映画評「アメリ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
2001年フランス映画 監督ジャン=ピエール・ジュネ
ネタバレあり

抜群の洒落っ気で近頃(2003年鑑賞)では嬉しい作品と言うべきであろう。

モンマルトルのカフェに勤める22歳の娘アメリ(オドレー・トトゥー)は空想世界で遊ぶのが大好きで、周囲の人を幸福にすることで幸福を味わっているが、自分の幸福については不器用である。
 という紹介部分では、名前を辿って偶然行き着いた盲目で部屋から何年も出ていない老人を外に連れ出す、生き生きとした場面が印象的。

スピード写真のコレクションを拾った彼女は持ち主に興味を覚え、手の込んだ細工を仕掛けてその変わり者の青年ニノ(マチュー・カソヴィッツ)を知るが、彼女の残したメッセージを辿ってやって来た青年に口も利けない辺りのじれったさや、その前の手の込んだ細工で彼をおびき寄せる広場の場面など実に微笑ましい。

これぞフランス映画が本来持っていたのびのびとした楽しさである。アメリはすっかり彼が好きになってしまうが進展はない。その代わりにアメリに興味を覚えたニノが彼女のアパートを探し当てると、遂に彼女は青年を部屋に入れ、めでたしめでたし。

当事者と全く関係ない人物の語るナレーションの扱いが洒落ていて映像も面白く、最近これほど気の利いたフランス映画はない。その意味では非常に嬉しかったが、IMDbの余りにも高い評価を見ると、忘れられがちなフランソワ・トリュフォーやルイ・マルのコメディー系作品を是非観て欲しいとは思う。センスではこの作品以上。

ヒロインのファニー・フェース美人、オドレー・トトゥーの天衣無縫な雰囲気は収穫。次回作が楽しみである。

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