テーマ:刑事/犯罪

映画評「恐喝こそわが人生」

☆☆★(5点/10点満点中) 1968年日本映画 監督・深作欣二 ネタバレあり 藤原審議官ならぬ藤原審爾は、1970年代角川文庫の既刊本コーナーに大量に作品が紹介されていたが、中高生だった僕は一向に興味を覚えなかった。今回本作の原作者として久しぶりに名前を見た。一応懐かしいと言っておきましょう。 4人組の恐喝団、即ち松方…
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映画評「893愚連隊」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1966年日本映画 監督・中島貞夫 ネタバレあり 昨年一月に亡くなった松方弘樹の一周忌特集は、1960年代の二本だけ観るつもり。 さて、このタイトルは勘が少し良い方なら「893」や「やくざ」と読む(若しくは指す)と解るはずだが、恐らくその2年前に公開されたアメリカ戦争映画「633爆撃隊」のパ…
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映画評「ザ・スクワッド」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年フランス=イギリス合作映画 監督バンジャマン・ロシェ ネタバレあり 何と3年前に観た英国製刑事映画「ロンドン・ヒート」のフランス製(一応英国との合作扱い)リメイク。1980年代以降日本と並んでネタ供給国であったフランスよお前もか、てなもんである。  一週間もすれば忘れてしまうようなお話…
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映画評「盗聴作戦」

☆☆★(5点/10点満点中) 1971年アメリカ映画 監督シドニー・ルメット ネタバレあり 「ショーン・コネリー/盗聴作戦」というのが正式邦題と思う。それはともかく、不調期と言いながらシドニー・ルメットの監督作品とも思われぬつまらなさ。さすがにピントを外してしまった脚本(実績のあるフランク・ピアスン)ではどうにもならなかったら…
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映画評「レザボア・ドッグス」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1992年アメリカ映画 監督クエンティン・タランティーノ ネタバレあり クエンティン・タランティーノのメジャー映画監督デビュー作で、同時代的には「パルプ・フィクション」(1994年)より気に入ったが、今回四半世紀ぶりに見直すと、記憶ほどは面白くなかった。尤も、「ユージュアル・サスペクツ」(199…
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映画評「L.A. コンフィデンシャル」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1997年アメリカ映画 監督カーティス・ハンスン ネタバレあり 20年前に面白く観たハードボイルド調の刑事映画である。 1952年頃(映画「悪人と美女」の看板が出ていたことによる判断)、お客と店員総勢6人の男女が喫茶店で殺される事件が発生、被害者の一人である刑事の同僚ラッセル・クロウが、殺…
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映画評「後妻業の女」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・鶴橋康夫 ネタバレあり 後妻業とは、高齢(で持病がありそう)な資産家を狙った一種の女結婚詐欺師のことである。 現実の社会では単独犯が多いようだが、本作では60代のヒロイン大竹しのぶが結婚相談所の所長である豊川悦司と組んで、次々と解らないように巧みに再婚相手を殺傷して…
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映画評「ダーティー・コップ」

☆☆(4点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督アレックス・ブリューワー、ベンジャミン・ブリューワー 重要なネタバレあり 近年一番出まくっている俳優ニコラス・ケイジが刑事(ケイジ)ではなく警官に扮する犯罪映画。 証拠品保管室の係官ケイジが、一介の麻薬売人が大金で保釈されているのに気づいて不審に思い個人的に調べてい…
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映画評「アウトバーン」

☆☆(4点/10点満点中) 2016年イギリス=ドイツ=中国合作映画 監督エラン・クリーヴィー ネタバレあり 最近欧州を舞台にカー・アクションを繰り広げる作品が増えている。資本上の理由だけでなく、撮影上の条件もあるのかもしれない。 ドイツに仕事場を変えた車泥棒ニコラス・ホルトが、クラブでアメリカ美人フェリシティー・ジョー…
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映画評「THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション」

