映画評「スウィング・ガールズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中)
2004年日本映画 監督・矢口史靖
ネタバレあり

男子生徒がシンクロナイズド・スイミングに挑戦する模様を描いて好調だった「ウォーターボーイズ」を作った監督・矢口史靖が、今度はスウィングジャズに挑戦する女子高生たちを描いた。

山形、高校野球を応援していた吹奏楽部が一人を除いて全員食中毒を起し、弁当を届けるのが遅れて原因を作ってしまった学業不振の女子高生16人が、食べ損なって唯一救われた吹奏楽部の男子・平岡祐太のリードの下に、代理を務めるべくビッグバンド・ジャズに挑戦する羽目になる。

「ウォーターボーイズ」の男子高生を女子高生に、シンクロをスウィングジャズに変えただけと言えばそれまでだが、前作に続いて脚本が巧い。例えば、一見もたつき気味に見える序盤の、女子高生たちがだらだらと行動して食中毒の原因を作り出し、弁当を一つちょろまかした結果馬鹿にされていた男子学生一人が助かり、その彼が彼女たちを指導することになるという一連の流れが、何ということはないようだが実に巧妙である。こうした例が幾つかあるが、松茸を巡るいのしし騒動はギャグとしても光る。

上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、豊島由佳梨といった若手女優たちが実際に楽器演奏を習い、作品中で披露された演奏は実際彼女たちが演奏しているということを知ると、映画の出来栄え以上に感銘するものがある。「ああ、これが青春」てなもんである。
 僕らおじさんたちは「A列車で行こう」「ムーンライド・セレナーデ」「シング・シング・シング」といったスウィング・ジャズの名曲を聴くだけでも気分が高揚する。彼女たちの演奏力はどうか。決して音が良いとは言えないものの馬鹿にしたものでもないですぞ。

最後に、ジャズ・マニアの数学教師・竹中直人が使っていたプリアンプは100万円以上もするマーク・レヴィンスンだった(と思う)が、ツイン・トーンアーム搭載のターンテーブル(レコードプレーヤ)のメーカーはどこかな。トーレンスやマイクロではなさそう。分った人は教えて下さい。

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