映画評「ストックホルム・ケース」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2018年スウェーデン=カナダ合作映画 監督ロバート・バドロー
ネタバレあり

ストックホルム症候群という呼称ができる基になった銀行強盗事件の顛末を描く実話もの。僕がこの用語を知ったのはパトリシア・ハースト事件であるが、あの事件自体はストックホルムの事件の1年後にすぎないので、後年どこかでその名称とパトリシア・ハースト事件が結びついたのだろう。

1973年8月。アメリカ帰りのスウェーデン人イーサン・ホークが、ストックホルムの銀行を襲う。目的は強盗で服役中の親友マーク・ストロングを解放する為で、女子行員ノオミ・ラパスとベア・サントスを人質に当局と交渉を始める。
 ノオミはフレンドリーなホークの態度に好感を覚え、彼に積極的に協力、示し合わせて殺された振りもする。彼女が死んだと思い込んだ当局は慎重になって毒ガス作戦も正攻法にはできず、「ゲッタウェイ」(1972年)の主人公(スティーヴ・マックィーン)を気取ってマスタングを使った彼の脱出作戦が成功するかと思えた矢先、指揮を執る署長がノオミが死んでいないことに気付いてた為に警察は態度を翻す。

というお話で、お話の構図には秀作「狼たちの午後」(1975年)に似たところがある。あちらも本事件より丁度1年前の1972年8月に起きた銀行強盗事件の映画化だった。

全体的に犯人の行動も風変わりで人質との関係性も良い為、半分くらいは意図的に半分くらいは結果的にコミカルになって気の抜けるところが多く、本格的なサスペンスは期待できないが、最初から犯人と人質たちとの奇妙な親密性が主題であるから、そう思って見ればそこそこ楽しめる。

実は、イーサン・ホークは「ゲッタウェイ スーパースネーク」という映画で、マックィーンとは関係ないが、新型のマスタングを運転している。オモロー。

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