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映画評「渚にて」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1959年アメリカ映画 監督スタンリー・クレイマー ネタバレあり キューバ危機の前、冷戦がピークに達した頃に作られた反核SFで、初めて観たのは1970年代中学生か高校生の頃。徹底して静かであるが故に怖く、極めて強い印象を残した。二回目は多分今世紀に入ってブログを始める前に衛星放送による完全版で観…
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映画評「日本海大海戦」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1969年日本映画 監督・丸山誠治 ネタバレあり 東宝8・15シリーズ。  新東宝の「明治天皇と日露大戦争」(1957年)を下地にしたようなところがあるが、新東宝作品が明治天皇に軸を置いたのに対し、本作は連合艦隊司令長官の東郷平八郎(三船敏郎)に主軸がある。 1903年末、日本は義和団の事…
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映画評「人間失格 太宰治と3人の女たち」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・蜷川実花 ネタバレあり 2010年に太宰治の自伝的小説「人間失格」が映画化されているが、9年後のこれは戦後の自堕落な太宰本人の伝記映画。映画は“実話を基にしたフィクションである”と予防線を張っているが、少なくともお話の経緯は事実そのものである。  去る春に「斜陽」を再読…
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映画評「ニューヨーク 最高の訳あり物件」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年ドイツ映画 監督マルガレーテ・フォン・トロッタ ネタバレあり 「ハンナ・アーレント」(2012年)でなかなか強いインパクトを残した女性監督マルガレーテ・フォン・トロッタががらっと趣を変えて拵えた辛辣なコメディーである。欧米が定義するコメディーであって、日本の “喜劇”とは違う。この辺を混…
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映画評「泣き虫しょったんの奇跡」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・豊田利晃 ネタバレあり 将棋は全くできない。興味も余りなく、棋士は十余名知っているだけだが、何故か本作の主人公・瀬川晶司は知っていた(但し名のみ)。 小学校時代将棋で隣家の同級生鈴木君と競い合っていた瀬川少年(青年期:松田龍平)は揃って将棋道場に通い、その座主(イッ…
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映画評「長いお別れ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・中野量太 ネタバレあり レイモンド・チャンドラー同名小説の日本版ではなく、中島京子の小説を中野量太が映画化したホームドラマ。認知症の老人をめぐる家族のお話だが、中野監督だからひねくれていたりユーモアを交えたところもあり、めそめそ一辺倒でないところがよろし。 東昇平…
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映画評「泣くな赤鬼」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・兼重淳 ネタバレあり 大衆的であっても通俗に落ちない作品を好みとする僕には重松清という作家の映画化作品は良い感じで見られる。この作品はどちらかと言えば余り感心しないのだが、何と言っても地元(群馬県西毛地区)の高校群、中でもわが母校がはっきりと確認できた身贔屓で★一つ分おま…
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映画評「日日是好日」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・大森立嗣 ネタバレあり 時代は変わったもので、エッセイの類がドラマ映画として頻繁に映画化されている。本作は、エッセイスト森下典子の自伝的同名エッセイを、大森立嗣が映画化した、ドラマである。 二十歳の大学生・典子(黒木華)が家族とたまたま居合わせた従妹美智子(多部未…
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映画評「ネバーエンディング・ストーリー」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1984年西ドイツ映画 監督ヴォルフガング・ペーターゼン ネタバレあり 新米の社会人だった頃観ました。映画館ではなく秋葉原へ行った帰りに子供たちが「本のほうが面白い」と言っているのを聞き、修行が足りんと思った記憶がある(笑)。  当時、児童文学にはさほど詳しくない僕は、この映画を観るまでミヒャ…
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映画評「ナチス第三の男」

☆☆(4点/10点満点中) 2017年フランス=イギリス=ドイツ=ベルギー=アメリカ合作映画 監督セドリック・ヒメネス ネタバレあり がっかりしたなあ、もう。一年半前に観た「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」と同じ素材を扱ったお話ではないか。  この邦題からナチスの高官を扱った作品であることが予測され、実際開巻後45…
