テーマ:喜劇/ファミリー

映画評「幽霊西へ行く」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1935年イギリス映画 監督ルネ・クレール ネタバレあり この作品を皮切りにドイツの敗戦まで10年間ルネ・クレールは英米で映画を撮っているが、この作品が一番上出来だろう。35年ぶりくらいの再鑑賞。 18世紀。スコットランドのグローリーの城主が宿敵マクラガン家に侮辱されて憤死、息子マードッ…
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映画評「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年イギリス映画 監督デーヴィッド・カー ネタバレあり 第一作は泥臭くて買わなかったが、第二弾は007シリーズのパロディーぶりが面白く好調だった。そしてこの第三作。前回よりやや劣る感じがするものの、こういうずっこけ官憲を見ると思い出さざるを得ない「ピンク・パンサー」シリーズの殆どの作品より面…
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映画評「テルアビブ・オン・ファイア」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年イスラエル=フランス=ベルギー=ルクセンブルク 監督サメフ・ゾアビ ネタバレあり 上に記したように合作映画だが、実質的にイスラエル映画。嫌味のない風刺喜劇で、小傑作と言って良い。パレスチナとイスラエルの関係を知っていて、かつ、関心があれば面白く見られると思う。 昨年トランプ大統領…
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映画評「3人の信長」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・渡辺啓 ネタバレあり 近年の織田信長人気は異常なものがあり、映画作品も多い。が、感心するほど面白いものは皆無。 桶狭間の戦い(1560年)から10年後の金ヶ崎の戦いで、浅井・朝倉軍に囲まれた信長を、亡き主君今川義元へその首を届けようと狙っていた今川残党が捕える。とこ…
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映画評「麻雀放浪記2020」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・白石和彌 ネタバレあり 和田誠が映画化した阿佐田哲也の小説の再映画化と思いきや、SF的翻案といったほうが近い。最近僕が注目している白石和彌が監督、にもかかわらず、キャッチャー・フライくらいの出来である。 1945年12月荒廃した戦後の雀荘でマージャンをしていた斎藤工が…
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映画評「毒薬と老嬢」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1944年アメリカ映画 監督フランク・キャプラ ネタバレあり 一度は確実に観ているが、二度目か三度目か判然としない。戦前の本塁打王フランク・キャプラの喜劇(笑劇に近い)で、好悪を別にして相当な傑作である。 金髪美人プリシラ・レインと結婚したのかしていないのかよく解らない演劇評論家ケイリー・…
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映画評「ウディ・アレンのザ・フロント」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1976年アメリカ映画 監督マーティン・リット ネタバレあり ウッディー・アレンが監督作品は最新作を除いて多分全て観ていると思うが、監督を担当していない主演作品には観ていないものがあって、本作を図書館から借りて来た。アレンが脚本も書いていないので、社会派の重喜劇仕様になっている。 1950年…
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映画評「記憶にございません!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・三谷幸喜 ネタバレあり 政治風刺映画は英米映画が得意とするところで、日本映画では余り作られて来なかった。そこに切り込んだ意欲を一応買っておきたい。 “記憶にございません” という措辞は疑獄の証言等で使われる常套句で、必ずしも政治における言葉ではないが、三谷幸喜の新作…
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映画評「パリ、噓つきな恋」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年フランス=ベルギー合作映画 監督フランク・デュボスク ネタバレあり 喜劇俳優のフランク・デュボスクが主演を兼ねて、脚本と監督も担当した恋愛コメディーである。 靴流通企業のパリ支店長デュボスクが、母親の死後、その家で車椅子に坐っていたのを、隣に越してきたソーシャルワーカーの美人キャロ…
