映画評「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(地上波放映版)

☆☆☆(6点/10点満点中)
2019年アメリカ映画 監督J・J・エイブラムズ
ネタバレあり

シリーズ最終作(第9作)でござる。最初の三作は全て映画館で観たが、残りは全てWOWOWでこなしてきた。しかし、最終作はWOWOWが日本テレビに先行放映権を許したらしく、CMカットがあるとは言え本編ノーカットなので観ることにした。
 これは保存版には出来ないので、早めにWOWOWに登場しないと、第三シリーズ三本でブルーレイ一枚としたい僕としてはなかなか完了せず落ち着かない。早く放映してください。

元来このシリーズがもの凄く好きというわけでもないのに加えて、お話の出入りが激しいので、ごく簡単に梗概をまとめましょう。

銀河帝国の皇帝だったバルパティーン(イアン・マクダーミド)が精神的に指導する残党軍ファースト・オーダーの実戦面の最高指導者が、ハン・ソロ(ハリスン・フォード)とレイア姫(キャリー・フィッシャー)の息子カイロ・レン(アダム・ドライヴァー)である。
 これに対抗するのがレイアが指導するレジスタンス軍。フォースを操れるジェダイの後継者たる美人レイ(デイジー・リドリー)を筆頭とし、その周囲にハックス(ドーナル・グリースン)や元ストームトルーパーのフィン(ジョン・ボイエガ)などがいる。

中盤まで色々な冒険を綴った後、一方でレイVSカイロ・レンやバルパティーンの精神対決、一方でハックスらのレジスタンス軍VSファースト・オーダーとの実戦とが、並行描写される形で進行する。

並行で進むこの後半が言うまでもなく本作の眼目なのだが、厳密に言えば、主役たちを長い時間分散させるのは散漫になるので本当は避けた方が良かった。しかるに、本作は、比較的そういう印象を抱かせない(ように作られているような気がする)程度には工夫が為されている。

シリーズ総論としては、共和制/帝政ローマ、中世欧州の政治形態、ナチス・ドイツを筆頭とする現代的全体主義といった、世界政治史からの引用、あるいは西洋文化・東洋文化の入り混じったハイブリッドぶりが確認できるシリーズだったと分析したくなるわけで、遂に完結したと思うと特別の大ファンというわけではない僕にもひととおりの感慨が湧き起こるという次第。

実はバルパティーンの孫と判明するヒロインが最後に師匠ルークとレイアに思いを馳せ、スカイウォーカーの姓を名乗る幕切れには感動する人が多いだろう。

夫婦で別姓であっても家族の絆が破綻することなどないと、近年、欧米の映画から教えられてきた。自民党の選択制夫婦別姓反対の諸君は、同姓でないと家族の絆が保てないような日本人は他国の人々より劣る・・・と言っているようなものだ(僕も当初は丸川議員と同じ事を思っていた)。明治半ばに法制化された夫婦同姓は必ずしも日本の長い伝統ではないし(儒教では元の家を大事にする)。

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