映画評「行き止まりの世界に生まれて」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ映画 監督ビン・リュー ネタバレあり トランプ前大統領の登場で日本でも俄然知られるようになった米国北部のうらぶれた工業地帯を指すラストベルト。その中でも典型的な都市らしいイリノイ州ロックフォードに住むスケートボード仲間三人の十数年を捉えたドキュメンタリーである。 何故無名の…
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映画評「炭坑」(1931年)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1931年ドイツ=フランス合作映画 監督ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト ネタバレあり ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト(G・W・パプスト)は戦前ドイツの名監督である。戦後も作っているが、何分戦後ドイツ映画が日本で紹介されることが激減していて全く輸入されていないので、戦後どの程度の作品を作ってい…
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映画評「ドント・ウォーリー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年アメリカ=フランス合作映画 監督ガス・ヴァン・サント ネタバレあり 統計を取ったことはないが、最近のアメリカのドラマ映画は、9割かた伝記・実話ものではないかと思う。比較的簡単に観客を感動させることができるので、映画会社が味を占めた結果だろう。しかも、時系列をシャッフルして見せるのが約束的…
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映画評「ブレイブ-群青戦記-」

☆★(3点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・本広克行 ネタバレあり 1979年に「戦国自衛隊」が出た時はそれまでにない内容につき面白がったものの、今世紀に入ってから戦国時代へタイム・スリップというのが増えた。旧作を観ていない人は良いが、僕のように色々と見て来るとどうも有難くない。 本作は「戦国自衛隊1549」(…
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映画評「アナと雪の女王2」(地上波放映版)

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年アメリカ映画 監督クリス・バック、ジェニファー・リー ネタバレあり 2014年に社会現象と言われるほど大ヒットしたディズニー・アニメの続編。今回は地上波放映版の吹き替えで観た。  アニメだから原語版に拘る必要性は低いが、ミュージカルの日本語吹き替えは僕は余り良い感触を持っていない。本作…
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映画評「ゴールデン・ボーイ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1939年アメリカ映画 監督ルーベン・マムーリアン ネタバレあり 僕が新米の映画ファンだった時代、【スクリーン】誌で、毎月オールド・スターのフィルモグラフィーが画像付きで紹介されていた。ゲイリー・クーパー、マリリン・モンロー、ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル、ジェラール・フィリップなど既に…
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映画評「聖なる犯罪者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2019年ポーランド=フランス合作映画 監督ヤン・コマサ ネタバレあり 2019年度アカデミー賞の国際長編映画賞(かつての外国語映画賞)にノミネートされたポーランド(=フランス合作)映画。なかなか興味深い実話ものである。 少年院を仮出所した若者ダニエル(バルトシュ・ビィエレニア)が行き先の…
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映画評「ガンズ・アキンボ」

☆☆(4点/10点満点中) 2019年イギリス=ニュージーランド=ドイツ合作映画 監督ジェイスン・ハウデン ネタバレあり ゲームのプログラマーを仕事とする草食男子ダニエル・ラドクリフが、その本質に反してネット上で過激な言動を繰り広げるうち、スキズムという個人の対決を見せるサイトの管理者ネッド・デネヒーの怒りを買って一味に襲われ…
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映画評「キャッツ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年イギリス=アメリカ=カナダ=オーストラリア=日本合作映画 監督トム・フーパー ネタバレあり 有名舞台ミュージカルの映画化史上、英米において最悪とも言える(ような)評価を得たらしい。それは IMDb における2.7という評価を見ると容易に理解できる。5点満点なら妥当かもしれないが、かの満点…
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映画評「空に住む」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・青山真治 ネタバレあり 実績のある青山真治が監督をし、実際に【キネマ旬報】のベスト10で9位に入っているので期待したが、余り感心できなかった。 両親を交通事故で亡くした文芸編集員・多部未華子は、父親の弟・鶴見辰吾とその妻・三村里江の経営する高層マンションに管理人の名…
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映画評「熱砂の秘密」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1943年アメリカ映画 監督ビリー・ワイルダー ネタバレあり TVで録画したビデオ版を持っているが、多少は画質が良い筈のプライム・ビデオで観た。30数年ぶりの再鑑賞。  ラホス・ビロの戯曲「帝国ホテル」をベースに、1942年頃の時局要素を加えたサスペンスの秀作である。ビリー・ワイルダー初期の…
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映画評「巴里の気まぐれ娘」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1953年フランス映画 監督マルク・アレグレ ネタバレあり フランスにはイヴ・アレグレとマルク・アレグレという監督がいてちょっとこんがらがるが、これはトーキー初期から活躍している後者マルクの小傑作である。上記採点は大傑作にも相当するが、本作のような、映画として騒ぐようなタイプではない軽い作品には…
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映画評「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がTV放映されなかった時)」 

