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映画評「野のなななのか」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2014年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 大林宣彦監督による【戦争三部作】第2作。圧倒された前作「この空の花 長岡花火物語」を踏襲したところが多く、その登場人物であった山下清らしき人物が一列に並んだ楽隊の最後尾で太鼓を叩いている遊びまである。しかし、本作は前作ほど混沌としていないが故に却…
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映画評「皆殺しの天使」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1962年メキシコ映画 監督ルイス・ブニュエル ネタバレあり 独裁政権のスペインから逃避していたメキシコでのルイス・ブニュエルは解りやすい作品ばかりだが、これは例外的にシュール。難解というよりシュールなのである。再鑑賞。 上流階級のパーティーを準備していた召使たちが、彼らが外から帰ってくる…
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映画評「猫は抱くもの」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・犬童一心 ネタバレあり 大山淳子の同名連作短編集の映画化。「グーグーだって猫である」で実績があるせいか、犬童一心が監督に選ばれた。 アイドル・グループの一員だった大石沙織(沢尻エリカ)は現在スーパーのレジ担当をしている。身を棄てて奮闘したものの思ったように人生が進ま…
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映画評「のみとり侍」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年日本映画 監督・鶴橋康夫 ネタバレあり 小松重男の「蚤とり侍」を鶴橋康夫が映画化したコメディー時代劇。「テルマエ・ロマエ」以降妙にご贔屓になってしまった阿部寛が出演しているので観てみた。 賄賂横行で悪名が高くなった(実は嘘だったらしい)老中田沼意次時代。長岡藩の勘定方小林寛之進(阿…
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映画評「ナチュラルウーマン」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年チリ=ドイツ=スペイン=アメリカ合作映画 監督セバスチャン・レリオ ネタバレあり 音楽ファンなら、この題名を見れば、昨年亡くなった大歌手アレサ・フランクリンを思い出すはず。キャロル・キングが作って彼女が歌った名曲である。果たしてこの曲が劇中で効果的に使われ、配給会社も原題をいじってこの邦…
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映画評「虹の女神 Rainbow Song」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2006年日本映画 監督・熊澤尚人 ネタバレあり 映画研究会が絡むお話と知って、初鑑賞するには中途半端な製作年に属する作品(WOWOW初放映)ながら、観ることにした。ほのぼのとした上野樹里が好きということもある。 レコード店でバイトする女子大生・樹里嬢が、友人をストーカーする同世代の男・市…
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映画評「ニュー・シネマ・パラダイス」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1988年イタリア=フランス合作映画 監督ジュゼッペ・トルナトーレ ネタバレあり 社会人になってから映画館で観た映画の中で恐らく一番好きな作品ではないかと思う。監督ジュゼッペ・トルナトーレは新人だったが、感覚が抜群で生意気にも“端倪すべからざる才能の新人が現われた”と評価した。その期待を裏切…
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映画評「肉弾」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1968年日本映画 監督・岡本喜八 ネタバレあり 製作から10年後くらいに観た。意識して初めて触れる岡本喜八作品だった。それ以来40年ぶりの再鑑賞となる。 広島・長崎の原爆投下の後敗戦色濃厚になり、肉弾即ち陸上の特攻隊員にさせられた21歳6か月の“あいつ”(寺田農)は、その前に一日だけ許さ…
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映画評「涙のメッセンジャー 14歳の約束」