☆☆★(5点/10点満点中) 2014年アメリカ映画 監督フィリップ・マーティン ネタバレあり 贋作と言えば正統派サスペンスを想像させるが、必ずしもそうとは言いにくい。 塀の中の贋作画家ジョン・トラヴォルタは、一人息子タイ・シェリダンが末期の脳腫瘍と知り、自分を密告した悪党アンスン・マウントに借金をして早めに出獄できるよ…
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映画評「トリプル9 裏切りのコード」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督ジョン・ヒルコート ネタバレあり 「欲望のバージニア」の断ち切るようなタッチが気に入ったジョン・ヒルコートの最新作。 今度は現在の南部ジョージア州アトランタが舞台。かつてオリンピックも行われたが、犯罪が多い町らしい。 特殊部隊の元兵士キウェテル・イジョフォー…
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映画評「逃がれの街」

☆☆★(5点/10点満点中) 1983年日本映画 監督・工藤栄一 ネタバレあり 杉下右京役で大人気の水谷豊の若い時が見られると思って見ることにした。原作は人気作家になる前の北方謙三が書いた犯罪小説で、監督は時代劇の多い工藤栄一。 東京で電化製品の配送係をしている水谷は、同郷の平田満による自白で殺人の共犯の疑いをかけられる…
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映画評「64-ロクヨン-後編」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・瀬々敬久 ネタバレあり いよいよ後編。前編の方が面白いという人が多いが、僕は後編を買う。  前編は、記者クラブと群馬県警との確執が大仰に、しかも、長尺で描かれすぎて、胃が持たれた。対して、この後編は、昭和64年に起きた【ロクヨン事件】を模倣した事件が起き、それを追跡する…
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映画評「64-ロクヨン-前編」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・瀬々敬久 ネタバレあり 瀬々敬久という監督は、余りにテキトーな作劇で僕を呆れさせたパニック映画「感染列島」を作るかと思えば、4時間を超える純文学作品「ヘヴンズ ストーリー」を作り、掴み切れない作家であるが、作劇が極端になる傾向があると言って良いのではないか。 わが群…
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映画評「ボーダーライン」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督ドニ・ヴィルヌーヴ ネタバレあり 「灼熱の魂」「プリズナーズ」を鑑賞年のわがベスト10の上位に入れたように、ドニ・ヴィルヌーヴはもはやご贔屓監督である。 FBI誘拐即応班リーダーの女性捜査官エミリー・ブラントがメキシコ国境での事件の活躍を認められ、その辺りで暗躍…
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映画評「X-ミッション」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年アメリカ=ドイツ=中国合作映画 監督エリクスン・コア ネタバレあり 先日の「シーズンズ 2万年の地球旅行」はドラマもどきのドキュメンタリーだったが、捜査もの「ハート・ブルー」をリメイクしたこちらは、ドキュメンタリーみたいな劇映画である。スパイ映画という名目で見させられたが、そんなムードは…
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映画評「ブラック・スキャンダル」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督スコット・クーパー ネタバレあり ジェームズ・バルジャーという実在のギャングを主人公にした実話もの。  「ゴッドファーザー」(1972年)の大成功以来マフィアものはジャンルとして定着し、何年かおきに秀作・力作が作られる印象があるが、本作においてはマフィアは本来のイタリ…
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映画評「クライム・スピード」

☆☆★(5点/10点満点中) 2014年アメリカ映画 監督サリク・アンドレアシアン ネタバレあり スティーヴ・マックィーンが無名時代に主演した日本劇場未公開作「セントルイス銀行強盗」(1959年)のリメイク。オリジナルを観ていないので比較のしようもないが、まあ凡作である。 短期間服役したものの今は自動車整備工場で更正して…
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映画評「気狂いピエロ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1965年フランス映画 監督ジャン=リュック・ゴダール ネタバレあり このタイトルではもはやTVでは放映できない。2回目のリバイバルの際に改題(原題の横文字だったか?)されていた記憶があるが、僕は最初のリバイバル(1983年)で観たのでまだこの邦題だった。  ジャン=リュック・ゴダールが沈黙(…
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映画評「ア・ホーマンス」

