映画評「ペーパー・ムーン」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中)
1973年アメリカ映画 監督ピーター・ボグダノヴィッチ
ネタバレあり

70年代前半絶好調だったピーター・ボグダノヴィッチの秀作。31年前映画館で見て以来の再鑑賞となる。

聖書販売で詐欺を働いているライアン・オニールが自分も関係していた商売女の娘テータム・オニール9歳を伯母の家に届ける羽目になるが、この少女が彼をはるかに上回る知恵の持ち主で道中随分助けられることになるのだが、密造酒を騙し売った相手に逆襲されて全額を奪われた挙句に叩きのめされた後やっと親戚の家にたどり着く。が、少女は父親かもしれない詐欺師と離れがたく追いかけてくる。

という人情コメディーで、まず詐欺師のテクニックが面白い。二人の微妙な関係や9歳の子供にしてはませた言動が実に楽しく、それをまた実の父娘が演じているあたりが味となっていて大いに結構で、ボクダノヴィッチの人情味醸成が断然優秀。

父親のライアンは彼にしては珍しいほどの好演だが、テータムは映画初出演にしてこの演技。80年前後にハイティーン女優として抜群の人気を誇ったが近年ご無沙汰なのが寂しい限りである。

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