映画評「X-MEN:ダーク・フェニックス」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2019年アメリカ映画 監督サイモン・キンバーグ
ネタバレあり

「X-MEN」シリーズはマーヴェル・コミックス映画版の中で僕が一番買っている。しかし、世間とは少し理由が違う。忍者映画のような術・技の繰り出し合いが面白いのである。
 だから、第一シリーズでは評判が最も悪い第3作を一番楽しみ、性格造形やら登場人物の苦悩やらがうるさかった第二作は余り買っていない。この手の映画に世間でよく言われる“深さ”を求めるのは何かを間違えていると思うが、世間の多数はそうであり、僕やAllcinemaの3名様は少数派である。
 そんなわけで、本作の評判は、特に本国アメリカで頗る悪い(IMDbで5.8)。お話は確かに、以下に記すように単純至極。

まずプロローグで、人の考えが読め物を破壊する強力なサイコキネシスを持つジーン(ソフィー・ターナー)の少女時代の事件が描かれる。この事件の後エグゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)に保護された彼女は、20年後くらいに、宇宙空間で事故にあったスペースシャトルから飛行士を救出する為に、他のメンバーたちと宇宙に旅立つ。
 救出は辛うじて成功するも、その際に彼女は大きな事故に遭遇して得たパワーに自己を制御できなくなり、父親から切り離した事実をもってエグゼビアを恨み出す。彼女の苦悩を利用してその力を奪取しようと、変身能力のある宇宙人たち(ジェシカ・チャステイン、他)が接近、そうはさせじとX-MENたちと激しい戦いを繰り広げる。

厳密には、その間にミュータント監視に動いた官憲や隠棲していたマグニートー(マイケル・ファスベンダー)らのグループが敵対してくるが、宇宙人の脅威の前に味方になるのは見えているので、賑やかしに過ぎない。

しかし、この作品は全編忍者の忍術披露の様相を呈してい、第一シリーズ第三作に近い感触だから、賑やかしで結構なのである。

僕は単純なアクションを喜ぶほど単細胞ではなく、カンフー映画の格闘が3分以上続くと飽きてしまう方であることを考えると、十分飽きさせずに楽しませてくれる本作は、アクションが多様多彩であり、見せ方も巧いということを証明している。大衆映画ファンであるならば、かかる部分を軽視すべきでない。

とは言え、新シリーズにあってこれが一番面白いとも言いかねる。その要因は、特に終盤関係者が総勢で闘う形ゆえに、一人一人の忍術もとい超能力のお楽しみが多少殺がれていること、途中で反目や対立があっても最終的に宇宙人に対して一致協力して向かっていくというお話の図式が見え過ぎていること、この二点である。

今や人類最大の敵は、新コロナ・ウィルス。中国共産党さまさまだ。自分の不都合を抑えようとし自国の経済も低迷させる。稲作の敵と信じ込んで雀を殺し、結果大凶作を起こして数千万人を死なせたと言われる毛沢東の失敗を思い起こす。

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