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映画評「七つの会議」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年日本映画 監督・福澤克雄 ネタバレあり 今年二本目の池井戸潤原作の映画。最初の「空飛ぶタイヤ」の販売会社側だけをフィーチャーしたと思えば、当たらずと雖も遠からず。 大企業ゼノックスの傘下にあるチェア製造販売の中企業ケンデン(東京建電)。そこに対照的な成績を残す営業一課と営業二課が…
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映画評「寝ても覚めても」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・濱口竜介 ネタバレあり 八日間で何と三本目の二役映画である。作り方はぐっと明快ながら「2重螺旋の恋人」と似ているところがある。原作は柴崎友香の同名小説で、監督は新人の濱口竜介(メジャー映画デビュー作)。 大阪の21歳女性朝子(唐田えりか)が写真展で見かけた青年・麦…
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映画評「2重螺旋の恋人」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年フランス=ベルギー合作映画 監督フランソワ・オゾン ネタバレあり フランソワ・オゾンの新作は一種のミステリーである。 妙齢美人クロエ(マリーヌ・ヴァクト)が謎の腹痛の為に色々な病院で診てもらうが特段の異常はなく、精神的なものと言われる。そこで精神分析医ポール(ジェレミー・レニエ)を…
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映画評「ノクターナル・アニマルズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督トム・フォード ネタバレあり テレビ東京(BSテレ東)で放送している「ファッション通信」を一時期見ていたので、ファッション・デザイナーのトム・フォードの名前は知っている。映画を作っていたことは知らなかったが、本作を観るとなかなか映画作りの才能もある。 前衛芸術を仕…
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映画評「人魚の眠る家」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・堤幸彦 ネタバレあり 原作は人気作家・東野圭吾のデビュー30周年記念小説だそうでござる。お得意のミステリーではない。 IT器具会社の社長である夫・和昌(西島秀俊)と別居している主婦薫子(篠原涼子)が、小学校へ上がる直前の娘・瑞穂が町のプールで事故で溺れ、植物状態と…
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映画評「野のなななのか」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2014年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 大林宣彦監督による【戦争三部作】第2作。圧倒された前作「この空の花 長岡花火物語」を踏襲したところが多く、その登場人物であった山下清らしき人物が一列に並んだ楽隊の最後尾で太鼓を叩いている遊びまである。しかし、本作は前作ほど混沌としていないが故に却…
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映画評「皆殺しの天使」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1962年メキシコ映画 監督ルイス・ブニュエル ネタバレあり 独裁政権のスペインから逃避していたメキシコでのルイス・ブニュエルは解りやすい作品ばかりだが、これは例外的にシュール。難解というよりシュールなのである。再鑑賞。 上流階級のパーティーを準備していた召使たちが、彼らが外から帰ってくる…
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映画評「猫は抱くもの」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・犬童一心 ネタバレあり 大山淳子の同名連作短編集の映画化。「グーグーだって猫である」で実績があるせいか、犬童一心が監督に選ばれた。 アイドル・グループの一員だった大石沙織(沢尻エリカ)は現在スーパーのレジ担当をしている。身を棄てて奮闘したものの思ったように人生が進ま…
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映画評「のみとり侍」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・鶴橋康夫 ネタバレあり 小松重男の「蚤とり侍」を鶴橋康夫が映画化したコメディー時代劇。「テルマエ・ロマエ」以降妙にご贔屓になってしまった阿部寛が出演しているので観てみた。 賄賂横行で悪名が高くなった(実は嘘だったらしい)老中田沼意次時代。長岡藩の勘定方小林寛之進(阿…
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映画評「ナチュラルウーマン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年チリ=ドイツ=スペイン=アメリカ合作映画 監督セバスチャン・レリオ ネタバレあり 音楽ファンなら、この題名を見れば、昨年亡くなった大歌手アレサ・フランクリンを思い出すはず。キャロル・キングが作って彼女が歌った名曲である。果たしてこの曲が劇中で効果的に使われ、配給会社も原題をいじってこの邦…