☆☆★(5点/10点満点中) 1986年日本映画 監督・松田優作 ネタバレあり 松田優作唯一の監督(兼主演)作。3年後に夭折しなければ北野武のような面白い監督になったかもしれないと思わせる。そう思ったのもまず本作が一種の仁侠映画だからである。 記憶がないという風来坊・松田が、暴力団抗争に明け暮れる組の若手幹部・石橋凌と親…
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映画評「マーシュランド」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2014年スペイン映画 監督アルベルト・ロドリゲス ネタバレあり スペインで一番権威のあるというゴヤ賞を10の主要部門で受賞したという刑事サスペンス。 1980年、中年のハビエル・グティエレスと比較的若いラウール・アレバロの刑事二人が姉妹殺人事件の担当になり、探るうち地元大物実業家、麻薬組織…
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映画評「GONIN サーガ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・石井隆 ネタバレあり 実は「GONIN2」により「GONIN」を知り、20年近く前WOWOWでの初放映時に一緒に観た。その前の「ヌードの夜」を高く評価した石井隆監督のヴァイオレンス映画を作る才能に改めて感心した。彼の作品はいずれもアメリカ流ヴァイオレンスとは全く対照的な陰…
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映画評「火線地帯」

☆☆(4点/10点満点中) 1961年日本映画 監督・武部弘道 ネタバレあり 新東宝の地帯(ライン)シリーズ最終第5作。シリーズが終わっただけでなく、本作公開のおよそ3か月後に新東宝自体が終わる。倒産したのである。 この最終作は、シリーズ最初から脚本を書きメガフォンを取ってきた石井輝男が一応脚本の名に連ねているものの、実…
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映画評「黒線地帯」

☆☆★(5点/10点満点中) 1960年日本映画 監督・石井輝男 ネタバレあり 今日は二本立て。 石井輝男監督によるライン(地帯)シリーズ第2弾。 本作の主人公たるトップ屋(昭和30年代に使われたフリーの雑誌記者)・天地茂によれば、黒線とは、黒人専用の売春地帯というwikipediaの説明とは違って、麻薬絡みの売春…
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映画評「白線秘密地帯」

☆☆★(5点/10点満点中) 1958年日本映画 監督・石井輝男 ネタバレあり 僕は元来洋画ファンであるから、邦画に関してそうニッチな作品を多く観ているわけではない。だから、新東宝映画はほんの数本観たことがあるだけ。 本作は後に東映で「網走番外地」シリーズを撮る石井輝雄がシリーズ化した風俗犯罪映画シリーズ(通称ライン・シ…
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映画評「ラン・オールナイト」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督ジャウマ・コレット=セラ ネタバレあり 「96時間」の闘うおじさんぶりが好評で、その路線がすっかり定着してしまったのは、リーアム・ニースンのフィルモグラフィーにとってマイナスになっているかもしれない。本作も「96時間」のヴァリエーションと言える内容だが、サスペンス映画…
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映画評「狙撃者」

☆☆★(5点/10点満点中) 1952年アメリカ映画 監督エドワード・ドミトリク ネタバレあり ソフト未発売フィルム・ノワール特集の看板に偽りなく、IMDbのデータによると日本での紹介は2016年5月10日になっており、これはWOWOWの最初の放送日である。 サンフランシスコ、母親の虐待が原因で彼女と同じ栗色(もしくは黒…
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映画評「クリムゾン・キモノ」

☆☆★(5点/10点満点中) 1959年アメリカ映画 監督サミュエル・フラー ネタバレあり 同時代的にはただのB級映画監督すぎなかったのに、ヌーヴェルヴァーグの中でも「カイエ・デュ・シネマ」派の連中が必要以上に持ち上げたせいで、現在では巨匠のように扱われているサミュエル・フラーの本邦未公開作品。その変な傾向を見るとただのB級映…
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映画評「HERO」(2015年版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年日本映画 監督・鈴木雅之 ネタバレあり 同名TVドラマの、8年ぶりとなる映画版第2弾で、タイトルが第1弾と全く同じというのが大胆不敵。余り感興は湧かないものの、前回観たお付き合いで再び観る。 パーティ・コンパニオンが門から飛び出たところで車に轢かれて死ぬ。  検事の木村拓哉は、事…
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映画評「マンハッタン無宿」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1968年アメリカ映画 監督ドン・シーゲル ネタバレあり 中学生の終わりか高校生の初め以来2度目の鑑賞。Allcinemaの解説も述べているように、「ダーティハリー」(1971年)の先触れのような作品で、監督は同作のドン・シーゲル、音楽も同じくラロ・シフリン。 アリゾナの保安官補クリント・…
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