映画評「でっかいでっかい野郎」

☆☆★(5点/10点満点中)
1969年日本映画 監督・野村芳太郎
ネタバレあり

ひげぼうぼうの渥美清が父の故郷である福岡・若松に保護司をする医師長門裕之を訪ねる。だるま船の仕事を紹介してもらった彼は小屋を立てて一人暮らしを始め、いつか二代目無法松と呼ばれるようになっていい気になるが、まずは院長夫人・岩下志麻に失恋し(当たり前)、続いては将棋仲間で漁師をしている老人・伴淳三郎の孫娘・中川加奈に彼氏がいるのを知って大いに荒れる。が、結局、彼女の駆け落ちの為に伴から金を奪う人の良さを発揮するのである。

「男はつらいよ」映画シリーズ第1作が作られた1969年に野村芳太郎が作った人情喜劇で、主人公には寅さんに共通するものがあるが、女性へのアプローチなど大分単純である。その単純さ故に平均的な喜劇という印象が強い。
 ムード的にも山田作品と共通する松竹映画らしさがいっぱいだが、山田作品の繊細さには程遠い。山田なら二代目無法松のエピソードをもっと膨らまし、鮮やかな人物像を構築したであろう。

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