映画評「ランペイジ 巨獣大乱闘」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2018年アメリカ映画 監督ブラッド・ペイトン
ネタバレあり

題名からロバート・ミッチャムとエルザ・マルティネッリが共演したが誠につまらない展開に終始した動物ハンティング映画「ランページ」(1963年)という凡作を思い出した。
 序盤を見る限り同じような狩猟のお話になっていくのかと思いきや(最初に宇宙SF的シーンがあるので本当は思わなかったが)、見せ場を惜しまず見せる純度の高い動物パニック映画、事実上の怪獣映画になっていて、気勢が上がる。理屈っぽいメッセージに走らなかったのが成功の要因だが、合理主義的なアメリカ人には受けなかった模様で、IMDbの平均点は6.1と相当悪い。

宇宙でゲノム編集実験を行い、その検体を積んでいた博士の脱出ポッドが爆発、危険な細胞が地球に降り注ぐ。元特殊部隊員の霊長類学者ドウェイン・ジョンスンが可愛がる白子ゴリラのジョージがその影響を受け、次第に巨大化・凶暴化する。森では狼がとんでもない大きさになって、生物兵器研究で大儲けをしようとしてゲノム編集をさせていたマリン・アッカーマンとジェイク・レイシーの姉弟が派遣した部隊も全滅してしまう。
 巨獣たちはシカゴの会社から姉弟が発信した電波を受けてその電波を排除しようと同地へ向かう。そうはさせじとジョンスンは、姉弟の会社で研究を続けていた博士ナオミ・ハリスと知恵を出し合って対策を講じ、最初は敵対していた米国特殊機関のジェフリー・ディーン・モーガンの協力も得る。
 ところが、怪物は二頭だけにあらで、恐竜化したようなワニも加わって町を破壊し続ける為、軍隊は市民を大方避難させると爆弾(恐らくは原爆)を投下することを決定する。それはさすがにまずいと、ジョンスンはジョージに解毒剤を飲ませて暴力性を排除させ、他の二頭と闘わせることにする。

というお話で、ゲノム実験後の検体が落ちてばらばらになっても他の生物があのような直接的な形で影響を受けることはあるまいと素人なりに思うが、それはともかく、延々と続く街での巨獣対人間の攻守がなかなか面白く観られる。見せ方に多様性があるだけでなく、人間同士の場面をアクセント的に随時挿入して変化をもたせたのが奏功し、飽きさせない。僕は香港カンフー映画でも「トランスフォーマー」シリーズでも長々しい対決部分で必ず退屈しまうことを考えると、なかなか大したものなのである。
 ジョージに解毒剤を飲ませる手法もブラック・ユーモアがあってよろし。

ドウェイン・ジョンスンは先日の「ジュマンジ バック・トゥ・ジャングル」で森を走り回っていた。野性に縁のある人じゃね。

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