映画評「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督ジェームズ・ガン
ネタバレあり

CGが定着してからSF/ファンタジーが激増しているのが気に入らない。そして、その中でも21世紀になってマーヴェル・コミックスの映画化が目立つ。こちらに関しては作品としての質がなかなか高いので文句は言いたくないのだが、満遍なく観たい純粋映画ファンである僕にはこういうのはたまに観られた方が有難く、結果的に実力相応若しくはそれ以上に楽しむことができる・・・と十回くらい言っている。そう、またまたマーヴェルなのでござる。

少年の時に母を失った直後に宇宙人に誘拐されてトレジャー・ハンターになった地球人ピーター・クイル(クリス・プラット)が所有者に物凄い力“オーブ”を与える石を得る。やがて、夫々の思惑により、彼を狙って襲撃してきた緑星人美人ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)、同じくアライグマのロケット(声:ブラッドリー・クーパー)と相棒の植物人間グルート(声:ヴィン・ディーゼル)、刑務所で知り合った復讐を誓う男ドラックス(デイヴ・バウティスタ)とチームを編成し、莫大な報奨金が得られる“オーブ”を届ける旅に出るが、宇宙の秩序を破壊するのを目的とする一味に横取りされた為に彼らに戦いを挑むことになる。

というお話は、「レイダース/失われた聖櫃」(1981年)と初期「スター・ウォーズ」(1977年)を混合して再構築したような感じ。
 勿論宇宙人同士の戦いを描くスペース・オペラであるからチャンバラが賑やかであるが、大枠としては定石的な構成と言わざるを得ない。チーム編成での戦闘というのも「ベイマックス」を観たばかりだからもう一つ感興が湧かず。

しかし、その既視感により退屈しがちな部分を、見た目がまるで違う5人の個性的なキャラクターとさほど下品に走らないユーモアで補って楽しませる戦術と見た。
 かかる次第であるから、余り真面目に考えなくても良いが、悪党一味が滅ぼそうとするサンダー星は、銀河系の守護者を気取っているから、テロリストに対峙してきたアメリカを投影しているのだろう。実際のアメリカも財政的に厳しいから地球の警察を気取る勢いが鈍っている。そして、この5人が結局(勝手に)サンダー星代理の守護者を名乗る。国連軍みたいなものですか。

ピーターの母親がカセットテープに集めた曲という形でBGMとして流れる曲がほぼ1970年代のポップスで、10ccの「アイム・ノット・イン・ラブ」などその場面に合った内容の有名曲が流れるのは50代以上の洋楽ファンにはご馳走となるが、内容に合わせようという意図が強くて個人的には不満が残る選曲である為実はそんなに喜べなかった。「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナッフ」が版権の関係か大ヒットしたダイアナ・ロスのバージョンでないのも残念。

要らんのに“ザ”を付け、原題にある“ザ”は削るのが日本流なのだ。

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