映画評「デュー・デート~出産まであと5日! 史上最悪のアメリカ横断~」

☆☆(4点/10点満点中)
2010年アメリカ映画 監督トッド・フィリップス
ネタバレあり

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」が日本でもヒットしたらしいトッド・フィリップスが前作同様タイムリミットをお笑いの基底に置いたドタバタ・コメディーだが、ミステリー仕立てというアングルを入れた前作ほど面白くない。と言うか登場人物の行動が不愉快で笑う気になれない。

ロサンゼルスにいる妻ミシェル・モナハンの出産を5日後に控えたまっとうな会社員ロバート・ダウニー・ジュニアが、ひげもじゃの俳優志願ザック・ガリフィアナキスの騒動に巻き込まれアトランタで飛行機登場を拒否されただけでなく身分証などの入った財布までなくして困ってしまう。
 そこへレンタカーを借りて来たひげもじゃ君が現われて仕方なく同乗するが、緑内障の為という嘘か誠か解らない麻薬を社内で吸ったり途中で麻薬ディーラーのところへ寄ったり。これはまだ良い方で、運転中に眠ってレンタカーをめちゃくちゃにしてダウニーは負傷、現金を妻から受け取る為に寄ったらそこでも大災難が待ち受けており、挙句の果てに道を間違えてメキシコ国境に行って官憲のお世話になる。

ダウニー氏がチャンスがあったのにひげもじゃ君を捨てられないのは彼が父親の遺灰をコーヒー缶に入れて大事に持っている為で、そこはお話の絡みの中では上手く機能しているものの、メキシコ国境で官憲の車ごとダウニーを救出するくだりから寧ろ不愉快になってくる。紛れもない悪質な犯罪行為で全く無関係な他人に迷惑をかけているわけだし、そもそも官憲の車で走っているのに誰も追って来ないというのも不思議な話。国をまたぐから良いということかな? 
 しかも最後に実はひげもじゃ君はダウニーの財布をくすめていたというネタばらしがあり、これで二人の間に友情めいたものが芽生えるなんてのはナンセンスではありませんかな。こういうのは常識外れではなく、常識以下という。常識はうまく外せば笑えるが、常識以下では笑うに笑えないのである。

そもそも出産の日をタイムリミットとするのは弱い。確かにパートナーとしては立ち合いたいのはやまやまだろうが、実際と映画は違う。映画のタイムリミットとして出産日では弱すぎる。

二日続けて登場したガリフィアナキスが苦手であることがはっきり解ったのが収獲。

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