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映画評「セラヴィ!」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ベルギー=カナダ合作映画 監督エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ ネタバレあり 「ウェディング・プランナー」(2001年)というアメリカ映画など、この職業を主軸に扱う映画は幾つかあるが、本作はその職業紹介編として最適と言って良いフランス製(ベルギー、カナダとの合作)コメデ…
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映画評「ぐうたらバンザイ!」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1968年フランス映画 監督イヴ・ロベール ネタバレあり 先日「イル・ポスティーノ」の映画評でコメントを交換するうちにこの作品が話題に上り、図書館にDVDがあるらしいと聞いて、当地の図書館に当たったところ、ありました。40年くらい前にTVで観た、知る人ぞ知る傑作である。 監督は「わんぱく戦…
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映画評「パンク侍、斬られて候」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・石井岳龍 ネタバレあり 本作は、いつの間にか名前が変わった元石井聰亙の石井岳龍が町田康の同名小説を映画化した作品だが、脚色を担当した宮藤官九郎の色が強い気がする。  一応江戸時代を舞台にしているのに、使われる言語は平成語というのが、お話以上に人を食っている。パンク・ロッ…
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映画評「ダンスウィズミー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・矢口史靖 ネタバレあり 日本人のミュージカル嫌いが、近年のミュージカル映画の攻勢に影響されて、大分治って来たらしく、こういうミュージカルもどきがぼつぼつ作られている。日本のちょっとしたミュージカル映画ブームは1950年代以来だろう。この作品はそれ自体が素材になっているよ…
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映画評「ペガサス/飛馳人生」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年中国映画 監督ハン・ハン ネタバレあり 中国製のラリー映画というのが珍しいので、観てみた。最近色々な国のレース映画が見られるが、アメリカ映画以外は認めるに値するものは殆どないので、怖いもの見たさということですじゃ。 「ワイルド・スピード」を地で行く交通法規違反をして5年間出場機会を失…
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映画評「自由を我等に」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1931年フランス映画 監督ルネ・クレール ネタバレあり 「巴里の屋根の下」「巴里祭」と併せてルネ・クレール三大傑作(?)を成す。相変わらずサイレント的で、今日のように眠気の強い時に見るとなかなか理解が覚束ない。しかし、見直すと、実にきちんと作られていることが解るのである。多分3回目の再鑑賞。 …
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映画評「ハート・オブ・マン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督アダム・シャンクマン ネタバレあり 20年前に日本でも話題になり評価も高かった「ハート・オブ・ウーマン」の女性主人公版リメイクと聞き、観たわけだが、何と日本未公開でござった。  個人的にさほど買ったわけではない前作よりさらにぐっと出来栄えが落ちる。出来栄えより下ネタに…
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映画評「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年キューバ=スペイン合作映画 監督エルネスト・ダラナス・セラーノ ネタバレあり 1991年宇宙に取り残されたソ連/ロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフ(クリカリョーフ)の体験を着想源として作られた一種のファンタジーである。 宇宙ステーション“ミール”に滞在中のロシア人宇宙飛行士セル…
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映画評「Mr.&Mrs.フォックス」