☆☆★(5点/10点満点中) 2015年アメリカ映画 監督メグ・ライアン ネタバレあり メグ・ライアンの初監督作品ということなので、日本未公開作品なれど、観てみた。  原作はウィリアム・サロイヤンの「ヒューマン・コメディ(人間喜劇)」。サロイヤンは連作短編集「わが名はアラム」で感じられた、飄々として温(ぬく)みのあるタッチが…
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映画評「ナラタージュ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・行定勲 ネタバレあり 行定勲監督の恋愛映画。島本理生の同名ベストセラー小説の映画化である。 映画配給会社勤務のOL有村架純が、後輩社員・瀬戸康史に見つけられた懐中時計について語るうち、高校演劇部時代の顧問教師・松本潤に抱き続けた切ない慕情を思い出す。  高校で孤独…
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映画評「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・廣木隆一 ネタバレあり 現時点では古典しか読まない僕には余り関係ないが、東野圭吾は大人気で旧作でも図書館からなかなか借りて来られない。映画界でも人気でコンスタントに映画化されている。 2012年、三人の少年(山田涼介、村上虹郎、筧一郎)が悪事を働いたその足で商店の…
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映画評「永い言い訳」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・西川美和 ネタバレあり 西川美和は「ゆれる」が素晴らしかったので、どうしてもかの作品がリファレンスになってしまう。簡単に到達出来たり超えられたらリファレンスの価値はないわけだが、この作品は大分迫れたのではないか、という気がする。彼女らしく、明確な結論はなく、同時に観客の…
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映画評「ニューヨーク、アイラブユー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2008年アメリカ=フランス合作映画 監督チアン・ウェン、ミーラー・ナイール、岩井俊二、イヴァン・アタル、ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズ、ジェカール・カプール、ナタリー・ポートマン、ファティ・アキン、ジョシュア・マーストン、ランドール・バルスマイヤー ネタバレあり 「パリ、ジュテーム」(20…
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映画評「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督ゲイリー・ロス ネタバレあり ニュートン・ナイトは米国南部の隠れた偉人で、アメリカでは知られた存在らしい。不勉強で僕は知らなかった。 南北戦争最中、南軍衛生兵ニュートン(マシュー・マコノヒー)は戦死した甥を届ける為に脱走して故郷ミシシッピへ帰る。普段から奴隷所有…
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映画評「ナイス・ガイズ!」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督シェーン・ブラック ネタバレあり 「リーサル・ウェポン」(1987年)で一躍脚本家として知られるようになったシェーン・ブラックの共同脚本・監督作品だから、世間はどうしても「リーサル・ウェポン」と比較したがるが、僕はやはりハードボイルド映画をバディものの形式で作ったとこ…
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映画評「人間の値打ち」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2013年イタリア=フランス合作映画 監督パオロ・ヴィルズィ ネタバレあり 洋の東西を問わず、インテリが楽しめそうなドラマである。 クリスマス・イヴに高校の発表パーティーが行われ、一人の給仕係が早く退出し、交通事故に遭う。というのを序章にしていよいよ4部構成の本番である。 不動産業ファ…
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映画評「ネオン・デーモン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年デンマーク=アメリカ=フランス合作映画 監督ニコラス・ウィンディング・レフン ネタバレあり ニコラス・ウィンディング・レフン監督作品では、出世作「ドライヴ」とデビュー作「プッシャー」(1997年)は悪くないが、「オンリー・ゴッド」に続いて本作も戴けない。世間の人のように「つまらない」ので…
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映画評「NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年アメリカ映画 監督ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン ネタバレあり 恐らく原作はYA小説(原作者はジーン・ライアンとなっている)。余り現実的に捉えるとバカバカしくて観ていられなくなるが、馬鹿げたフィクションの向こうにスマホ時代の現実が透けて見えるので、それなりに観る価値はある。 …
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映画評「本能寺ホテル」

☆☆(4点/10点満点中) 2017年日本映画 監督・鈴木雅之 ネタバレあり 「信長協奏曲」というのが作られたばかりなのに、また似たようなものが作られる。【どんぐりの背くらべ】の出来栄えと言うしかないが、大騒ぎしすぎないこちらのほうが好感は持てる。 会社の倒産で失業したのに付け込まれて平山浩行と結婚することになった無職・…
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映画評「ノスタルジア」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1983年イタリア=ソ連合作映画 監督アンドレイ・タルコフスキー ネタバレあり アンドレイ・タルコフスキーはスウェーデンに亡命し「サクリファイス」(1986年)を作って映画作家としての頂点に達したと思ったら、呆気なく死んでしまった。本作はその3年前、祖国ソ連を脱出しながら未だ亡命はせず、イタリア…
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映画評「日曜日には鼠を殺せ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1964年アメリカ映画 監督フレッド・ジンネマン ネタバレあり フレッド・ジンネマンはアメリカ映画界にあって異色の監督で、大衆的な素材を取り上げながらもアプローチとタッチが頗る厳しく、大衆迎合的な展開にはまずしない。 スペイン内戦が終わって20年後の1960年頃のお話。反フランコの英雄的ゲ…
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映画評「何者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・三浦大輔 ネタバレあり 若手作家・朝井リョウの同名小説を三浦大輔が映画化。「桐島、部活やめるってよ」はヒエラルキーに苦しめられる高校生がテーマだったのに対し、こちらのテーマは就職活動に悪戦苦闘する大学生である。 元演劇部で人の分析が得意な佐藤健、彼の親友でバンド活…
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映画評「二重生活」