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映画評「虹の女神 Rainbow Song」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2006年日本映画 監督・熊澤尚人 ネタバレあり 映画研究会が絡むお話と知って、初鑑賞するには中途半端な製作年に属する作品(WOWOW初放映)ながら、観ることにした。ほのぼのとした上野樹里が好きということもある。 レコード店でバイトする女子大生・樹里嬢が、友人をストーカーする同世代の男・市…
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映画評「ニュー・シネマ・パラダイス」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1988年イタリア=フランス合作映画 監督ジュゼッペ・トルナトーレ ネタバレあり 社会人になってから映画館で観た映画の中で恐らく一番好きな作品ではないかと思う。監督ジュゼッペ・トルナトーレは新人だったが、感覚が抜群で生意気にも“端倪すべからざる才能の新人が現われた”と評価した。その期待を裏切…
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映画評「肉弾」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1968年日本映画 監督・岡本喜八 ネタバレあり 製作から10年後くらいに観た。意識して初めて触れる岡本喜八作品だった。それ以来40年ぶりの再鑑賞となる。 広島・長崎の原爆投下の後敗戦色濃厚になり、肉弾即ち陸上の特攻隊員にさせられた21歳6か月の“あいつ”(寺田農)は、その前に一日だけ許さ…
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映画評「涙のメッセンジャー 14歳の約束」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督メグ・ライアン ネタバレあり メグ・ライアンの初監督作品ということなので、日本未公開作品なれど、観てみた。  原作はウィリアム・サロイヤンの「ヒューマン・コメディ(人間喜劇)」。サロイヤンは連作短編集「わが名はアラム」で感じられた、飄々として温(ぬく)みのあるタッチが…
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映画評「ナラタージュ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・行定勲 ネタバレあり 行定勲監督の恋愛映画。島本理生の同名ベストセラー小説の映画化である。 映画配給会社勤務のOL有村架純が、後輩社員・瀬戸康史に見つけられた懐中時計について語るうち、高校演劇部時代の顧問教師・松本潤に抱き続けた切ない慕情を思い出す。  高校で孤独…
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映画評「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・廣木隆一 ネタバレあり 現時点では古典しか読まない僕には余り関係ないが、東野圭吾は大人気で旧作でも図書館からなかなか借りて来られない。映画界でも人気でコンスタントに映画化されている。 2012年、三人の少年(山田涼介、村上虹郎、筧一郎)が悪事を働いたその足で商店の…
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映画評「永い言い訳」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・西川美和 ネタバレあり 西川美和は「ゆれる」が素晴らしかったので、どうしてもかの作品がリファレンスになってしまう。簡単に到達出来たり超えられたらリファレンスの価値はないわけだが、この作品は大分迫れたのではないか、という気がする。彼女らしく、明確な結論はなく、同時に観客の…
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映画評「ニューヨーク、アイラブユー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2008年アメリカ=フランス合作映画 監督チアン・ウェン、ミーラー・ナイール、岩井俊二、イヴァン・アタル、ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズ、ジェカール・カプール、ナタリー・ポートマン、ファティ・アキン、ジョシュア・マーストン、ランドール・バルスマイヤー ネタバレあり 「パリ、ジュテーム」(20…
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映画評「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督ゲイリー・ロス ネタバレあり ニュートン・ナイトは米国南部の隠れた偉人で、アメリカでは知られた存在らしい。不勉強で僕は知らなかった。 南北戦争最中、南軍衛生兵ニュートン(マシュー・マコノヒー)は戦死した甥を届ける為に脱走して故郷ミシシッピへ帰る。普段から奴隷所有…
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映画評「ナイス・ガイズ!」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督シェーン・ブラック ネタバレあり 「リーサル・ウェポン」(1987年)で一躍脚本家として知られるようになったシェーン・ブラックの共同脚本・監督作品だから、世間はどうしても「リーサル・ウェポン」と比較したがるが、僕はやはりハードボイルド映画をバディものの形式で作ったとこ…
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