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2021年アメリカ映画 監督アーミル・トンプスン ネタバレあり 1969年夏、ウッドストックに先行するように、黒人系の錚々たるメンバーが出演する “ハーレム・カルチュラル・フェスティヴァル” が開催されたが、まともに紹介されることなく封印されてしまった。それを発掘して再編したのが本ドキュメンタリ…
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映画評「四畳半襖の裏張り しのび肌」

☆☆(4点/10点満点中) 1974年日本映画 監督・神代辰巳 ネタバレあり 永井荷風作であるという説が益々濃厚である春本「四畳半襖の下張」を映画化した「四畳半襖の裏張り」とは直接関係ないので、続編というよりはシリーズ第2弾と言うべし。監督は引き続いて神代辰巳。 芸者・花清(宮下順子)が、旦那を争って妊娠した為に先に引か…
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映画評「白い指の戯れ」

☆☆★(5点/10点満点中) 1972年日本映画 監督・村川透 ネタバレあり WOWOWが50周年と称してにっかつロマン・ポルノを特集している。後に一般映画で実績の残す監督の作品に集中して注目作が多い。  特に、村川透監督のこの第一弾は、【キネマ旬報】で10位に入ってい、僕も以前から観たかった作品だ。東京時代、名画座で観るチ…
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映画評「らせん階段」(1946年版)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1946年アメリカ映画 監督ロバート・シオドマーク ネタバレあり 英国の女性ミステリー作家エセル・リナ・ホワイトのミステリー・サスペンス小説 "Some Must Watch" の最初の映画化。6日前に観た「大いなる罪びと」を撮ったロバート・シオドマークの代表作で、彼はやはりこの手のサスペンスを…
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映画評「KCIA 南山の部長たち」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2000年韓国映画 監督ウ・ミンホ ネタバレあり パク・チョンヒ(朴 正煕)大統領の暗殺までの40日を描いたポリティカル・サスペンス。  事実に基づいたフィクションという字幕が出るが、これは、主に、映画の中で大統領とKCIA部長が日本語を使う場面が遺族の反感を買ったことに対する配慮らしい。  …
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映画評「さんかく窓の外側は夜」

☆☆★(5点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・森ガキ侑大 ネタバレあり ヤマシタトモコなる漫画家のコミックを映画化したミステリー・ホラー。 霊体が見える書店員の青年・志尊淳が、同じ体質を持つらしい探偵業・岡田将生に強引に引き抜かれて助手となり、昔から縁のある刑事・滝藤賢一の捜査する連続もしくは不連続殺人に協力す…
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映画評「道化師の夜」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1953年スウェーデン映画 監督イングマル・ベルイマン ネタバレあり イングマル・ベルイマンの監督作品は殆ど観ているが、日本では製作の12年後ベルイマンの知名度が頂点に達した頃に漸く公開された本作は未見だった。  初期の作品では割合著名な作品であるが、長いことソフト化されなかったらしく、今回ア…
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映画評「マイ・バッハ 不屈のピアニスト」