☆☆★(5点/10点満点中) 2016年日本映画 監督・岸善幸 ネタバレあり なかなか面白い小説を書く小池真理子の同名小説をTV出身の岸善幸という人が映画化。劇場用映画デビュー作らしい。 大学院で哲学を学び修理論文に取り掛かっているヒロイン門脇麦が、担当教授のリリー・フランキーの提案に応じ、一人の人間を尾行して観察し人間…
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映画評「ニュースの真相」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年オーストラリア=アメリカ合作映画 監督ジェームズ・ヴァンダービルト ネタバレあり 再選前に起きたブッシュ(ジュニア)大統領の軍歴問題は日本でも話題になったので憶えている。結局大統領は再選を果たしたが、その後のことはこの作品が教えてくれる。 CBSの名物番組“60ミニッツ”の女性プ…
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映画評「夏の嵐」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1954年イタリア映画 監督ルキノ・ヴィスコンティ ネタバレあり ルキノ・ヴィスコンティの作品はリアル・タイムで接したものは勿論、旧作もリバイバルなどを通して映画館で殆ど観ているが、本作は地上波カット版と衛星放送完全版のみ。というわけで、今回は多分3回目の鑑賞になるだろう。 オーストリアに…
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映画評「ノック・ノック」

☆☆(4点/10点満点中) 2015年アメリカ=チリ合作映画 監督イーライ・ロス ネタバレあり アーティストの妻イグナシア・アラマンドと二人の子供をヴァケーションに送り出した建築家のキアヌー・リーヴズが、深夜の雨中に現れた二人の妙齢美人ロレンツォ・イッツォとアナ・ダ・アルマスに親切にするが、呼んだタクシーが来たと告げに行った風…
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映画評「逃がれの街」

☆☆★(5点/10点満点中) 1983年日本映画 監督・工藤栄一 ネタバレあり 杉下右京役で大人気の水谷豊の若い時が見られると思って見ることにした。原作は人気作家になる前の北方謙三が書いた犯罪小説で、監督は時代劇の多い工藤栄一。 東京で電化製品の配送係をしている水谷は、同郷の平田満による自白で殺人の共犯の疑いをかけられる…
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映画評「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」

☆☆★(5点/10点満点中) 2014年アメリカ映画 監督リチャード・ロンクレイン ネタバレあり 現在のブルックリン。エレベーターのないアパートの5階に住む老婦人ダイアン・キートンは、連れ添って40年になる画家の夫モーガン・フリーマンの弱った足腰を心配、眺めの良いその部屋を売り払って、ほぼ同額の別のアパートに越そうと考える。売…
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映画評「眺めのいい部屋」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1985年イギリス映画 監督ジェームズ・アイヴォリー ネタバレあり デーヴィッド・リーンの秀作「インドへの道」(1984年)で英国の作家E・M・フォースターに俄かに人気が高まって本作が作られ、「モーリス」や「ハワーズ・エンド」といった作品が続いた。本作により実は中堅だった監督ジェームズ・アイヴォ…
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映画評「NONSTOP ノンストップ」

☆★(3点/10点満点中) 2016年ギリシャ映画 監督コスタス・スキフタス、アンドレアス・ランプロプーロス ネタバレあり 間違って日本劇場未公開映画を観てしまうことがたびたびあるが、これは意図的に観た。デオ・アンゲロプロスやマイケル・カコヤニスといったアート系しか公開されないギリシャ産のサスペンスだからである。 ある男…
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