映画評「怪獣総進撃」

☆☆(4点/10点満点中)
1968年日本映画 監督・本多猪四郎
ネタバレあり

この作品も鑑賞メモしかないので、前口上でお茶を濁します。

ブログ仲間である「良い映画を褒める会」の用心棒さん、「時代の情景」のTom5kさんはかなりの特撮映画ファンらしいことが伺え、お二人の映画への情熱には頭が下がるのだが、おもねずに評価は正直にしておかねばらない。

僕には嫌いな、或いは苦手なジャンルがない。嫌いな人が多いミュージカルは大好きだし、ホラー映画も問題ない。これまでUPしてきたホラー映画が全般的に評価が低いのは、全ての映画を極力公平に客観的に観た時の実力であって、決してホラー映画が嫌いだからでも、まして好きだからでもない。
 特撮映画も嫌いではないが、格別好きでもないので、鑑賞した本数は限られる。「ゴジラ」シリーズも最初の二作と本作、平成シリーズを2、3本観ただけ。というのも客観的に評価した場合、そう高く評価できない作品が多く、それを観るなら他のジャンルに時間を当てがいたいのである。

本多猪四郎監督について言えば、「ゴジラ」はムード醸成を含め抜群であったが、その後は基本的にいけない。メッセージ色が強くてゲンナリさせられるのは脚本の問題であり彼のせいではないが、基本的にムード派でじれったくなるような展開ぶりが本多監督の特徴だと思っている。
 例えば「マタンゴ」は世間で評価が高いが、人間のエゴのぶつかり合いが延々と続くので退屈千万。人間なんてのは元来エゴの塊であるのだから、SFやホラーであそこまでご親切に見せて戴くのは甚だ迷惑でござった。世間はその点(人間が極限状況でエゴを出す)を過大に評価しすぎてはいないか? 実際は全く陳腐なテーマである。

閑話休題。
 暫定最終作「ゴジラ FINAL WARS」は本作の事実上のリメイクだと思っている。参考までに本作の物語を概略する。

地球侵略を企むキラアク星人が、怪獣ランドで平和に暮していた怪獣たちを遠隔操作して世界各地の主要都市を壊滅させ、自分たちの住処を確保するよう要求。地球人が最後まで抵抗すると、遂に宇宙怪獣キングギドラまで飛来させるが、地球人は遠隔操作の秘密を解いて怪獣を終結させ、宇宙怪獣もろともキラアク星人を撃退する。

かなりのところで共通点があるのは一読してお解かり戴けるであろう。
 結果的に同じ☆☆という評価で、どちらも水準(☆☆★)と言うには些か物足りない。こちらの問題点はやはり本多監督の特徴にもなっているまだるっこい展開ぶりである。10年前のメモでは「怪獣が総登場する以外は特に面白味がない」と簡単に片付けられているが、地球人の好戦的な印象も誠に有難くなかった。

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