☆☆★(5点/10点満点中) 2017年ブラジル映画 監督マウロ・リマ ネタバレあり WOWOWパンフレットでの紹介を0.5秒くらい読み、アントニオ・カルロス・ジョビンの伝記映画と思って録画した。ジョビンはポピュラー音楽だったよなあと思いつつ観始めたところ、ジョアン・カルロス・マルティンスという1940年生まれのクラシック・ピ…
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映画評「MOTHER マザー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・大森立嗣 ネタバレあり 是枝裕和監督の秀作「誰も知らない」(2004年)と似たところがあるが、かの作品と違って、本作は所謂社会派映画ではなく、興味の対象は心理学の側面である。 シングルマザーの秋子(長澤まさみ)は、画面に登場して以降パチンコをするだけで全く働かず、…
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映画評「大いなる罪びと」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1949年アメリカ映画 監督ロバート・シオドマーク ネタバレあり フョードル・M・ドストエフスキーの中編小説「賭博者」は、1958年にフランスのクロード・オータン=ララが映画化、ロマンス絡みの部分で大きく変更されていたが、なかなか良く出来ていた。  こちらは映画界での実績ではオータン=ララと同じ…
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映画評「フレンチ・カンカン」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 1955年フランス映画 監督ジャン・ルノワール ネタバレあり ジャン・ルノワールの作品はなかなか理解しにくいのだが、これは直球的に素敵である。理解しにくいというのは難解という意味ではなく、良さが解りにくいということ。  本作は1980年頃東京のフィルムセンターで初めて観た。恐らくそれ以来の再…
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映画評「ノマドランド」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2020年アメリカ映画 監督クロエ・ジャオ ネタバレあり 今年(2020年度)のアカデミー賞で監督クロエ・ジャオが中国系ということが大いに話題を呼んだ秀作。アジア系だの中国系だのと話題になるのは少々気に入らない。寧ろ映画の作り方が話題にならないといけない。 2011年石膏関連の会社が閉鎖さ…
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映画評「子供たちは見ている」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1942年イタリア映画 監督ヴィットリオ・デ・シーカ ネタバレあり ヴィットリオ・デ・シーカの監督デビュー作である。観ていると思っていたが、ストーリーに記憶がないので、あるいは初めて?  主婦ニーナ(イザ・ポーラ)が、7歳くらいの息子プリコ(ルチアーノ・デ・アンブロジオ)を置いて、愛人ロベル…
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映画評「連弾」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2001年日本映画 監督・竹中直人 ネタバレあり 竹中直人の監督としての才覚は捨てがたいと思う。前回観た「山形スクリーム」(2009年)が余り褒められない出来栄えであったのに対し、それより前2001年に作った本作は才能の一端が伺える。 素封家の息子で遺産の不動産で食べている専業主夫・竹中直…
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映画評「甘いお酒でうがい」

☆☆★(5点/10点満点中) 2020年日本映画 監督・大九明子 ネタバレあり 隔日にアップして来た今回の大九明子監督特集第6弾。いよいよ最後でござる。  お笑い芸人コンビ “シソンヌ” の “じろう” なる人物が、 40代OLが書く日記という体裁で構成した小説の映画化。殆どが枝葉とも言うべき呟きであるが、その中から幹とも言…
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映画評「柔らかな頬」

☆☆★(5点/10点満点中) 2000年日本映画 監督・長崎俊一 ネタバレあり WOWOWによる天海祐希主演映画特集(と言っても3本だけ)のうちの一本。  TV系のイメージのある天海祐希には余り興味がないものの、原作が桐野夏生で監督が長崎俊一なので観ることにしたが、何とBS-i制作のTV映画だった。TVはまあ良いとして、20…
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映画評「でーれーガールズ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2014年日本映画 監督・大九明子 ネタバレあり 大九明子監督シリーズ第5弾は、原田マハの同名小説を映画化した青春映画である。 舞台は、ヒロインがアイドルとする山口百恵が引退する1980年の岡山県。  お嬢様高校に進んだ東京出身の佐々岡鮎子(優希美青)が、慣れない方言を使いこなせず、周囲か…
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映画評「活弁で見る活動大写真 大列車強盗」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1902~05年アメリカ映画(2009年編集?) 監督エドウィン・S・ポーター ネタバレあり 映画黎明期にエディソン映画製作会社でエドウィン・S・ポーターが撮った短編映画5本を盛り合わせたコレクションである。プライム・ビデオにて鑑賞。 大体製作順らしく、1本目は1902年に有名な童話を映画…
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