映画評「渚の恋人たち」

☆☆★(5点/10点満点中)
2015年日本映画 監督・大九明子
ネタバレあり

勝手にふるえてろ」という映画で僕は俄然、ふわっとした存在感を示す松岡茉優がご贔屓になったし、ミュージカルの登場人物が歌うのは心の声をという(当たり前の)ことをよく示してくれた大九明子という監督の感覚にも注目した。採点を☆☆☆に留めながらも気に入ったので保存版を作ったほど。

その大九監督が松岡茉優を主演に作った作品で、TUBEのミュージック・ビデオを基に拡大した二重のロマンス。劇場公開はされていず、TUBEのメンバーが出演もしているので、事実上の長編MVという位置になるようだが、映倫の検査も受けているので、映画であることも確か。

8曲TUBEの曲が絡んでいるが、僕がよく知っているのは2曲くらいで、聞いたことがある程度なのは1曲。この8曲の歌詞に通暁していればもう少し面白く見られた可能性はあるが、仕方がない。

TUBEがデビューした1985年の恋人たち松岡茉優と落合モトキの恋愛顛末と、その30年後その娘である荒井萌と弥尋(みひろ)の恋愛顛末を綴る。

前半から最後まで相似関係にある二組を並列描写、マッチカットなどを使って、特に前半のショットの繋ぎの呼吸よろし。親が別荘に残したサーフボードを娘たちが塗り直すといったエピソードは他愛ないものの微笑ましい。
 ところが、後半になると、一人合点となってお話が全く理解不能になる。実際に夢も多く絡んでいるのだが、このお話全体が夢ではないかと思えるくらい不合理なお話の続き方になっている。最後には未来の孫と思われる少女が出て来て、祖母に当たる茉優ちゃん(若いまま)に彼女に縁のある夏椿の花を渡す。誠に不思議な展開でござる。

しかし、MVと思えば腹も立たないわけで、敢えて主題を探せば、紆余曲折はあっても、恋人同士というものは、こうして恋を結実させていく、ということになろうか。

TUBEは、あの頃まだ夏ものが多かったサザンオールスターズの二番煎じの印象もありました。

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