☆☆(4点/10点満点中) 2018年アメリカ=イギリス合作映画 監督ジェームズ・ハスラム ネタバレあり このブログの定義では日本劇場未公開扱いになる作品でした。ガクッ。 犯罪者夫婦のお話。ギャンブル好きの美人ユマ・サーマンが、ロシア女性という設定(シベリア系なのか?)のマギーQに渡すべき大金の麻薬代金を賭博で使い果たし…
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映画評「お米とおっぱい。」

☆☆★(5点/10点満点中) 2011年日本映画 監督・上田慎一郎 ネタバレあり 「カメラを止めるな!」の大ヒットのおかげで、殆ど日の目を見なかったであろう上田慎一郎監督の長編デビュー作がWOWOWでも見られることになった。結論としては、別に見なくても損をした気にもならないが、大体デビュー作にその後の作品の発芽があるという通説…
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映画評「カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・中泉裕矢 ネタバレあり 大ヒットした「カメラを止めるな!」のスピンオフというよりは続編であり後日談。 前作の放送が大評判を呼んで気を良くした製作者が、ハリウッドから同じようなお話のワン・カットTVムービーをお届けするという形の企画を監督の濱津隆之に持ってくる。  と…
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映画評「翔んで埼玉」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・武内英樹 ネタバレあり 一年半前に観た「劇場版 お前はまだグンマを知らない」と似たり寄ったりのくだらなさだが、出演者の顔ぶれを見てもセットを見ても明らかにこちらの方がお金がかかっている。原作は魔夜峰央のコミック。原作が出た頃の埼玉県庁は浦和でしたな。 埼玉でも群馬に近…
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映画評「マダムのおかしな晩餐会」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年フランス映画 監督アマンダ・ステルス ネタバレあり ロシアの作家で思想家のゲルツェンが19世紀後半に発表した長大な自伝「過去と思索」の中で興味深いことを言っていた。“ロシア人やドイツ人はウェイターを見下すが、イタリア人は対等に扱う”(主旨)。それを思い起こさせる映画である。  日本人も…
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映画評「TAXi ダイヤモンド・ミッション」

☆☆(4点/10点満点中) 2018年フランス映画 監督フランク・ガスタンビドゥ ネタバレあり リュック・ベッソンがかつて企画した「TAXi」シリーズの久しぶりの第五作。所謂“昔の名前で出ています”映画。その間に「トランスポーター」「ワイルド・スピード」というカー・アクションをフィーチャーしたシリーズがあり、“いまさらジロー”…
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映画評「俺俺」

☆☆(4点/10点満点中) 2013年日本映画 監督・三木聡 ネタバレあり 一人33役というのが面白そうなので観てみた。星野智幸の原作はともかく、映画は三木聡が監督なのでコメディーである。ホラーやサスペンスの要素はあるが、怖い場面も概ねコメディーと言って良い。 家電量販店で働くカメラマン志願・永野均(亀梨和也)が、レスト…
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映画評「ディザスター・アーティスト」

☆☆(4点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督ジェームズ・フランコ ネタバレあり 不勉強にも僕は全く知らなかったのだが、2003年にアメリカで唯一館のみで公開された"The Room"という映画があるそうで、その余りの程度の低さに評価以前の扱いを受けたものの、次第にカルト映画になったらしい。  その映画が公開される…
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映画評「ゲーム・ナイト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー ネタバレあり 今世紀に入って目立つようになった女優の中ではミシェル・ウィリアムズが一番のご贔屓だが、レイチェル・マクアダムズも良い。そんなわけで観たが、本邦劇場未公開作だった。実際彼女を見るのが一番楽しい映画と…
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映画評「グッバイガール」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1977年アメリカ映画 監督ハーバート・ロス ネタバレあり この頃監督のハーバート・ロスは絶好調で同じ年に「愛と喝采の日々」を撮り、前年には「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」という優れたホームズのパスティーシュも作っている。本作はまた脚本を書いた劇作家ニール・サイモンの代表作でもあろう。 …
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映画評「セントラル・インテリジェンス」

☆☆(4点/10点満点中) 2016年アメリカ=中国合作映画 監督ロースン・マーシャル・ターバー ネタバレあり 駄弁が煩わしくその結果やたらに長くなっているためにうんざりさせられた「バッドボーイズ」シリーズ(特に続編)を少し思わせるバディもの。刑事映画ではないが、最終的には似たようなところに落着する。 高校時代は総代を務…
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映画評「ウイスキーと2人の花嫁」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス映画 監督ギリーズ・マッキノン ネタバレあり 1941年にスコットランドの孤島で起きた事件を、地元の作家コンプトン・マッケンジーが際物として小説化し、49年に洒落たコメディーを割合得意とするスコットランド系米監督アレクサンダー・マッケンドリックが映画化した。そのリメイクである。前…
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映画評「スターリンの葬送狂騒曲」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年イギリス=フランス=ベルギー=カナダ=アメリカ合作映画 監督アルマンドー・イアヌッチ ネタバレあり 西洋の本来の定義では、トラジディ以外は全てコメディであるから、本作は紛れもないコメディである。そこまで定義を広げなくても、本作の実在人物のみっともないドタバタぶりは諧謔要素満点である。陰惨…
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