映画評「ミレニアム2 火と戯れる女」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2009年スウェーデン=デンマーク=ドイツ映画 監督ダニエル・アルフレッドソン
ネタバレあり

見立て殺人も出て来て「本格的だなあ」とご機嫌になったミステリー「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」の続編で、監督はニールス・アルデン・オプレヴからダニエル・アルフレッドソンに代っている。

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人身売買と少女売春を追っている雑誌「ミレニアム」の記者と恋人の犯罪学者が一緒に殺害される。残っていた拳銃等状況証拠により前作の事件から1年ぶりに帰国していた天才ハッカー、リスベット(ノオミ・ラパス)が容疑者となった為、被害者たちに協力することはあっても邪魔立てする必要がない彼女が犯人であるはずがないと雑誌の発行人であるミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)が、買春者リストから浮かび上がって来た謎の人物ザラを追うことで、彼女の窮地を救おうとする。

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ドラマ部分はリスベットを巡り正に続編と言うべき内容。他方、前作同様に二人が協力し合って俄かコンビとして難事件を解決するお話になっていくのかと思いきやミステリー性は存外薄く、官憲に追われるリスベットをミカエルが一種の探偵として救出するサスペンスという印象が強い。
 しかし、依然ミステリーとして理解したいところもあり、官憲の追跡をかわして目的を果たすべく対象に接近していくリスベットをミカエルが情報を収集しつつ追うことで結果的に巨悪を暴く為に二人が協力しているように見えるのが大変面白い。また、彼女が対象に接近していく様子も70年代のスパイ映画のようなハードボイルドなムードがあって楽しめる。

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続編の宿命でヒロインの風体や人物背景の面白味は減っているが、化粧気なしの彼女は事務員のような地味な印象なのが意外。

地震よりその後に来る津波の怖さに呆然としつつ、本稿を書いております。

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