映画評「おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ!」

☆☆(4点/10点満点中)
1986年日本映画 監督・原田真人
ネタバレあり

そのコンセプトからAKB48の原型と言って間違いないであろう“おニャン子クラブ”のメンバーが出演したアイドル映画。

多分おニャン子クラブはメンバーが多すぎて「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」のような作り方ができない為に、彼女たちは専らドキュメンタリー若しくはセミ・ドキュメンタリー部分のみに出演(僕が唯一当時から知っていた国生さゆりと、こちらは全く知らなかった福永恵規のみドラマ部分に僅かに絡む)、彼女を巡る人々がドラマ部分を構成するという作りになっているのが少し特殊である。

そのドラマ部分では、彼女たちを管理するお偉方・桃井かおりの息子(原田遊人)がその立場を活かしてファンに売れる彼女たちのプライヴェート情報を収集していたり、彼女たちが公演を行う横浜スタジアムに向って二人の若者(宮川一朗太、当時18歳の江口洋介)が数百キロの道のりを走っていたり、熱烈ファンらしい関根勤がスタジアムの文字盤を撃って彼女たちの暗殺を企む、といったお話が進行する。

タイトルの由来にもなっている、遊人君を拉致して暗殺を企てる関根勤のパートが眼目で、彼女たちがその危機を全く知らないというすれ違いが面白いと言えば面白いが、一般的には肩すかしを覚える方が大半だろう。"Day 1"といった具合に期日が出て来るのも、走る二人が何日走っているか解るくらいの効果しかない。

楽曲で魅了するほどの実力があれば、ドキュメンタリー部分も楽しめるはずだが、こちらはダメ。しかし、卒業場面にはもらい泣きしました(笑)。年を取って何にでも泣くようになった。

本作を観た理由は、後学(?)の為というのもあるが、監督が原田真人であった為。

この間NHK-BSを何気なく観ていたら原田真人ならぬ三十何年か前に天才と思ったシンガーソングライター原田真二が出ていた。他人(ひと)のことは言えないが、大分おじさんになっていました。「キャンディ」の出だしがビートルズの「ミッシェル」に似ていると言われたっけ。

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