに記憶障害者を扱った作品が増え、そのロマンティック・コメディー版の嚆矢となったのが2004年製作の「50回目のファースト・キス」である。 本作は日本での正式なリメイクで、舞台も同じくハワイ。  主人公アダム・サンドラーの役…
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映画評「汚れなき悪戯」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1955年スペイン映画 監督ラディスラオ・バホダ ネタバレあり 僕が高く評価している「A・I」(2001年)を語る時童話「ピノキオ」共々この作品は欠かせない。ところが、「A・I」を観てからは初めての鑑賞なのである。 ある村の修道院に生まれたばかりの赤ん坊が捨てられているのを僧侶が発見する…
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映画評「黒い箱のアリス」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年スペイン映画 監督サドラック・ゴンサレス=ペレヨン ネタバレあり <未体験ゾーンの映画たち2018>にかかった一本なので、本ブログでは本邦劇場未公開扱い。最近こういうのが多いデス。そういうのを除くと、近年WOWOWが傾注しているせいで日本映画ばかりになってしまう。 SFホラーである…
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