映画評「女の復讐」

☆☆★(5点/10点満点中)
1990年フランス映画 監督ジャック・ドワイヨン
ネタバレあり

今回WOWOWが5本特集しているジャック・ドワイヨンの作品のうち3本が未見で全て観るつもりでいるが、「ポネット」以外はどうも僕の言う “面倒臭い” 映画の類で退屈することが多そうだ。昨日の「ラ・ピラート」は、ある時期までのジャン=リュック・ゴダールに似て飛んでいる感じがあって映画的な魅力があるが、本作は本当に面倒臭い。
 何とドストエフスキーの中編「永遠の夫」の男女を逆転してぐっと現代的に翻案したものらしい。「永遠の夫」はドストにしては割合親しみやすい作品でしたがねえ。

中年にさしかかった美人イザベル・ユペールが、1年前に夫が車で駆けつける最中に事故死する原因を作った不倫相手の妙齢美人ベアトリス・ダールの部屋を訪れる。復讐でもするのかと思いきや、一緒に事故現場へ行こうと誘う。既に現場には何の痕跡もなく、二人は親しくなる。
 彼女は、現在の恋人ジャン=ルイ・ミュラとも会わせ、故意に姿を消す。実は誘導作戦で、ミュラが消えた後、二人が懇ろになったとベアトリスを責める。今度はピストルまで出して挑発、また消える。
 ベアトリスは、イザベルが暗示したように今は亡き恋人の魂が現れるのを待つが、結局訪れず、拳銃自殺する。

こうやってまとめてしまうと未亡人が不倫相手を心理的に追い詰めていく心理サスペンス風で面白そうだが、本作の難点は、内容に比して上映時間が133分と長すぎることである。それも殆ど台詞劇だからどれも重要なのかと思って真剣に聞くうち、その見せ方の一本調子と相まって、退屈してしまう。
 主に男女関係のもつれ、それをフランス流ディベートで展開する映画を1980年代に僕は “面倒臭い映画” と名付けたが、正に定義通りの内容。ある人と同じくイングマル・ベルイマンの映画を想起して頭の中で比較していたが、その人と違うのは、大昔の習作的作品を別にすると、ベルイマンで僕は退屈することがない。

“100分くらいにまとめたら、ぐっと面白くなったで”賞を進呈します。

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